ルカによる福音

 〔そのとき、イエスは、〕5・27レビという徴税人が収税所に座っているのを見て、「わたしに従いなさい」と言われた。28彼は何もかも捨てて立ち上がり、イエスに従った。29そして、自分の家でイエスのために盛大な宴会を催した。そこには徴税人やほかの人々が大勢いて、一緒に席に着いていた。30ファリサイ派の人々やその派の律法学者たちはつぶやいて、イエスの弟子たちに言った。「なぜ、あなたたちは、徴税人や罪人などと一緒に飲んだり食べたりするのか。」31イエスはお答えになった。「医者を必要とするのは、健康な人ではなく病人である。32わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるためである。」

 

 イエスが収税所に座っている徴税人レビを見て「わたしに従いなさい」と言うと、彼は即座に立ち上がりイエスに従ったとありますが、彼は突然すべてを捨ててイエスに従ったのではなく、自宅で自分の仲間を呼んで盛大な宴会を催します。それは、仲間たちとの別れの宴会だったかもしれません。

 根本的自己決断(Fundamental Option)という言葉があります。私たちは日々「何を食べるか」「どこに行くか」といった個別の選択をしていますが、自分の人生を「神(愛)」に向けるか、「自己(エゴ)」に向けるかという「根本的な方向付け」をしています。

 イエスのまなざしを受け、イエスから「わたしに従いなさい」と言われることによってレビは根本的自己決断をしました。

 レビの物語は、ザアカイの物語を思い出させます。イエスは木の上に登っているザアカイを見て「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい。」と言いました。新約聖書翻訳委員会訳では「私は今日、あなたの家に留まらねばならないから」となっています。イエスがザアカイの家に泊まるのはイエスの根本的自己決断(Fundamental Option)だともいえます。

 イエスのレビとの出会いやザアカイとの出会いは偶然ではなく、摂理(神の計画)によるものだったのです。

 

祈り

主よ、あなたに仕えようとする者は、

あなたに従わなければなりません。

そうすれば、あなたのおられるところに、

あなたに仕える者もいることになります。

あなたに仕える者がいれば、

父はその人を大切にしてくださるでしょう。

──ヨハネ12:26による。