うちの町の高校に「ディーオ」と呼ばれる授業があります。

 

ディーオとはDeodorantの略で、「身だしなみを整えましょう」ということを高校で教える道徳みたいな授業らしい。

 

いやそれは、最低限のしつけのレベル。

 

うちの町の人々の多くは週1でシャワーを浴びたり髪を洗ったりするのが当たり前であるため体臭というよりも悪臭が漂う人が本当に多く、親がそんな風だから子供もそんな風に育つらしく、仕方がないので高校がそれに対応するらしい。

 

高校でそんなことまで教えなければいけないのか、と思うけれど、公立校だし義務教育だからやらされるらしい。

 

また、身だしなみはいじめに発展しがちな問題である上にいじめが過ぎれば銃撃事件に発展するアメリカゆえ、高校にとっての「自衛手段」の意味もあるらしい。さすが、銃規制ができないし感情が制御できないし道徳がないアメリカ人。

 

ディーオは単なる単発授業ではなくマンツーマンの個人指導もあり、そういう気遣いができない保護者の元に暮らす生徒や障害等の理由で自分で対処できない、と言っても親がしてあげられるはずなのに絶対にやらない親を持つ生徒のために専用のエイドと呼ばれる補助教員がついて、生徒が登校したらまずは身だしなみチェック、続いて制汗剤をつけるそう。

 

いや、身だしなみチェックはともかく制汗剤は自分でつけさせたほうがよくない?

 

相手は高校生だし、エイドが異性だった場合にはハラスメント騒ぎに発展しかねないわけだし。


その対策の意味もあるのか高校側はディーオの個人指導のために医師の許可を取るそうで、もはや医療行為並みの対応。

 

ディーオのエイドをやったことがあるご近所さんは脇毛が異臭の原因だとしてバリカンみたいなので剃られる生徒を見たことがあるそう。

 

話だけ聞いていると、あの建物は高校ではなく介護施設なのではないかと思います。