大統領候補者の討論会でも話題に上がった、アメリカのインフレ。

 

そもそもの発端はロシアによるウクライナ侵攻だという話は大前提として、最近私の周りでは「飲食店のインフレ詐欺」の話題がよく出てきます。

 

うちの町のレストランのなかで執拗にインフレを主張する店が数件あるのですが、どの店も「インフレのせいでウェイターが集まらない」と言い、人件費を主な理由として値上げがすごい。

 

 

ところがどの店も、本当はウェイターの給料が据え置きのまま。実は、値上げの原因のほとんどが人件費ではなく「過剰投資」と「投資の失敗」なのです。

 

インフレだと騒いでいながらしれーっと事業を拡張していて、「お金がない」と言いながら2号店3号店と次々に展開。誰かに矛盾を追及されたら、全てインフレのせいにするのです。

 

なかでも声高に叫んでいる店は、もともと家族経営のケータリング専門店だったのがロックダウン後の空き店舗騒ぎに乗じていきなり町で一番家賃が高い物件に未経験のレストランを開業。結婚式の披露宴会場かっていうくらい大きなスペースにデリとレストランを設けましたが、まさかのスタッフが集まらずに経営が成り立たず数ヶ月で閉店しました。

 

ケータリング専門店だった頃は全く無名で高評価を受けていたわけでもなく、そんな店をあんな好立地場所に出そうと考えたオーナーの世間知らずぶりが冷笑されましたが、それに対してオーナーは「インフレのせいだ」とあらゆるところで反論。

 

でも、元スタッフによると「オーナーに飲食店経営の知識がなくて、キャッシュフローがなってなかった。そもそも給料が相場より低いし労働時間が週10時間くらいしかなかったから、生活できなくて次々に人が辞めた。」とのこと。

 

ほんと、インフレ関係なくね?

 

こういうことがしばらく続いたせいなのか、最近は個人のケータリングサービスが台頭し、フードトラックがお昼どきになると町の目抜き通りに並んでいます。今までなかった光景にびっくり。まるで有楽町のランチタイムみたい。

 

そして、ますます客足が遠のくレストラン。

 

夏が終わったら、彼らは一層インフレのせいだと喚くだろうなー。対応させられる議員さんたち、大変だろうなあ。