マタイによる福音

〔そのとき、〕8・18イエスは、自分を取り囲んでいる群衆を見て、弟子たちに向こう岸に行くように命じられた。19そのとき、ある律法学者が近づいて、「先生、あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」と言った。20イエスは言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」21ほかに、弟子の一人がイエスに、「主よ、まず、父を葬りに行かせてください」と言った。22イエスは言われた。「わたしに従いなさい。死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。」

 

 イエスに近づいてきた律法学者が「先生、あなたがおいでになる所なら、どこへでも従って参ります」というと、イエスは「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」と答えました。イエスの言葉どおり、イエスの一行は旅をし続けていたのですから定住地はありません。イエスの返事を聞いた律法学者は、イエスに付き従うのを断念したと思います。

 

 しかし、「主よ、まず、父を葬りに行かせてください」と言ったのは弟子の一人です。直前の8章14節で、イエスは熱を出して寝込んでいるペトロのしゅうとめを癒やしています。「わたしに従いなさい。死んでいる者たちに、自分たちの死者を葬らせなさい。」と言ったのは、弟子の態度に覚悟のなさを見たからかも知れません。

 

 イエスに付き従う決意は、毎日新たにしなければならないのです。

 

 福者ペトロ岐部と187殉教者については女子パウロ会ホームページをごらんください。

https://www.pauline.or.jp/calendariosanti/gen_saint50.php?id=070102

 国東半島の岐部城址にはペトロ・カスイ岐部神父記念公園があります。