来夏までの開催延期が決まった東京五輪。その要因となった新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は1年後に終息しているのか。ワクチンや治療薬の実用化には一定の時間がかかるとみられ、感染症の専門家の間では、流行の一時的な収束と再流行を繰り返しながらの長期戦との見方が高まっている。
「新型コロナウイルスはインフルエンザのように暖かくなると消えてしまうウイルスではない。数カ月から半年、あるいは年を越えて闘い続けていかなければいけないと考えている」
政府の専門家会議メンバーで日本感染症学会の舘田一博理事長は今月9日の会議後の会見でこう述べ、新型コロナウイルスの封じ込めの難しさを強調した。
同会議の見解にも「国内での流行をいったん抑制できても、しばらくはいつ再流行してもおかしくない状況が続くと見込まれる。世界的な流行が進展していることから、国外から感染が持ち込まれる事例も繰り返されると予想される」との一文が盛り込まれた。
同じコロナウイルスを原因とする感染症をめぐっては、重症急性呼吸器症候群(SARS)は2002年11月の発生確認から8カ月後に世界保健機関(WHO)が終息宣言。一方、12年9月以降に広まった中東呼吸器症候群(MERS)はいまだに世界的な終息宣言に至っていない。
舘田氏によると、一般的に風邪の原因となるコロナウイルスは一年中存在する。仮に現在流行の中心である北半球の欧米やアジアなどでおさえ込むことに成功しても、遅れて感染が広がりつつある南半球のアフリカで流行しているものが再び北半球に持ち込まれれば、年間を通して広がり続ける恐れがあるという。
感染予防のためのワクチンについては、米衛生当局などが臨床試験を始めたほか、国内でも国立感染症研究所や大学、民間共同での開発が進む。ただ、安全性や有効性の確認には通常1年から1年半、最短でも半年以上かかるとされ、来夏までの五輪開催に間に合うかどうかは不透明だ。
既存薬を使った治療薬にも期待がかかるが、副作用などもあり、万能ではない。多くの人が感染して免疫を持つことで、感染の広がりを抑える「集団免疫」に対しては、科学的根拠がないなどの理由で懐疑的な声が少なくない。舘田氏は「新型コロナウイルスとの闘いは、年を越えて続く覚悟を持たなければいけない」と訴える。(伊藤真呂武、三宅陽子)
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ウイルスには、国境も人種も関係ない。寄生し増殖できる人体があれば取り憑くだけ。オリンピックだろうが、大統領選挙だろうが、人間の都合は関係なく蹂躙する。
ウイルスの感染は自覚できず、潜伏期間を経て発症する。その間、人間は
ウイルスの増殖戦略のキャリアと化す。人間が懸命にリンクで追えるクラスターを
発見しようとしても、潜伏期間を経たタイムラグがある状態しか把握出来ない。
つまり見えざるクラスター(Invisible cluster)を撒き散らし、人間の生存を脅かす脅威が、あなたの隣に居るのだ。
それは貴方や私の指先に既に付着しているかもしれない。その指は、口に運ぶものを
触るかも知れない。生活する上で、手指を使わない日は無い。手洗いをするのは勿論だが、感染経路が明瞭でないケースもあるのが恐怖だ。ペストは空気感染という
実に効率的な感染戦略で人間を殺してきたが、今回の新型コロナウイルスも変異によって、空気感染が可能になるリスクさえある。
飛沫感染、接触感染の予防は勿論の事、空気感染の可能性も考えておかなけれbならない。仮に1年の猶予、開催延長の時間を得た東京オリンピックまでに新型コロナウイルスに対する特効薬やワクチンが出来ていたとしても、ウイルスの変異で耐性がついてしまえば水泡に帰してしまう場合もあるだろう。更にウイルスに感染しても軽症で済んでも、必ずしも当該ウイルスに対する免疫を獲得したり生涯保持しきれる事はない。残された対抗手段は、極めて限定的だが「人間の行動」こそ重要であろう。
「アマビエ」という伝説の妖怪が、疫病退散に効果があるという事で話題になっているが、人間の力は、その程度に過ぎない。祈りや伝説頼りではダメな事は百も承知。
でも、そうした偶像なり妖怪を通じて自分の行動を客観視する、反省し正す、という
心や気持ちが感染症の影響を最小化していく起点なのだろう。