現地時間2010年9月4日、第67回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門でフランスが誇る絶世の美女、カトリーヌ・ドヌーヴが主演『しあわせの雨傘』(11年正月公開)が上映され、劇中で身にまとう“笑撃”の赤ジャージ姿を披露しました。
いわゆるカトリーヌ・ドヌーブ。
同作品は女性の社会進出が目覚ましくなった70年代のフランスを背景に、主婦の鏡のような女性だったスザンヌが、夫の体調不良をきっかけに工場経営を任され、以後、意外な能力を発揮していく姿を描いたコメディ。
家庭が生活の中心だった時のスザンヌの日課は朝の日差しを浴びながら、鳥がさえずり、緑輝く公園をさわやかにジョギングすること。そこでドヌーヴが着用しているのが、70年代の昔懐かしい三本線のジャージ。『8人の女たち』(2002)でドヌーブの信頼を得た、フランソワ・オゾン監督だからこそできた冒険的な衣装。66歳のドヌーヴは、ボディラインをあらわにしてしまうジャージを着るために、ダイエットをして撮影に望んだそうです。
それがこれ!
エレガントを忘れずにね!
本作は、ドヌーヴの代表作1963年『シェルブールの雨傘』にオマージュを捧げ、傘工場が舞台で、ドヌーヴが愛らしいダンスや歌声を披露するシーンを設けるなど、映画ファンの心をくすぐる憎い演出が施されているそうです。ドヌーヴと言えば、近寄りがたいゴージャスなルックスから高飛車なイメージをもたれますが、プレス試写では「ドヌーヴかわいい」「若返ってる」という声が上がっていたとか。
1963年「シェルブールの雨傘」より
女優の新たな一面を開拓