今日のオーストラリア英語講座は、お手洗い(いわゆる便所)のいろいろな呼び方と紹介する。
良く使われる順に書くと、
1.toilet (トイレット)
2.loo(ルー)
3.dunny (ダニー)
4.restroom(レストルーム)
5.bathroom(バスルーム)
トイレットは一番よく使われる言い方で、90パーセントはこれ。アメリカ英語では上品な呼び方と思われていなくて、特にレストランなど食事を出すところで使うと眉をひそめられるが、イギリス英語の流れを汲むオーストラリア英語では普通の呼び方である。
ルーはイギリス英語。英国の植民開拓地として始まったオーストラリアでは、イギリス英語の影響(綴りや語彙など)が強い。この”ルー”は、現在のオーストラリアでは女性に良く使われる。もちろん、男性も使う。男性の場合は、やっぱりイギリス系白人がよく使う印象。ちゃんと「L」で発音してね。じゃないと、roo=カンガルーの略になってしまう。
ダニーは男性言葉で、これこそオーストラリア独特の俗語(スラング)(注意!:「ダ」は口を横に広げないように。広げるとDannyという男性の名前になってしまう。逆に、Danny君を呼ぶときは口を広げないと「便所君」と呼ぶことになるから要注意!)。
かつて、便所が家の裏庭にあった時代にこう呼ばれていたらしい。私は使い始めたころ、「おっ、ダニーなんて俗語を知っているのか!?」とちょっと驚かれ、「お前もこっちに馴染んできたな!」と仲間として認められた感じになった。私は、特にパブとかそういった所ではこれを使用する。そうすると、強面の用心棒にもナメられない。
レストルームは、言葉の通り「休憩室」。「用を足す」の意味が薄れて「化粧を整える」感じが増すので、女性が少し上品に言うときに使う。
そして、最後にバスルーム。オーストラリアの家では便所と浴室は分かれているから、文字通り「浴室」を意味するバスルームを「便所」の意味で使うのは間違いだ。以前、アメリカ人がカリフォルニアから遊びに来た時には、"英語はアメリカ英語がすべてじゃない"と言うことを教えてやるために、彼が「バスルーム使っていい?」と聞いてくる度に、浴室への行き方を教えてやった(笑)。
ただ、2010年代に入ってから、授業中に「先生、便所に行ってもいいですか?」と聞いてくるときに、アメリカ表現である"バスルーム"を使う子がちらほら出てきた。若い女性教員もたまに使っている。これは、アメリカのテレビ番組やハリウッド映画の影響だね。ちなみに、私は「そんなものは学校にはないよ!」と返答して、生徒が"トイレット"と言うまで待つ。だって"浴室"なんて学校にないもんね.
私?
私が使うのは、頻度順で1と3と2。たま~に4。
場所や相手によって使い分けている。