オールド フェラーリの電装系トラブル!!
ここの所、益々価格が高騰しているオールド フェラーリ!!
しかし、状態の良い個体も少なくなっているのは確かです。
そこで本日は、当社での過去の修理事例をご紹介させて頂きます!!
先ずは、フェラーリF355の発電不良!
しばらく走行するとチャージランプが薄っすら点灯し電圧が下がってしまうという症状。
フェラーリF355は熱的な影響でオルタネーターがすぐに壊れる?なんて都市伝説的な話も耳にしますが、そんなことはありません。
このお車の場合、オルタネーターの配線を手でグリグリすると電圧が上がったり下がったりしていました。
配線やカプラーがかなり怪しい状態だったので、思い切ってプッチン!
配線の皮膜をめくって見ると、中の銅線が粉を吹いて劣化しまくり
カプラーの端子も交換して、劣化していた配線を途中まで引き直して電圧も安定チャージランプが点くことも無くなりました
ちなみにF355の場合、オルタネーターの下側の取付ボルトに錆が発生してアース不良となり同様の症状が出ることも有ります。
こちらのお車も処置しておきました。
そして、もう一件は
フェラーリ テスタロッサ系の始動不良!!
こちらも、しばらく走った後にエンジンを止めて、冷える前にエンジンを掛けようとするとセルモーターが回らないという症状
これは、他のフェラーリやランボルギーニ等でもよくあるトラブルで、やはり配線の劣化が原因です。
配線が熱くなるとセルモーターを動かすためのS端子の電圧が下がり、モーターが駆動出来なくなるのでリレーを追加してB端子の電圧をS端子へ利用して対応しています。
リレー剝き出しは怖いので、ラバーマットでカバーを作り防水&絶縁処理をしておきました。
このように、20~30年以上経つと配線も劣化して、熱を持つと抵抗が大きくなり電圧が安定しなくなります。
確かに、新品のオルタネーターやセルモーターに交換すれば、新しいうちは多少電圧が下がっても作動するかもしれません。
しかし時間が経てば同様の症状が再発してしまいます。
闇雲に部品を換えるのではなく、原因をしっかりと探って適切な処置をするのが大事です。
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