さて、今回はVWポロの回転シートを装着したケースの最終回です。
使用する製品はスウェーデン国の「オートアダプト社」製ターンOUT手動レバー式です
既存の座席は取り外し、4ヶ所あるフロアーボルトを使用して取り付けます。
今回のお客様のケースについて少し書きますネ
普段運転をされるのは奥様、一緒にお住いの旦那様の外出や通院のために使用しています
ご主人は身長が170cm前後で奥様はやや小柄な方です
最近になって体調を崩される前まではなんとか助手席への乗り降りは出来ていましたが
車いすを使用して移動をされるようになると乗り降りが難しく非常に危険な場面もあります
車いすからクルマの座席への移乗は、つかまり立ちが可能な時は車いすから補助しながら立ち上がりクルマの座席にお尻をかけて体位を変えながら座ります
その後、両足を順番にクルマの中に導きます
体調によりつかまり立ちが難しい時はクルマの座席と車いすからの距離がありすぎて
殆んど無理な状況でした。
始めにターンOUTの使い方を説明します
上の画像のシート左側にあるレバーを上に引き上げると座席のロックが解除され利用者の
お尻の左側を回転中心として座席が左側に展開します
このような感じですね
ここから通常の座席スライドレバー(上の画像の座面先端のパイプ)を上に引くと
座席全体がクルマの外側にスライドします。
ほぼ1/3~1/2位が横方向に出るイメージですね ![]()
先程のご主人の場合、つかまり立ちが可能であれば車いすから一度立ち上がり
クルマに背を向けた状態からとりあえず座面の先端に一度、体をあずけます
ここから体制を整えて(介助される方も介護される方も)より深く着座します
と、言いますのも座席のヘッドレスト部分はクルマの中にありますのでいきなり勢いよく
腰かけるとクルマのルーフ部分に頭部をぶつけたりして危険です
あとは、座席を回転させながら右足・左足の順番でクルマの中に入っていくのですが
ここで何ヶ所か注意しないといけないポイントがあります
今回のようなコンパクトカーでご主人の身長からすると足元のクリアランスが確保できるか?
車いすから水平に展開したシート座面へ移乗する場合に理想は高低差が無い事
使用する車いすの種類は?車いすの座面に敷くマットの厚みは??
ここからは、実際のシート装着作業のお話しです。
上のH型プレートは回転ユニットの基準点になります
その下の黒い鉄製のステーはブラケットと呼ばれるもので指定の材料を
ルールに従い加工製作しています
回転シートそのものが、安全に使いやすいモノになるかはこの最初の作業で決まります
このH型プレートの上に回転ユニットが載りますがその時にはすでに動く範囲や
動作は決まっています
H型プレートの位置出しは非常に根気がいる作業です
クルマのもつ固有の形状は変えれません、それと同時に使いやすさと乗り降りのしやすさは
最大限に確保したい。
正直迷います (;´Д`)
そんな時、道しるべになるのが最初のお話しに出てきたご夫婦のことです
介護される方と介助をされる方のことや環境。。。
今回、十分なお話しが出来るチャンスがありましたので取り付ける際の優先順位は
自分の中ではほぼ決まっていました。
座席の取付け座面高さと足元のクリアランス確保のどちらを優先するか?
移乗の際に一番しんどい車いすとシート座面を出来るだけ揃えておくこと
シートバック(背もたれ)の頻繁な調整を避けるためやや倒し気味でも
円滑にシートが回転できるようなシートベルトとの位置関係は?
この様な事をイメージしながら作業を進めていくと最善のカタチが出来上がってきます
ドアの開口角度を広げると足の出し入れの際のクリアランスが確保しやすいので
追加の作業に加えました ![]()
この様な座席の改造一つとっても事前の「お話しを聞く」ということの重要性・・・
少しだけ解っていただけたでしょうか
お車を納車後1週間ほどしてご自宅にお電話したところ
お気に入りのフォルクスワーゲンでご主人さまと外出されておられる奥様の元気な声を
頂いて自分も元気になりました (^_^)
ありがとうございます。
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