マルコによる福音
〔そのとき、〕12・38イエスは教えの中でこう言われた。「律法学者に気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ることや、広場で挨拶されること、39会堂では上席、宴会では上座に座ることを望み、40また、やもめの家を食い物にし、見せかけの長い祈りをする。このような者たちは、人一倍厳しい裁きを受けることになる。」
41イエスは賽銭箱の向かいに座って、群衆がそれに金を入れる様子を見ておられた。大勢の金持ちがたくさん入れていた。42ところが、一人の貧しいやもめが来て、レプトン銅貨二枚、すなわち一クァドランスを入れた。43イエスは、弟子たちを呼び寄せて言われた。「はっきり言っておく。この貧しいやもめは、賽銭箱に入れている人の中で、だれよりもたくさん入れた。44皆は有り余る中から入れたが、この人は、乏しい中から自分の持っている物をすべて、生活費を全部入れたからである。」
イエスは、賽銭箱に生活費を全部入れたやもめを賞賛しているかのように思えますが、直前に律法学者に警戒を警戒し、彼らは「やもめの家を食い物に」すると言っています。
イエスは、やもめが明日生きるための全財産を捧げさせる神殿の制度に激しい憤りを感じていたのだとする人がいます。
この直後、イエスは神殿の崩壊の予告をします。イエスは「弱者を搾取して成り立つような豪華な神殿など、近いうちに完全に破壊される」と、激しい裁きを予言したのです。実際、エルサレム神殿はその約40年後(紀元70年)にローマ軍によって完全に破壊されました。
昔、バチカンの聖ペトロ大聖堂に行った時、イエスは本当にこのような大聖堂を建てることを望んでおられるのかと思ったことを思い出しました。