ヨハネによる福音

 20・1週の初めの日、朝早く、まだ暗いうちに、マグダラのマリアは墓に行った。そして、墓から石が取りのけてあるのを見た。2そこで、シモン・ペトロのところへ、また、イエスが愛しておられたもう一人の弟子のところへ走って行って彼らに告げた。「主が墓から取り去られました。どこに置かれているのか、わたしたちには分かりません。」

 11マリアは墓の外に立って泣いていた。泣きながら身をかがめて墓の中を見ると、12イエスの遺体の置いてあった所に、白い衣を着た二人の天使が見えた。一人は頭の方に、もう一人は足の方に座っていた。13天使たちが、「婦人よ、なぜ泣いているのか」と言うと、マリアは言った。「わたしの主が取り去られました。どこに置かれているのか、わたしには分かりません。」14こう言いながら後ろを振り向くと、イエスの立っておられるのが見えた。しかし、それがイエスだとは分からなかった。15イエスは言われた。「婦人よ、なぜ泣いているのか。だれを捜しているのか。」マリアは、園丁だと思って言った。「あなたがあの方を運び去ったのでしたら、どこに置いたのか教えてください。わたしが、あの方を引き取ります。」16イエスが、「マリア」と言われると、彼女は振り向いて、ヘブライ語で、「ラボニ」と言った。「先生」という意味である。17イエスは言われた。「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。わたしの兄弟たちのところへ行って、こう言いなさい。『わたしの父であり、あなたがたの父である方、また、わたしの神であり、あなたがたの神である方のところへわたしは上る』と。」18マグダラのマリアは弟子たちのところへ行って、「わたしは主を見ました」と告げ、また、主から言われたことを伝えた。

 

 イエスが墓に納められた日は、「(安息日の)準備の日」のわたしたちの暦では金曜日、「週の初めの日」は日曜日になります。その日、マグダラのマリアは「朝早く、まだ暗いうちに、墓に」行きました。

 

 彼女は一人でイエスの墓に出かけたのでした。そして墓が空であることを見つけて、シモン・ペトロともう一人の弟子に知らせます。

 しかし、二人の弟子は墓を調べましたが、そのまま家に帰ってしまいます。イエスの遺体がなくなったことは大事件なのに二人が家に帰ったのは、ローマ軍の尋問を恐れたからかもしれません。

 ところが、マリアはそのまま墓にとどまり、復活のイエスと出会った最初の人になりました。

 

 マグダラのイエスへの愛の強さを実感させる物語です。

 

 マグダラのマリアについては、女子パウロ会ホームページをごらんください。 https://www.pauline.or.jp/calendariocappella/cycle0/festa0722.php