第7章
二人きりで会うことをデートと呼ぶのかな
楽しい時間の中で 名前をつけられない想いが生まれる
もどかしいね 始まりそうで始まらない
土曜日、待ち合わせの駅前で待っていると、スーッとサコの目の前に白い車が止まった。
運転席側のドアが開いて、竹下君が降りてきたのでびっくりした。
竹下君の高校は制服は無いので、私服は見慣れていた筈なのに、一瞬ドキッとする。
いつもの下はジーンズといったラフな格好では無く、ちょっとかしこまったジャケットを羽織っていた。そういうサコもお気に入りのワンピースに、あまりつけたことのないイヤリングをつけていた。
「お待たせ」
「竹下君、車で来るなんて思わなかった」
車のことはよくわからなかったが、テレビで宣伝していた最新モデルの車に似ていた。
「へへっ、びっくりしてくれた? 黙ってた甲斐あったな。教習所には前から通ってたんだけど、受験で一時中断してて、この間免許とったんだ」
「じゃあ、この車、竹下君の?」
「出世払いだって、親は言ってた」
竹下君は拗ねたように口を突き出してから、笑った。まだ、卒業はしていないくても、確実に高校生では無くなっているのだとサコは感じた。
「まあ、どーぞ。人を乗せるのは初めてだけど」
「嘘っ?」
「嘘嘘、前にも先輩の借りて公道も運転したことあるから、心配しないでいいよ。テクはバッチリさ」
おどけて見せた後、助手席に座ったサコに、竹下君がハンドルを握って、前を向いたままポツリと言った。
「・・・女の子乗せるのは、初めてだけどさ」
自分の方が年上なのに、女の子って言われたことに脈が速く打ったのがわかった。
夜へと滑り出す車に、街の風景が流れていった。
夜は始まったばかりだった、終わらない予感がした。
映画は前評判を聞いて、サコが期待していた程には面白くなかった。
同じ暗さでも昼の映画館とは何処か違うと思ったのは、やっぱり隣に彼がいたからだろう。一人で観るより緊張する。
隣を見ると、彼の横顔も緊張しているように思えた。
(誰でもいいから誘った訳じゃ無いのかな?)
聞いてみたいけど、聞けない。
映画の後、高速に乗って、小さなレストランで食事をした。
「ね、いいの?」
顔を近づけて、ひそひそと話す。竹下君はワインも一緒に注文したのだ。
「うん、ちょっとだから」
「まだ未成年なのに」
「あ、大人ぶってる」
「だって」
「真面目なんだ」
からかい口調。
「心配ないよ、飲みなれているから」
「それって不良。竹下君、もっと真面目だと思ってた」
「意外な一面でいいでしょ?」
ほろ酔い気分も手伝って、お互いの距離感がゆるくほどけていった。
たあいない会話が楽しかった。
「このまま海までドライブしない?」
レストランを出た後、誘われた。
「うん・・・あ、でも、明日、バイト早く入らないといけないから」
つい口を出た。すぐに自分を呪った。どうしてそんなことを思い出してしまったのか、どうでもいいことなのに。
「そう、じゃ、帰る?」
もう一押ししてくれればいいのに、サコは、コクリと頷いた。
急に、花が萎れてしまったように、楽しい気分が凋んでしまった。
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ああ~時間が無い(><;)
もっとスムーズには行きたいところなんですが、ムズいです・・・・
とまあ、いいわけですが┐( ̄ヘ ̄)┌
明日は遠出するので、更新できるかは未定です。
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