今回は5万キロ手前迄乗ったエンジンのミッションの分解の続きを説明していきたいと思います。
緑色矢印のジェネレータロータに黒色矢印のロータホルダをセットします。
黒色矢印のロータホルダを固定した状態で黄色矢印のメガネレンチを回して、クランクシャフトのナット(17mm)を緩めていきます。(今回はピストン迄外した状態なのでインパクトレンチは使用しません。)
オレンジ色矢印のフィクスドライブフェイス、黄緑色矢印のフィクスドライブファン、ターコイズ色矢印のキックライトスタータ、黒色矢印のワッシャー、白色矢印のナット、茶色矢印のムーバブルドライブフェイス、赤色矢印のVベルト、水色矢印のクラッチハウジングとなります。
クラッチハウジングにロータホルダをセットしてナット(14mm)を緩めてクラッチハウジングを外します。
ラベンダー色矢印のクラッチ本体と赤色矢印のVベルトを抜き取ります。
ピンク色矢印がスターティングモータピニオンとなります。
青色矢印がローラ、黒色矢印がムーバブルドライブスペーサとなります。
ローラの摩耗、変形を点検し異常があれば交換します。
ピンク色矢印のスターティングモータピニオンを外します。
黄色矢印のクラッチシューの摩耗(厚み)、割れ、焼け等を点検します。
黄色囲みのクラッチスプリングに毀損が無いか点検します。
このエンジンは2万キロと4万キロ走行時にVベルトとローラは交換していますので、Vベルトとローラの傷みは少ないですが、ミッションケース内に汚れが多く付着しています。
分解するにあたり、クラッチ本体(特にクラッチシュー)の摩耗が進んでいるものと思っていましたが、予想に反してかなり良好な状態でした。
このエンジンは無理な運転をせず定期的なメンテナンスを行っていた乗り方が反映されて、走行距離の割にはミッション内の傷みが少ない状態であったと思われます。
※Vベルトにはオイル、グリス等の油脂類が付着しない様に注意して下さい。