それ自分のことやん!? | 不登校・ひきこもり 京都・亀岡 認定フリースクール アウラ学びの森 知誠館

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全国初の認定フリースクール。そこで繰り広げられる様々なエピソードや気づきの数々を、アウラの森の住人である私たちがお伝えします。
みなさんが探しておられる、不登校やひきこもりの解決につながるヒントが見つかるかも…。

最近、知誠館ではどんな授業があり、どんな感じで生徒が学習しているのかを紹介するブログの記事が多かったように思います。
そこで、今回は何気ない生徒との会話を紹介しようと思います。




スタッフと生徒の、「今、ここ」でおこなわれるやり取り。
そういう日常の細部から、知誠館を知っていただけると嬉しいです。

 

実は最近、私自身が大きく揺さぶられる問いを投げかけられました。
大学院時代の指導教授が、学会発表をする手前こんなことを言ったのです。





「今(知誠館で働いている)のお前は「何者」だ?」





ファッ!?
これでなぜ私が揺さぶられたかと言いますと、それまで知誠館での自分の立ち位置や、他の先生の立ち位置、自分にできることって何や…とかいうのを考えていたのですが、この問いは

「そんなことを考えるお前はいったい何者なんだ?」

という、さらに客観的な視点で自分を省察せざるを得ない問いだったからです。
目の前の現実をどうにかしようと考えることに加えて、それを考える自分を考える視点を持つことを忘れていたー。しまったー。となったわけです。





でもこんな問いにすぐ答えなんて出ません。
ましてや答えがあることも疑わしい。
それで悶々としていた私の状況に関係なく、目の前の現実は絶えず動き続けます。





もう無理だ!考えるのしんどい!誰か同じ苦しみを味わってみてほしい!(性格最低)





そう思った私はAちゃんに相談しました。

「こういうことがあってさー…。教授がさー…。もう無理や!ってなってさー…。
ところで、Aちゃんはこの知誠館で「何者」なん?」

─え、私?!えーなんやろなぁ…。なんか中間っていうか、いろいろ巻き込まれてるけど楽しいしいいかなって思ってる人みたいな…。えーなんか考えれば考えるほど難しいな。

「な?こんなん答えでねーよ!ってなるやろ?笑」

─確かに。無理だな。笑





みたいな会話があったんです。
それで、ここからが本題。





それから1週間くらい経ったある日、Aちゃんが私のところに来てこんなことを聞きました。

─不登校になった生徒が、知誠館にも来れなくなったらどうすんの?てかそういう状況があるのってどうなん?





私は急に何やろうと思いつつも、以下のような会話をつづけました。

「まぁ知誠館と学校と親(子)で連携を取ろうとはしてるんやけど、そうなってしまうっていうケースもあるんやろうな。最近はその三者関係をよりよくしようと親にはたらきかけるっていうのもやってるで」

─でもそんなん子どもと向き合ってられる余裕がある親にしか効果ないんちゃうん?そうじゃない親もいると思う

「確かにそうやな…。うーん…なんていうか、何がその個人や家族に良いかはこっちが計り知れないし、それぞれにしんどい部分もあるし、なんかそういうしんどさ、もどかしさみたいなのを共有するのが大事じゃないんかな…?」

─うーん…。でもなんか本人の問題でもあると思うねんな。知誠館に来たらある程度やれば認めてもらえるっていうことを学習して、それがわかったら怠慢になる。そうなったら自分の居場所はどこなんやろ?自分何してんねやろ?ってなる





この後、Aちゃんは「不登校」について以下のように語ります。

─「不登校」の被害者意識って何なんでしょうね?「不登校」やからってかまってほしいオーラ出したり、何もせずに甘えたり…。

「あー、それ前むかつくって言ってたな。」

─むかつくっていうか…。だって何かあったら「不登校だから」って逃げることができるやん?

「うーん。なんかこう免罪符みたいな感じ?それはAちゃんの中ではずるいことなんや?」

─そうそう。「不登校」やからかまってもらえるし、甘やかしてもらえるでしょ?…でもそうしたのは社会の側なんじゃないのって思うし。でも今までそうしないと生きれんかったし。

「え?なんかそれ矛盾してない?笑 ずるいと思うことAちゃんもやってきたってことなるで?てかそれ自分のことちゃん?!笑」

─あ、確かに。笑

「なんかそういう矛盾してる自分も嫌やし、そうやって生きてきた自分と似てるから嫌なんちゃん?笑」

─それは…ある。笑 自分のことやったんかー!人はみんな鏡ってやつかー!笑

「かもしれんな。笑 なんかそういう自分を変えたいって思ってるから悩んでたん?」

─変えたいんかなぁ。でもわかってても変わらんやん!どうしたらいいん?

「そんなんわかりませーん。そらそう簡単には変わりませんわな。俺だって変わらん自分に毎日腹立ってるし。笑 どうしたいん?」

─それがわからんから相談してんねやん!笑

「無理、俺にはわからん。お互い苦しもう。笑」




人はそう簡単には変わりません。私自身もそうです。
でも、こうした会話を通して、何かは確実に変わっている気がします。
それはAちゃんにとってもそうなのかもしれません。





こうしたやり取りがAちゃんにとって良い経験なのかはわかりませんが、私の中では大切な出来事になりました。
こうしたエピソードから、知誠館のことを少しでも伝えられたらと思います。
長文失礼しました。



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