2018年 デンマーク/ドイツ
監督
クリストファー・ボー
キャスト
ニコライ・リー・コス:カール
ファレス・ファレス:アサド
テーブルを囲むように椅子に座らされた3人の遺体が、アパートの一室の隠された部屋で発見される。テーブルの上にはホルマリン漬けの生殖器が置かれていた。被害者たちは閉鎖された少女のための矯正施設の収容者、担当弁護士と分かり、部屋の持ち主は施設の看護師だったことから、カールとアサドは看護師の行方を追うのだが…。allcinemaより参照
『未体験ゾーンの映画たち2019』で観て来ました! 映画館はほぼ満員でしたよ。
日本では映画館での上映こそほとんど無いものの原作の人気が高いせいか、DVDの発売やレンタルが早くご覧になっているかたも多いようですね。
前作『Pからのメッセージ』が子供の誘拐を扱っていて、場面展開やアクションも多かったのに比べると今回の作品は第1作の『檻の中の女』に近い感じでした。
現在の事件捜査と過去の矯正施設での出来事が交互に描かれ、過去の出来事が現在の事件に繋がっていき、大きな陰謀も明らかになっていきます。
終盤はアクションも多く、スリリングな展開になっていて見応えがありました。
怒れるアサドもとてもカッコ良かったし。
今回の作品では日本でも大きな話題になった強制不妊手術が大きいモチーフになっているのですが、女性として心が痛いシーンもあり憤りも感じました。

ただ毎度の事でもあるのですが、かなり長編の小説を118分でまとめているので謎解きものとしては、物足りない感じは否めません。特に冒頭の殺人事件に関しては動機は明らかになるけれど、どうやってあの現場を作ったのかの説明がない状態で話は終わってしまった感じで、私は不完全燃焼でした。
そういえば前作で様子がおかしかったカールは普通に戻ってましたけど、結局なんだったのでしょうかね?? これも全然説明がなかったです。
あと今作ではアサドが他部署に異動が決まって後1週間で特捜部Qからいなくなるという設定になので、多分いなくなって欲しくないんだろうカールがわざと早く異動しろとか、お前がいなくなっても問題ないとか意地を張っているのと、5年もいたのにと憤るアサドと微妙な不協和音もありまして、この2人のバディぶりを楽しみにしているのにとちょっと不満でした(笑)
とはいえ今作も楽しめましたし、原作は日本で翻訳されているものだけでも後4作あるみたいなので、また映画が製作される可能性もありますね。
キャストが変更になるという噂があったので2人の続投が嬉しかったし、またこの2人で次の作品がもしあったらカールとアサドを演じて欲しいと思います。






