うちの子供のベストフレンズは、中国人です。

 

私は大人の礼儀として相手の国の最低限の言葉が話せるのが義務だと考えているので、自己紹介とおはよう、さようなら、ありがとう程度は絶対に覚えます。

 

ベストフレンズは移民3世らしくおじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでいるので、私は当然のごとく中国語で自己紹介し最低限の挨拶も中国語です。

 

すると、おばあちゃんは私が中国語を話せると勘違いしたらしく、猛烈な勢いで話しかけられました。孫に「違う」と説明されても「いや、このヒト、イケるんちゃうか?」という感じ。

 

おばあちゃんは第二次大戦前の生まれで日本人が大陸にいた時代のことが記憶にあるそうで「おじいちゃんたちから中国語習ったんでしょ?」みたいな誤解を与えてしまったらしい。

 

夫は「君が余計な中国語を話すからいけないんだよ」と注意する風な姿勢を見せつつ、明らかに笑っています。

 

そんな出来事の帰りに自称「スシレストラン」を名乗るレストランで食事をしていたら、日本語を勉強しているというアメリカ人のサーバーが「日本人ですか?」と話しかけてきました。私が「そうですよ」と答えようとしたその瞬間、

 

NO!!!

 

I'm  NOT!!!!!

 

なぜかすごい勢いで言い返したうちの子供。サーバーはめっちゃくちゃ戸惑っています。

 

私は苦笑しながら「ああ、この子は法律上は日系アメリカ人なので、基本的に自分はアメリカ人だと思ってるんですよ。」と言うと、意外なことに「ああ、それは私の方が失礼しました、申し訳ないです。」とサーバーに謝られました。

 

この人には日本に住む日本人の彼女がいて、ゆくゆく結婚したいと思っているので、日系アメリカ人という存在に敏感になっているらしい。へえ、こんなクソ田舎にそんなグローバルな視点を持った若者がいたのか。

 

帰り道に夫が子供に「言っておくけど、君はあくまで日本人だからね。」と釘を刺したら、なぜか子供は「そんなこと、大人になるまでわからないでしょ!」と反論。

 

確かにそうだけどね。ただ、国籍を選択する22歳が大人かって言われると正直まだ子供だよね、親に言わせれば。