カトリック団体の宗教活動家らが、クリスマスに劇場公開されるクリス・ワイツ(Chris Weitz)監督による映画『The Golden Compass』(黄金の羅針盤)を観た子供たちが神への信仰を捨ててしまう恐れがあるとして信者に干渉をやめるように呼びかけています。
ニコール・キッドマン、ダニエル・クレイグ、エバ・グリーンらが出演する『黄金の羅針盤』は、無神論者としても知られるフィリップ・プルマンによる『ライラの冒険(His Dark Materials)』シリーズ三部作の第一章が原作となっています。
物議を醸したことのあるこの作品が原作ということもあり、団体は映画を観ることで「キリスト教を批判し、子供に無神論を広める」ということ、「作品の原作を手にする子供が増える」ことを恐れているのだとか。団体のウィリアム・ドナヒュー代表は「『子供が映画をあんなに映画を楽しめたんだから、クリスマスには原作本をプレゼントしよう』となるかもしれないだろう」と語っています。
一方で、脚本・監督のクリス・ワイツ氏はこのボイコット運動を「おかげでより多くの人々が観てくれることになると思うよ」と歓迎しているようです。というのも同団体がかつて同じように運動を主張した『ダ・ヴィンチ・コード(The Da Vinci Code)』が結果的に2006年の大ヒット作のひとつとなっているからだそう。
主役は左の子。不敵な微笑みを浮かべるニコール・キッドマンは悪役のミセス・クールター役。
エヴァ・グリーンはパラレルワールドを旅するライラを導く魔女セラフィーナ・ペルカ役、『カジノ・ロワイヤル(Casino Royale)007でおなじみとなったダニエル・クレイグは友人を救うためパラレルワールドを旅する主人公ライラの叔父で、冷酷で謎めいた野心家のラスリエル卿をそれぞれ演じています。ニューラインがシリーズ三部作を全て映画化するとになれば、クレイグは全作品への出演が確実となるようです。
キャストは他に新人のダコタ・ブルー・リチャーズ(Dakota Blue Richards)エリック・バナ(Eric Bana)、ジョン・ハート(John Hurt)、ケヴィン・ベーコン(Kevin Bacon)の出演が決定している。バナはアスリエール卿を、ハートはリー・スコースビーをそれぞれ演じるとのこと。
美しき悪役....ミセス・クールターです。
ファミリー映画にボイコットなんてなんだかナンセンスだわ。
自らの宗教に誇りを持ち信じれば恐れる必要なんてないのに。