行けないリスク50%を力ずくで投げ飛ばして
演奏会に行ったら、11月2日の今日まで
ありがたくないリターン多々。
リターンどころか、資産は目減りしているのに、
こうした負のリターンは「待ってました」と
ばかりにやって来る ( ̄○ ̄)
と、まあ、そんな話はどうでもいいわけで
本題に入ります。

10月29日、NHKホール前に17時ごろ着。
暑くもなく寒くもなく、外気が心地良い、
がっ!

そうだ、代々木公園は閉鎖で、
この界隈の蚊もやばいんだっけ。
50%のリスク・ヘッジして、
いや、力ずくで演奏会場まで来て
デング熱になったら、しゃれにならんと
そそくさとカフェに入って開場時間を待つことにした。
今日の着座位置の写真はなし。
着座して、パチリと一枚写真を撮ったら
案内嬢がすっ飛んできて
禁止のご指導を受けたので。
個人的には、開演前なら良いと思うけど。
演奏開始。
前半はシューベルト6番。
3階席なので、当該6番の音量は、
マーラーより小編成なわけだし、音量面では
ちょっと物足りないかも、の予想に反して、良い感じ。
時に億単位の値が付くストラド(ストラディバリウス)の
名器たる所以の一つが、音が遠くまで届くとされるようなので、
イスラエル・フィルのメンバーの個々の技量と楽器の
レヴェルの高さによって、ホール全体に音が
いき渡るのでしょうか。
アクが強いダークな曲調か、
もしくは極端に美しい曲調を好む当方に
(ちなみに、これらが同居するのが、マーラー5番かと)
シューベルト6番はイノセントというか、極めてニュートラル。
今日のように、足を運ぶ演奏会のプログラムに入っていなければ
個人的には普段は聴かないような曲調なのに、
(演奏会プロにあれば、聴き込みますが)
要所要所で、ため息が出るくらい美しい弦の響きがする。
そんな美しい弦楽器群と
フルートを音響の頂点とした管楽器群と掛け合いが何ともチャーミング。
また、ステージに対してど真ん中の席で、響きも良好。
我ながら、ネット上のチケット争奪戦をくぐり抜け
良く取れたものだと思ったりしつつ、
あっと言うまの30分だった。
休憩をはさんで、
後半のマーラー5番の開始直前。
ここで当方は、感涙対策。
涙は音もなく流れるから、そっと拭えばいいけど
涙が多く出ると、なぜか鼻水も出る(変な話題ですみません)。
音が出ないようテッシュを取り出せ、
また音がでないよう持参の袋に捨てられるよう、準備。
とにかく感涙の材料揃い過ぎ。
まず、メータ氏イスラエル・フィルの生演奏でマーラー5番であること。
次に、イスラエル・フィルの祖国は
ガザ地区の戦闘等、穏やかではない。
そうした戦闘と、マーラー5番の第1第2楽章の激しさが重なる。
そして第4楽章のアダージェツトは平和への祈りと、
イスラエエルとマーラーのイメージが見事に曲に重なる(私見)。
さらに、個人的には、
クック補筆5楽章版のパイオニアの一人であるインバル氏の10番、
音楽を愛するアマチュアの皆さんの熱い、
それも200人超の想いがこもった大編成の3番、2番と、
拝聴してのマーラー・プロの26年度の締めくくり。
こうして、しっかり感涙対策したところで、演奏開始。
堂々たるトランペット。
前半のシューベルトでは、
ティンパニ一人だった打楽器陣は4人になり、フル回転。
また、シューベルトでは軽やかで美しかった弦は
重厚になりと、多彩な表現力も凄い。
あっという間に第4楽章アダージェツトになった。
んっ???
イスラエル・フィルの演奏は素晴らしいのに、
当方の席では、弦楽器群のごく弱音からの弾き出しに対して
右手に配されたハープの音が聞こえ過ぎ。
ホール特有の響き(ホール・トーン)と着座位置との関係で
こうしたことが起こるのだと思われます。
池袋の芸術劇場では
ステージ左手にハープが6台も配されていたのに、
3階席左寄りの席では、
ほとんどハープの音が聴こえなかった、等が想起された。
(楽曲はワーグナー:『神々の黄昏』より
夜明けとジークフリートのラインへの旅)
話を第4楽章アダージェツトに戻します。
「世界一」とも称されるイスラエル・フィルの弦。
同楽章中で、ヴィオラとチェロだけのアンサンブルになるところから
ヴァイオリンがのってくるあたり、鳥肌モノ。
幸い、涙は出ずに聴きほれ、
あっと言う間にフィナーレ、全曲を終えた。
長い拍手で何度もステージに呼び戻されるメータ氏。
アンコールをしてくれそうな予感。
やがて、マイクなしでMC。
「インテルメッツオ」だけ聞き取れた。
そのとき当方の脳理にパッと浮かんだのは
『フェラーリ:マドンナの宝石の間奏曲』。
次の瞬間、弾き出されたのは、
『カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲』だった。
まるでグランメゾンの素敵に美味しいメイン・デッシュの後に
サプライズで、これまた素敵なデザートが供されたよう。
最高でした。
最後に勝手なストーリーを添えてみます。
マーラー5番の第1第2楽章は激しい戦闘。
そうした激しい戦闘の中にあっても、
美しい夕暮れはやってくる。
人々の祈り(同:第4楽章アダージェット)。
やがて祈りは救世主=ナイトとなって現れ
(カヴァレリア・ルスティカーナ=田舎の騎士道)、
国に平穏がもたらされる。
平和を謳歌し、歓喜に満ちる人々(シューベルト6番、特に第3楽章)。
NHKホールからの帰り道の表参道。
五分咲きの桜とかは見かけることがあるけど
五分咲きの(飾り付け途中)のイルミネーションは初めて見た。

イスラエルに平和を、と思います。
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