マタイによる福音

〔そのとき、イエスは弟子たちに言われた。〕6・6「神聖なものを犬に与えてはならず、また、真珠を豚に投げてはならない。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたにかみついてくるだろう。

 12人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である。

 13狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。14しかし、命に通じる門はなんと狭く、その道も細いことか。それを見いだす者は少ない。」

 

 「豚に真珠」ということわざは、このイエスの言葉に由来します。12節は「黄金律」とも言われます。

 

 日本では、「人に迷惑をかけてはいけない」ということがこの「黄金律」よりも優先順位が高いように思います。その一方で「困ったときはお互い様」という言葉もあります。

 

 イエスは「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。しかし、命に通じる門はなんと狭く、その道も細いことか。それを見いだす者は少ない。」と言います。自分の努力で命に通じる門を通過することは無理なように思えます。

 

 しかし、「はっきり言っておく。金持ちが天の国に入るのは難しい。重ねて言うが、金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」(19:23-24)というイエスの言葉に驚いた弟子たちが「それでは、だれが救われるのだろうか」と言うと、イエスは弟子たちを見つめて、「それは人間にできることではないが、神は何でもできる」と答えます。

 

 神に希望をおきましょう。