1916年から1932年の間、アラビア半島西部に存在した国家ヒジャーズ王国。
ヒジャーズ王 アリー・イブン・フサインの娘ヒジャーズ王女
HRH Princess Jalila and Grand Sharif of Mecca– born 1923 – died 28 December 1955, married Sharif Dr. Ahmad Hazim.
Daughter of King Ali of Hejaz and Grand Sharif of Mecca
ヒジャーズ王国の創始者はフサイン・イブン・アリーであり、彼はイスラム教の創始者であるムハンマドの子孫に当たり、13世紀からヒジャーズ地域をエジプトやオスマン帝国の属国として支配してきたハーシム家の一族。
フサイン・イブン・アリー
(マッカ、メッカのシャリーフ 在位:1908年 - 1916年)でオスマン帝国からのアラブ独立運動の指導者。のちヒジャーズ王国の国王(在位:1916年 - 1924年)、。
現在のヨルダン王家の直接の祖
フサインはさらに、1924年にカリフに即位する。これはトルコ共和国で最後のカリフが廃位されたことを受けての行動で、一地方政権の王に過ぎないにもかかわらず、全世界のスンナ派ムスリムの精神的支柱であるカリフに即位したことは「僭称」と受け取られ、ヒジャーズだけではなくアラブ地域全体で有力者層の猛反発と怒りを買い、フサインは孤立する。そして、このような状況の中で、長年にわたり対立してきたワッハーブ派のイブン・サウードがヒジャーズ王国に攻め入ると、フサインは退位させられ、息子のアリー・イブン・フサインに譲位してキプロス島へ亡命。
【息子】
1 アリー・イブン・フサインHussein bin Ali, Sharif of Mecca(1879年 - 1935年) - ヒジャーズ王国の最後の国王(在位:1924年 - 1925年)
2 アブドゥッラー・イブン・フサイン(1882年 - 1951年) - 初代ヨルダン国王アブドゥッラー1世 (息子タラール1世→フセイン1世→現ヨルダン国王アブドゥッラー2世)
3 ファイサル・イブン・フサイン(1885年 - 1933年) - 初代イラク王(息子はガージー1世)
4 ザイド・イブン・フサイン(1898年 - 1970年)
後を継いだアリーはイブン・サウードとの和睦を試みるも失敗し、本拠地であるマッカを失った上、1925年には残るメディナとジェッダも陥落。アリーは一族とともにイラクへ逃れ、ここにハーシム家のヒジャーズ支配は終わりを告げ、独立王国の王としては2代9年で終焉を迎えます。
ヒジャーズ領のうち、イギリス軍が防衛するアカバのみはヨルダンに併合される。
サウード家が占領後、イブン・サウードの子で後のサウジアラビア国王のファイサルがヒジャーズ知事を務め、1926年にイブン・サウードはヒジャーズ王就任を宣言、さらに1931年ナジェドとの連合王国(ナジュド及びヒジャーズ王国)になった。1932年に連合王国がサウジアラビア王国と改称することで、名実ともに消滅する。
アリー・イブン・フサインには1人の息子と4人の娘がいます。
1.HRH Princess Khadija Abdiya – born 1907 – died 14 July 1958.
2.HRH Princess Aliya アーリヤ・ビント・アリー– born 1911 – died 21 December 1950, married her first cousin, HM Ghazi I King of Iraq, becoming HM Queen Aliya of Iraq.
いとこにあたる第2代イラク国王ガージー1世・ビン・ファイサル(、ガージーは祖父にあたるヒジャーズ国王フサイン・イブン・アリーの下で育った)
1939年、ガージ―1世が交通事故死したことにより、わずか3歳で息子のファイサル2世がイラク国王に即位。幼君の即位に伴い、ガージー国王の従兄弟でファイサルの母の兄弟、すなわちファイサルにとっては叔父にあたる26歳のアブドゥル=イラーフが摂政となるが、ファイサル2世は23歳で暗殺されます。
母親のアーリヤ王太后と叔父のアブドゥルと写るファイサル2世
3.HRH Crown Prince Abd al-Ilah アブドゥル=イラーフ– born 14 November 1913 – died 14 July 1958, married three times first to Melek el-Din Fauzi in 1936 divorced in 1940, then to Faiza al-Tarabulsi in 1948 divorced 1950 and finally to Hiyam 'Abdu'l-Ilah in 1958. 姉がイラク国王と結婚したことにより、イラク・ハーシム家内で台頭することに。
4.HRH Princess Badia – born June 1920, married H.H. Sharif Hussein bin Ali. They had a son, Sharif Ali bin al-Hussein
息子のシャリフ・アリ・ビン・アル-フセインはCMM代表:1956年バグダッド生まれ。イラク・ハシュマイト王国フェイサル2世国王の従兄弟。レバノン及び英国で育ち、経済学を学んでロンドンで投資銀行に奉職した。雄弁なスンニー派教徒。王位継承権第1位。
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5.HRH Princess Jalila – born 1923 – died 28 December 1955, married Sharif Dr. Ahmad Hazim.