20191120-199-ペチュニアバニラクリーム

F1 ホライゾンのミニチュア版みたいな

ペチュニア カーペットシリーズ バニラクリーム

 

 

「秋も深うなりましたね~」

「何センチくらい?」

by 今いくよ・くるよ

 

 

というか、既に冬季鬱っぽくなってきているワタクシ(泣)。

 

しかも、今年は春の次に梅雨、あと大体曇り時々台風、いきなり晩秋って感じで、まともな夏と秋がなかった気がして、不完全燃焼。

 

それでも、昨日は何とか植物の冬越しの為の下準備として、延ばし延ばしにしていたベランダの片付けがちょっとだけ出来てよかった。

 

 

種子法廃止問題・日米貿易協定・TPP11・日欧EPA

 

しか~し。

 

全国の農家だけでなく、園芸愛好者の皆さ~ん!

F1といえばTPP(種子法)」でも書いたように、日本の農産物とその種子を守るために、TPP・日米貿易協定(実質・日米FTA)についてまたよくわかっていないという方は是非、本気で調べてみてくださ~い!

(それだけはなく、食料、食の安全、国民皆保険、医薬など医療、何といっても日本の民主主義自体が破壊されちゃう、大変危険なものなので。)

 

簡潔にまとめ直す予定ですが、先日書いた記事。

エリカよりヤバい日米貿易協定

 

そして、「種子法(主要農作物種子法)」廃止問題と言えば、山田正彦さんということで、必読記事をリンクさせて頂きます。

 

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今、日本でも子供たちのアレルギーや発達障害が急激に増えています。 | 山田正彦 オフィシャルブログ Powered by Ameba

 

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BS11オンデマンド|報道ライブ インサイドOUT|「ゲノム編集食品解禁! 食の安全は大丈夫?」

「水俣病」の事例や海外の学者の見解を用いつつ説明する山田正彦さん

VS

普段からこうなのか、貼り付いた笑顔の御用学者

明治大学農学部教授・中島春紫
内閣府食品安全委員会 遺伝子組換え食品等専門調査会座長

東大教授を経て現職 専門は微生物学(麹菌)

 

科学技術は私達の生活にどのように関わってくるのか ゲノム問題検討会議のシンポより | 長周新聞

より画像拝借。

 

ゲノム編集を用いた筋肉増強牛-長周新聞

「ゲノム編集を用いた筋肉増強牛」

 

簡単に言うと

 

海外では不信感を抱かれつつある「種子に農薬と化学肥料もセットで売りつけるモンサント商法」や、この度の日米貿易協定が日本の農業、日本国民の食の安全と健康を破壊しつくしま~す!

 

という感じでしょうか(詳細は転載元の全文でご確認ください)。

 

あと、TPPや日米貿易協定、日欧EPA等の影響で農家が追い詰められて、日本の食料自給率がダダ下がるのは安全保障の点からも大問題だと思います。

 

以下、長周新聞に掲載された山田正彦さんの記事より抜粋させて頂きます。

ついでに、「バラ、カーネーションなどの花」も入ってました。

家庭菜園は大丈夫らしいんだけど。

そういえば、雑草対策にラウンドアップを薦める園芸ショップのオーナーYouTuberがいて、さすがにコメント欄で視聴者からダメ出しされてました。

昔から悪名高いと思っていたのに、知らんかったんか~い?

 

皇室ではなく、「天皇家の古代米」って書いちゃうところが元民主党だなと苦笑…してる場合じゃなくて、これも危なくなるのでは!?

 

種子法廃止とこれからの日本の農業について 元農林水産大臣・山田正彦 | 長周新聞

 

政治経済 2019年10月26日

 

(略)

忘れられないのは当時の農水省の勧めで大型畜産をやった仲間が2人自殺したことだ。私は破産状態だったが、弁護士の資格だけは持っていたので、弁護士をして借金の支払いをしながら、なんとも悔しかったので衆議院に出た。3回敗れて4回目に通り、5期衆議院議員をさせていただき、運良く農林水産大臣にさせていただいた。そのときに、戸別所得補償や飼料米制度、林業再生プラン、漁業の所得保障などいろいろやらせてもらった。そのときちょうどTPP交渉に参加したいという話があり、閣議で大げんかして大臣を辞め、今日までTPP反対運動を続けてきた。

 

 ところがTPPは昨年12月30日に発効した。たった5日間で牛肉の輸入量は半月分になるほど急増した。今年2月1日に日欧EPAも発効し、なんとEU産豚肉は五割増になった。チーズやバター、乳製品、果物類も今だいたい昨年に比べて3割増だ。そんななか日米FTAがいよいよ来年1月には発効する。一番恐れていたことだ。

 

 アメリカは農産物しか売る物がない。日本を見るとトヨタ自動車一社の売上だけで30兆円だ。農林水産物はあわせても8兆円しかない。2年前に「トヨタ自動車その他日本の自動車に25%の報復関税をかける」とトランプからいわれ、霞が関の官邸や農林水産省、経産省から聞こえて来るのは、「このさい、報復関税25%をなんとか延期してもらうために、農林水産物は譲るだけ譲る」ということだった。そしてアメリカの農務省長官も、はっきり「もう日本とは話がついた」と、今年5月からツイッターでいっている。今後大変なことになっていくのではないかと思う。

 

 今、アメリカもオーストラリアもどんどんコシヒカリをつくっている。これが60㌔4000円で入ってくる。私が農林水産大臣のときにおこなった試算では、今日本のコメの生産原価は60㌔当り1万5000円だ。昨年の農家の手取りが1万3300円だった。試算ではTPPに参加すると日本の食料自給率は14%まで落ち込むという結果になった。韓国ですら今、食料自給率は48%だ。日本は本当にどうなるのかと心配している。

 

 TPP協定は条約であり、憲法の下で、国内法の上になる。米韓FTAを結んだ韓国が200本の法律を変えたように、日本もTPP協定(8000ページ・30章)に従って、この2年間、次次に法律を変えている一番最初に変えたのが主要農産物種子法の廃止だ。これについて私は5年前から、「明らかに国の主権を損なうものだ」としてTPP違憲訴訟をしている。その判決が昨年10月31日にあったが、判決のなかで種子法廃止について「背景事情の一つにTPP協定に関する動向があったことは否定できない」と、TPP協定と種子法廃止の関連を最高裁判所は認めた水道法改定、漁業法の改定、市場法の事実上の廃止、森林管理法の改定など、すべてこれはTPP協定によるものなのだ。

 

種子法で日本のコメ、麦、大豆は守られてきた

 

今私たちはおいしいお米を当たり前のように食べている。これは全部、伝統的な固定種だ。種子法のおかげで私たちの主食であるコメ、麦、大豆など、それぞれおいしいものを食べることができた。これがどうなるか。

 

 野菜で考えていただくとわかりやすい。野菜は30年前、みんな伝統的な固定種だった。ところが野菜の種子はF1に変わり、今、90%を海外で生産している。2年前にモンサントの遺伝子組み換え農産物の見学会に行ったとき、思いがけないことを聞いた。「日本の野菜の種子はモンサントでつくっています」といわれたのだ。そんなことはパッケージに書いていない。「委託生産し、委託販売している」という。調べてみるとモンサントは野菜の種子だけで800億つくっている。世界の種子は今、モンサント(バイエル)、ダウ・デュポン、シンジェンダ(中国化工集団傘下)の3社で世界の種の7割を握っている。同時にこの3社で世界の農薬の7割、世界の化学肥料の7割を握っている。

 

 こうして野菜の種子はF1になり、ニンジンでいえばカロチンなど栄養価は3分の1に減っている。F1は科学的にそこまで問題になるとはいわれていないものの、主食のコメ、麦、大豆の公共の種子がなくなると、民間の種子を使わざるを得なくなる。すでにコメ、麦、大豆の民間の種子ができている。

 

種子法とは


種子法ではコメ、麦、大豆の伝統的な日本の在来種を国が管理し、各都道府県に原種・原原種の維持、優良品種の選定、奨励、審査を制度として義務づけてきた。そのもとで、各地の農業試験場で雑種の混入や不良な種を取り除き、厳格に監査した優良な品種を公共品種として安く安定して提供してきた。

 

 原原種の栽培では、コシヒカリやヒノヒカリなどを1本ずつ植え、毎年つくっている原種を純粋なコシヒカリに合わせて開花時期、丈の高さを揃えていく。四割くらいは黒米や赤米になったりするので、それをとり除いていくと、そこで6割くらいしか残らない。農業試験場に見学に行くと、穂先が1㌢くらい伸びているなかから、1㍉か2㍉違えばとり除いていた。その後も10回前後の抜きとり作業をおこなうなど、「異株」に対して細心の注意を払い、発芽率90%の種をつくり、その後に原種をつくる。3年目にようやく県が種子栽培農家を選定し、圃場を選定して、福岡県であれば「ヒノヒカリ」「発芽率90%以上」と、県として責任を持って保証書を出し、だいたい1㌔500円ほどでコメ農家に提供してきた。それをコメ農家は4年目につくり、われわれは5年目に食べることができる。そうやって純粋な伝統的な品種をしっかり守っている。麦も大豆も同じだ。

 

 ところが、種子法を廃止するとき政府は「種子法があることで民間の優秀な品種が普及できない」「なかなか売れない」といった。民間の優秀な品種(三井化学の「みつひかり」など)があるではないかと説明して回った。「みつひかり」は野菜と同じようにF1の種子で、伝統的な固定種ではない。価格を見ると、「みつひかり」の種子は4000円なので、公共の種子と比較すると8~10倍する高い物だ。野菜の種子もF1になって多国籍企業がつくるようになってからは、イチゴやトマトなど1粒1~2円だったものが、今は40~50円だ。いずれコメ、麦、大豆の種子も40~50倍になっていくことは間違いないと思っている。

 

農家を大企業に隷属させる

 

 実際の契約書を見ると、モンサントの契約書は有名で、何十ページもあって肝心な部分は英語で書かれているのだが、これがたった1枚だった。そのなかに「指示されたことに従わない場合はモンサントに生産者は責任を負う」と書かれている。農薬や化学肥料の指示はなかったのかと聞くと、その方は「そういう指示はなかった」といっていた。

 

 しかし、「つくばSD」の契約書は10ページあり、指定された農薬と化学肥料を必ず使わなければならない、反すると損害賠償責任を負うと書かれていた。そして「収穫されたものはすべて住友化学の指定するところに納めなければならない」となっている。価格については住友化学と生産者とで、「収穫後にそのときの相場を見て決める」となっている。今回の台風のときのように全滅する場合はどうかというと、「災害時の責任はすべて生産者が負う」となっている。これは非常に一方的な契約だ。

 

(略)

 

 これから、地方自治体が公共の種子をつくらなくなると、モンサントなど民間との契約の下、農家はまさにがんじがらめに縛られて、アメリカの農家のように奴隷農場に、借金漬けになっていく

 

日本のコメ農家がモンサントへロイヤリティを支払う

 

(略)

 

 

日本は遺伝子組み換え農産物の承認大国に-長周新聞

 

(略)

 

日本も遺伝子組換えのコメ、麦、大豆を作付けするようになる?

 

飼料米制度は私が大臣のときにつくったものだ。今コメでは農家は赤字だが、飼料米制度で何とか食べてきている。その飼料米農家に先日、農政局から説明があり、「反当り11俵以上とれないと補助金を出さない」という話が出てきたという。調べて見ると、すでにゲノム編集の飼料米の種子が用意されていた。その農家が「これからはF1か遺伝子組み換えの飼料米をつくらなければいけないのではないか」と心配していたが、まさにそうだった。そして「WRKY45(ワーキー45)」というゲノム編集のコシヒカリの種子も用意されていた。

 

 ゲノム編集について、昨年8月7日の『日本農業新聞』の1面に「GM技術該当せず」とある。ゲノム編集は遺伝子組み換えの一つだが、「遺伝子組み換え技術に該当せず、安全だ」といい始めたのだ。『日本経済新聞』(今年3月19日付)には「ゲノム編集食品、夏にも」とある。実際にはこの10月1日にゲノム編集食品は解禁された。任意の届け出のみで表示もないまま、いよいよ流通し始める。

 

 ゲノム編集とはなにか。例えばトマトの熟成する遺伝子だけを粉砕すると、熟成せず腐らなくなる。3年間、青青としているトマトができている。それを収穫して倉庫に入れておき、出荷のさいにエチレンガスをかけると真っ赤になる。それが本当に安全なものなのだろうか。

 

 EUでは、遺伝子組み換えは原則禁止しており、ゲノム編集は遺伝子組み換えであるとして使わないようにしているところが日本は、「ゲノム編集は遺伝子組み換えと違い、新しい別の種類の遺伝子を組み換えて入れるわけではない。アミノ酸に変わりないから安全だ」といっているところがアメリカもそうではない。先日訪米し、遺伝子組み換えの分野では右に出る人はいないというチャペラ教授に話を聞いたが、最初「ゲノム編集」といっても伝わらなかった。そして「そうか、山田さんがいっているのはNEW GMOのことだな」といわれた。アメリカでもみな、遺伝子組み換えの延長線上の話だという認識だ。しかし日本だけはゲノム編集は遺伝子組み換えと違うといい出した。

 

 今、ネイチャー誌に論文が載っているように、「ネズミ1匹の遺伝子を粉砕すると1600」の副作用がある。

 

 たとえば、中国でゲノム編集によって双子の赤ちゃんが生まれた。父親がエイズだったので、生まれてくる子どもがエイズにならないよう、ウイルスにかかっている遺伝子だけを壊した。すると思いがけず双子が生まれた。しかし、2人はエイズにはかからないが、西ナイル熱ウイルスにはかかる、インフルエンザにかかると重症化する、免疫疾患になる、短命であるなど、さまざまな影響があることがわかってきた。

 

 ゲノム編集食品で最初に、もうすでに日本に入ってきているのは高オレイン酸大豆だ。アメリカでは「ゲノム編集の大豆」「遺伝子組み換え大豆」というと、今ほとんど売れない。それで安倍総理は日米FTA交渉のなかで受け入れた。何の表示もないまま、食用油としてすぐに店頭に並ぶと思う。これがどういう作用があるのかはまったくわからない。

 

 ゲノム編集の高オレイン酸大豆や、カーギルが関与している除草剤耐性のあるナタネなどが日本に入ってきたところだと思うが、さらに政府はそれについて「有機(JAS)」の認証をできないか検討を始めた。9月30日に第1回の検討会があり、第2回が近く予定されている。アメリカですでに用意されている遺伝子組み換えのコメの種子、ゲノム編集のコメの種子、麦、大豆、ジャガイモなどについて、「有機」の認証をしたいというのだ。話を聞き、資料を読んでみると、認証することが前提の検討会になっている。今、遺伝子組み換え食品について、日本は政府が318種類も承認している。アメリカですら197種類だから日本はダントツだ。

 

 遺伝子組み換え農作物は、すべて除草剤・ラウンドアップ耐性だ。ラウンドアップをまくと植物は枯れる。主成分のグリホサートはベトナム戦争の枯れ葉剤と考えればよい。植物がアミノ酸をつくるシキミ酸経路を破壊するので、植物はアミノ酸をつくれず枯れる。ところがグリホサート耐性を持たせた農作物は、いくらグリホサートをまいても死なず、すくすくと生きている。ところが、そのラウンドアップで今大変なことが起きている。

 

ラウンドアップ裁判

 

 アメリカで昨年8月10日、歴史的な裁判があった。

 

 学校の用務員ジョンソンさんが、校庭の除草のために20~30回ラウンドアップをまくと、腕に腫瘍ができ、末期ガンであることがわかった。モンサントのラウンドアップ以外に考えられないと、モンサントを訴えた裁判だが、モンサントに320億円支払えという評決が出た。判決は86億円に訂正されたが、これは世界のトップニュースになり、世界中に激震が走った。

 

 世界各国でじつは今、グリホサート、ラウンドアップの規制が広がっている。ラウンドアップをやめた国は24カ国、規制している国は33カ国にのぼっている。隣の韓国もラウンドアップの使用をやめ、ネオニコチノイドの空中散布や屋外の使用を一切禁止している。

 

世界での「グリサホート農薬」規制状況-長周新聞

 

ラウンドアップをめぐる裁判は次次に起きており、ジョンソンさんの次には88億円、3例目の夫婦のガン患者には2200億円支払えという評決が出た。サンフランシスコでジョンソンさんに会い、インタビューをすることができたが、腕はケロイド状で肉が出ていた。彼は、「妻がハグすると皮がずりっと落ちて大変なので、今優しく抱いてもらっているだけだ。子どもはどうやらあきらめがついたようだが、妻はまだあきらめがついていないようだ」と話していた。日本に対するメッセージを求めると、「ラウンドアップの使用をできるだけ早くやめてほしい。日本だけでなく世界の人にそういいたい」といわれていた。

 

 その後、この訴訟にかかわったロバート・ケネディ・ジュニア弁護士にもインタビューした。彼は叔父のジョン・F・ケネディがホワイトハウスにいるときに、レイチェル・カーソン女史に会ったという。当時、モンサントはDDTを世界中で売りまくっていて、レイチェル・カーソン女史は「鳥も鳴かない春が来る」といい、モンサントから徹底的に糾弾されていたそうだ。そのときからロバート・ケネディ・ジュニア弁護士は30年間モンサントとたたかってきたという。

 

 裁判で勝利できたのは、モンサントが所有している最高の内部機密資料を裁判に出すことができたからだという。その内部機密資料によって、モンサントは19年前から、遺伝子組み換え作物やグリホサートでガンになることを認識していたことが明らかになった。実証の結果わかっていたのに悪質な隠蔽工作を続け、今日まで売り続けてきていたのだ。ロバート・ケネディ・ジュニア弁護士の話では、例えばニューヨークでは「ラウンドアップはコーヒーやピクルスと同じように飲んでも健康な大丈夫なものです」と宣伝していた。これは明らかな間違いなので、モンサントは莫大な罰金を払わされることになったという。

 

 日本では、「すぐに生分解されて自然に戻るから害がないとコマーシャルしている」と話すと、明らかに虚偽の事実で、公共放送でやるなど考えられないといわれていた。TPP違憲訴訟をするうえで裁判資料の提供を依頼すると、喜んで承諾して下さり、「日米で一緒にたたかいましょう」という話になった。

 

 今回、劇的な裁判となったが、すでにアメリカで5万件、同様の裁判が起こされており、カナダやオーストラリアでもモンサントに対する同様の裁判がなされている。モンサントを昨年6月に買収したバイエルは今、株価が5割下がっている。そしてついに正社員の1割に当たる1万2000人のリストラを発表し、動物医薬品を売るドル箱だった会社を売却した。アメリカでもEUでも「モンサントは終わった」といわれ、バイエルも危ないといわれているほどだ。

 

オーガニック食品の広がり

 

 今、アメリカのスーパーはどこに行ってもオーガニック、「NON GMO」があふれている。アメリカを変えた女性といわれているゼン・ハニーカットさんにもお会いした。彼女はロバート・ケネディ・ジュニア弁護士やジョンソンさんと一緒になって裁判をひっ張って来た人だ。

 

彼女の子どもは3人ともアレルギーで、そのうち次男のボダイ君は小麦アレルギーがなかったのでパンやパスタをたくさん食べさせた。するとある日突然、理由もないのに怒り出し、暴れ出して自閉症の症状を起こした。驚いて病院に連れて行き、腸内細菌を調べると、クロストリジウムという脳神経を直接おかしくする細菌が、ヨーロッパの環境基準の四倍見つかった。このせいではないかと彼女は考えた。

 

 アメリカでは10年前から小麦の収穫前にラウンドアップをまいていた。ラウンドアップをまくと小麦が枯れるため、コンバインで刈る手間がなくなる。主成分・グリホサートは小麦の芯まで浸透し、水分が一滴もなくなるため、日本に運んで来るまでにカビが生えたり細菌が発生することもない。彼女はこのグリホサートのせいではないかと考え、小麦粉製品を食べさせるのをやめ、有機の物と発酵食品にするとボダイ君の症状は劇的に改善された。

 

 それまで、「グリホサートは食べ物から体内に入ってもすぐに分解されて尿として排出され、体内に残ることはない」という研究論文の下で、アメリカ環境保護局(EPA)も認めて来た。しかし、体内にグリホサートがあるかもしれないと考えた彼女が、母親たちの協力を得て母乳中のグリホサートの検査をすると、9割以上の母親からグリホサートが検出された。

 

 私はそれを聞いて日本で何とか調べたいと思い、フランスのクズサイエンスというところに髪の毛を送って調べてもらった。1キット5万円したが、30キット購入し、国会議員23人や私も含め総勢30人を調べると30人中21人からグリホサートが検出された。これを黒田純子博士が聞いて驚いた。「尿で検査すると日本人みんなから検出されるのではないか」と。

 

 今の医学では1個の細胞が生きるのに10個の腸内細菌の力を借りなければいけないといわれている。私たちは腸内細菌で生かされている。グリホサートはその腸内細菌のうち善玉菌をほとんど殺してしまう。そうなるとガンになったり、切迫流産や生殖系の機能を阻害したり、自閉症になることなどが明らかになってきている。黒田純子博士は、「じつはグリホサートは遺伝子を傷つけるのではなく、メチル化するのだ」といわれた。メチル化とは、遺伝子のオン・オフを人によって突然切り替えるのだそうだ。そうなるとこの遺伝子がそのままゲノム編集と同じ効果になる。

 

 ネズミの実験ではF0(大人の世代)、F1(子どもたちの世代)にはほとんど影響はないという。ただF3(孫)、F4(ひ孫)の時代に異常が出てくるという。遺伝子そのものが変わるため、最初の角度が一度違っても、遠くに行くほど角度が開くそうだ。

 

ラウンドアップにかわる除草剤

 

 ラウンドアップは今のJAでもどこでも売っている。しかし、お母さんたちが反対運動をしてダイソーは8月8日から販売をやめた。ラウンドアップにかわる天然素材の除草剤はないか調べていると、オーストラリアオーガニック・コンタクト社の除草剤を、昨年暮れ近くになって政府が有効な除草剤としたことがわかった。この話を聞いてすぐにサンプルを輸入してもらい、試験してみた。すると1時間で雑草に黒く斑点ができてひっくり返っていき、4時間後には一部だが茶色く枯れた。これを、アメリカのEPAが除草剤として承認した。EUも審議中で、スリランカ、ニュージーランドも承認し、4カ国が承認したところだ。何とかしてラウンドアップをやめたい。

 

世界に逆行する日本―世界の流れは有機・自然栽培、非遺伝子組み換え作物に

 

 アメリカのダイソーで販売しているポテトチップには警告として「揚げたジャガイモ(ポテトチップスなどの)には、発がん性や、先天性血管、そのほかの生殖系への悪影響を引き起こすことが知られている、アクリルアミドという化学物質が含まれています」という表示がされている。日本では普通に食べている。カラムーチョもそうだ世界は食品表示が厳しいのに、これから日本で売られるゲノム編集の大豆やナタネでつくられる食用油は、何の表示もないまま合法的に売られる。しかも政府はこれを「有機(JAS)」で売りたいという検討会まで始めている。まさに世界の流れと逆行している。

 

(略)

 

 韓国も台湾も、食の安全に対する取り組みを始めている。日本は農薬や食品添加物の基準でいうと台湾の400倍も緩い。小麦粉のグリホサート残留農薬基準は中国の150倍緩い。そして世界各国がグリホサート、ラウンドアップを規制しようとしているなかで、こともあろうに日本だけがグリホサートの残留農薬基準を、物によっては400倍にまで緩めた。そば粉やナタネなどは75倍、100倍、テンサイは75倍だ。今、世界で一番農薬の残留基準が緩いのが日本だ。

 

自家採種の禁止

 

 政府が自家採種を原則禁止するという種苗法の改定案を、いよいよ来年の通常国会で提出することがはっきりした。今年3月から9月25日まで5回にわたって検討会を開いてきたものだ。

 

 ただし、第三項に「農林水産省が特例でもっていわば適用しない品目を定めることができる」となっていた。じつは自家採種の禁止は始まっていた。最初はバラ、カーネーションなどの花、その次はキノコTPPを批准してからはキャベツ、ブロッコリー、ナス、トマト、スイカ、メロン、キュウリ、ダイコン、ニンジンなど、あらゆるメジャーな野菜や果樹をはじめとする357種類もの植物が指定され、今年新たに野菜のみで31種類指定され、400種類近くになっている。この登録品種を勝手に自家採種したら懲役10年、1000万円以下の罰金で、しかも共謀罪の対象だ。

 

 ところが、アメリカでも主要農産物の小麦は自家採種が3分の2で、3分の1が公共の種子、カナダは8割が自家採種、2割が公共の種子だ。オーストラリアは95%が自家採種で5%が公共の種子だ。それなのに日本はいよいよ自家採種禁止法案を出してきた。農水省の課長に「コメも麦も大豆も自家採種禁止にするのか。それが本当の狙いで、邪魔だったから公共の種子法を先に廃止したのか」と聞くと黙っていた。ところが検討会のとりまとめ(9月25日)には、わざわざ「これまで種苗法では非常に例外が多くて複雑だったから、シンプルなものにして、一律、自家増殖禁止の条文にしたい」と書いてある。そうすると「あまおう」をつくっているイチゴ農家もこれまでのように増殖できない。苗を1本250円ほどで6000本買わなければいけなくなる。

 

 検討会でプレゼンをした茨城県の横田農場は、過疎地のため、人に頼まれて耕作面積が増え、今150㌶でコメをつくっている。8品種のコメを作付けしているが、そのうち登録品種だけで7㌧くらい自家採種しているという。コシヒカリなど育種期間(25年)が切れている品種もあるが、まだ切れていない新しい品種(「ゆめぴりか」など)の自家採種をやめて種子を購入すると500万円ほどかかり、「われわれはやっていけない」とプレゼンした。これが民間の種子になるとその10倍=5000万円かかる。ところがこれに一切コメントなしで、自家採種一律禁止という方向で条文にし、来年の通常国会で審議が始まることになった。自民党はどんなことがあってもこの法案を通すとはりきっているという話を耳にし、大変心配しているところだ。

 

(略)

 

 すでに企業から生産者が訴えられる裁判が6件起こっている。モンサントの裁判は有名だが、カナダでは有機栽培の伝統的なナタネ農家がモンサントから訴えられて裁判で負けた。日本で有機栽培をしている農家も、ある日突然、モンサントから20億、30億円の賠償金を請求されることもあり得る。実際、今度の種苗法の検討会でリードしたのは知的財産権ネットワークの弁護士だ。日弁連の雑誌にも、「これからは育種権の争いが論点になってくるだろう」と書かれている。

 

(略)

 

 アメリカで10年ほど前に自家採種禁止法案が通ったときも、「伝統的な固定種を栽培している有機栽培農家は安全だ」と説明していたが、今は本当に伝統的な有機栽培農家も種子を買わなければならなくなり、事実上、自家採種禁止になってしまった。このことはエップ・レイモンドさんの米国からの報告に詳しく書かれている。決して有機栽培農家、自分で種とりをして伝統的な固定種を栽培している農家も安心ではない。今度の種苗法改定案はどのようなことがあっても反対しなければならない。

 

 種子法が廃止されたとき、農水省は自民党議員のところを「種苗法で守る」といって回った。ところが種苗法改定で自家採種を禁止し、コメも麦も大豆も、すべての種を買わせるのが狙いだった。アメリカもそうだったが、国家は嘘をつくものだ。

 

(略)

 

日本の経済、地域の経済を発展させていく施策

 

(略)

 

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