優秀でも評価されない人」に抜けている、たった一つの意外な要素

 

 職場で理不尽な目にあっている、なかなか仕事がデキるようにならない、転職に不安……人生100年時代、本当にこのままでいいのだろうか。 ● 「心が折れやすい人」が信じすぎている仕事の通説  :私も就職してすぐの頃は、そこまで安定感はなかったと思います。  折れそうになることも多々ありましたしね。  そんな経験もふまえて今思うのは、「職場に合理性を求めすぎる人」ほど折れやすいのかな、ということです。  

「職場だろうとなんだろうと、大半の人は理性ではなく感情で判断している」という事実に気づいていないからこそ、ギャップで苦しんでつらくなってしまうのかなと思います。  とはいっても、若い頃は私自身もそうだったんですよね。 

 仕事をする以上、みんな理性で判断していると思い込んでいた。

  でも現実的に考えれば、いくら上司とはいえ人間です。  

理性だけで判断することなんかできない。  

純粋に会社のために、お客さんのために働ける人なんて、そうそういません。 

 1%いればいいほうだと思います。  

99%くらいの人は、お金や出世、メンツのために動いている。  

――なるほど。「デキる人ほど仕事に感情を持ち込まず、合理的に判断する」とよく言われますが、そうではない、と。  サラタメ:本当にときどき、そういうスーパーマンみたいな人もいるんですけどね。 

 会社のミッションを自分のミッションだと本気で思っていて、やっぱりそんな人ほど、ものすごい成果を上げるんですよ。  で、メディアでピックアップされ、その人の仕事術が話題になったりする(笑)。  それを見た人は、その人のようになりたいと思い、紹介された仕事術をマネしてみたりするけど、できない。  

なぜなら、その人はたった1%の、自分の感情や私利私欲を消し、完全なる合理性で判断できるスーパーマンだからです。

 

  ――私も、デキる人ほど感情を消せるイメージがあったので、職場や会社、特に上の立場の人に対して、理性的・合理的に判断してくれることを期待していたかもしれません。  

それでうまくいかなくて、「なんて理不尽なんだ!」と落ち込んでしまったこともあったような気もします。  サラタメ:ほとんどの人は、「会社にとってはどうでもいいけど、個人にとってはすごく大事なこと」を基準に判断をしているんですよね。  

メンツとかお金とか、生活のゆとりとか、何を重視するのかは人それぞれですが、「会社に貢献できることが何よりのモチベーションだ」みたいな人はそうそういない。 

 上司も部下も、先輩も後輩も関係なく、どんな立場にいる人もそうだと思います。 

 だから、私たちは、自分の私利私欲をうまく隠しながら、「私は会社のために頑張っていますよ」とお互いに思わせるゲームをしているだけなんです。 

 その構造がわからずに、一生懸命「会社のため」と頑張ってしまう優秀で真面目な人ほど、人を信じすぎたり、期待しすぎたりして心が折れてしまうんじゃないか、というのが私の仮説です。 

 ――上司や同僚などの他者に対しても、自分自身に対しても、「私利私欲」があることを認めるのが大事なんですね。

「私利私欲」を受け入れれば、仕事はぐんとラクになる  

それさえわかってしまえば、自分の意見も通しやすくなりますし、人間関係もラクになると思います。  だから、何かの企画を提案したいと思ったときなども、上司・相手が隠している欲求は何なのか? を考えることが大事。  自分の意見がどれだけ正しく、合理的に説明できるものだったとしても、それで上司側の「感情」が納得するとは限らない。  ――うーん、たしかに。正論をぶつけても、「なんかこいつ、かわいくないよな」という理由で却下されるかもしれませんしね。 

 :そこが難しいですよね。  

だから、たとえば何よりも自分のメンツを守りたい、というタイプの上司なら、それに合わせた言い方にしないとダメなんです。  

「私が考えたのは、どの競合他社もやっていない斬新な企画です。  売上が低迷している今こそ、新たな試みをするべきだと思います」  と伝えたいのなら、メンツを守りたい上司がメリットを感じるような言い方に変えてみる。 

 「今までに取り組んだことのないようなアイデア、社長もめっちゃ興味持つと思うんですよね」  というように、あなたよりさらに上の人間が評価してくれる可能性が高いですよと、変換するんです。  

「合理的に考えればこういう判断がいいに決まっているのに、どうして会社はわからないんだろう」というもどかしさで心が折れてしまう人は多いです。 

 でも、「みんなそれぞれ、自分の私利私欲をどう通すかを一番に考えて動いているのだから、理不尽なことが多くて当たり前」くらいに思っておくことで、私は気持ちがだいぶラクになりましたね。  

 

――メンタルの不調によって、パフォーマンスが落ちてしまう、という人もいると思います。安定感のある仕事をするためにできることは何かありますか。

● ハイパフォーマンスの状態を維持し続けるより重要なこと  :「期待値コントロール」を意識できるといいと思います。  でも、常にバカの壁が全てにあるので、理解しているかは別問題です。諦めが肝心です。

 

デキる人」=「常にパフォーマンスの高い状態を維持し続けている人」と思われがちですが、実はそうではなく、「常に期待値を上回った成果を出している『ように見える』人」なんですよね。
ね。  ――「ように見える」という部分が重要なのでしょうか。  サラタメ:もちろん、きちんと仕事をするのも重要ですが、やっぱり、ずっと自分の実力以上の、ハイパフォーマンスの状態を維持し続けるって、難しいんですよ。  短期的にはできても、どこかで息切れするタイミングがくる。  無理して頑張りすぎると、それこそ心が折れてしまい、情緒不安定に見えてしまうリスクもある。  そうではなく、頼んできた人の期待値さえ超えられていれば、安定感がある「ように見える」んですよ。  これは、決して実力以上の努力はしなくていいとかそういう話ではなく、成果を出すための行動と同じくらい、相手の期待値が高くなりすぎないようにコントロールする技術も必要、ということなんです。  私も若手の頃、この期待値コントロールが苦手だったからこそ、この重要性を痛感しています。  以前は、課長や部長など、自分の上司は万能の存在だと思っていたんです。  

どの仕事がどれだけ難しいのか、今、どのメンバーがどの程度の仕事を抱えているのか、全部把握していると思っていた。  でも、上司も忙しいので、案外、部下の仕事を理解できてないんだな、と途中で気がついたんですよね。  

状況がまるっきり変わっているのに、「前年担当していた〇〇さんはできていたから」と細かいデータを見もせず、期待値をぐんと上げてくることがある。  ――ああ、本当によくありますね……。そんなとき、どう対処すればいいでしょうか。  サラタメ:だから、私は期待値コントロールをするために、今の仕事は難易度Sクラスですよ、結構大変なことに取り組んでいますよ、時間がかかりそうですよ、といったことを、こまめに根回しするようにしています。  仕事の安定感で悩む人も多いと思いますが、自分の実力そのものを変えるには結構時間がかかるもの。  今すぐできる対策としては、「安定感があるように見せるために、周囲の期待値コントロールをこまめにする」のがいいと思います。

 

会社組織は、そもそも不公平で出来ていて、論理的・合理的な評価や判断は、皆無である。一部上場のグローバル大企業に30年いたが、上司は、おバカばかりだった。

毎日、「聞いてない!」とか「あの人に話を通しておかないといけない」とか、評価が低いとか、同期は昇進したのに、不本意な異動!とか心煩わす事で会社組織は出来ている。