Audio Cafe -19ページ目

Audio Cafe

ジャズ喫茶、ジャズバー、オーディオ喫茶、名曲喫茶などを巡ります。
  簡単に言えば、レコードやCDで音楽のかかる店に行くブログです。

仙台から高速バスで登米という場所に来た。もう夜で真っ暗。降りると若干心細い。もうここに泊まるしかないのだ、ここに。

とりあえず、喫茶店で水分ばかりとっていると、トイレが近くなる。仙台駅ではバスへの接続のために寄れなかった。ラーメン屋に入って、夕食がわりを適当に頼んで用を済ます。食後エルビンを目指す。この道を真っ直ぐいけば出てくるはず。

ようやく発見。ELVINの文字の電飾があったりするが、肝心の店のドアの前に立つと。「本日5時まで、再開は9時」との張り紙が。

出直し。また20分くらい歩いて宿を探すことにした。バスの中で何軒か検索したので、履歴をたどり、大きな所は避けて、あまり値段の貼らないようなこじんまりした所を選んでみた。空いていた。宿を確保すると、汗だくなので、シャワーを浴びたら、思いのほかゆっくりしてしまった。

大分時間を過ぎてしまった。ゆっくりしたので、エルビンに再びたどり着いたのはぎりぎりだった。途中道に迷った。住宅街であると同時に、ちょっと外れれば農地で、一寸先は真っ暗闇なのだ。

暗い部屋の奥には黒塗りのスピーカーが鎮座している。その間には何と<しめ縄>がかけられている。常連さんに聞いてみると「いい音がするように、拝むためのものだ」ということであった。なるほど。

何やら、この店は不思議なものが沢山あるような気がする。

ここのマスターは、ルックスというか髪型が変わっている。ブリーチして金髪。側面は刈り上げ、頭頂部はかなり大きく平らにカットされており、フチの部分に輪のような膨らみが付いている。それはまず、誰の目にも、川に住むとされる伝説の上の生物(山瀬まみのキンチョ―おCM参照、古くは黄桜のCM)を連想させる。が、もしここでの滞在を楽しく終えたいならば、それを口にしてはならない。何か別のものを考えてほしい。うまい具合に私は控えめな性格故「随分と斬新ですの。それはどういう意味があるのですか」としか言えなかった。宮城弁?というものがあるのか意識したこともなかったが、時々言葉が難しい。マスターの話は以下のようだった。
・日本人には評判悪いが、外人には受ける。誰がデザインしたのか、と聞かれる。俺だと言うと、「Very Good。ニューヨークにはこんなやつはいない」と言われる。ということは世界で一人ということだ。
・床屋に行って、いつもどうしますかと聞かれるんで、そんなに聞くなら俺の言うとおりカットするか、と言って、自分でデザインした通りにやらせた。
・小学生は大体「河童」という。中学生がそう言ったので、「それは小学生レベルだ」と言ってやった。

だそうです。というわけで、ご注意頂きたいのである。ややベランメー口調だが、個性的で愉快なおじさんなのであります。

後から気が付いたのだが、確かに立川談志の写真が貼ってあった。? これはもしかして、故談志師匠のねじり鉢巻きをヒントにしていたのか。

コルトレーンはBalladがかかった。Say It。うっとりしますね。Ellaの盤もエルビンがドラマーだったかもしれない。あの全身でドカドカドカと色んな所から音がして来る感じ。私がジャズを聴き始めた頃、京都のライブハウスで眼前1mくらいでライブを見たことがあって、その時の感じがすっとフラッシュバックした。その話をすると、マスターは「エルビンはBasieに何度も来てて、誘われてたけど行かなかった。そのうち死んじゃったね。俺はミュージシャンとは仲良くならないタチなのよ」と言っていた。

立ち上がってスピーカーの近くに寄ってみた。このセットの不思議なのは、裸のユニットが内側に2つずつ付いていることだ。てっきり装飾上のものだろうと思っていたが、何とこれは動作しているというのである。??? ウーハーをバッフルなしで駆動していいんですか? 何でもドイツにはこの方式のスピーカーがあるそうなのである。名前を聞いたが、それらしい語で検索しても良くわからなかったので、聞き間違えたようである。

DIATONEの銘板、確かAS4042(やや記憶が曖昧)が貼ってある。だが、ASシリーズはあっても、こういう製品は実在しないのである。メーカーの銘板入りだから、自作だとは思わなかったが、銘板も含めて自作スピーカーだったのである。詳しくシステムを聞いたわけではないから間違っているかもしれないが、DIATONEの40cmのユニットを使用していることは確かだろう。日本のユニットを使っているジャズ喫茶というのは実は少数派だ。スピーカーは海外製が殆どだ。まぁアンプもそうなのだが。

突然、末恐ろしい場所に来てしまったような気がした。

Basieには良く行かれているようなお話であった。プレーヤーだけは良くわからないので菅原さんが機種を選び、紹介してもらったのを使っているそう。菅原氏曰く「お前の所は理論的にはめちゃくちゃだが、いい音がしている」。カートリッジはShureを使のでスクラッチは多くなるそう。私は高校生の頃Type III使っていた。それとオーテクの安いやつしか知らないのでよくわからない。

ジャズだけでなくクラシックもとっかえひっかえ聞かせて頂いたが、最後のRihard Davis & Elvin Johnes "Heavy Sounds"のフリージャズは完全に脱帽でした。Summer Timeが聞こえたので、多分B面がかかったようだ。ベースの音はもう弦をこするは叩くはですごい奏法をしているのだが、チョークで黒板を引っかいているかのような所でも、すべてが音楽的に美しく聞こえたのである。このフリージャズは美しい。これはまた私の中で変な回路が開いてしまったかもしれない。

エルビンという名の意味。マスターがエルビンを好きな理由は、サイドマンとして、リーダーとして、フリージャズでも何でもこなせる、役割に応じてちゃんと使い分けられる所がすごい。オーディオもソースを選ばず、柔軟に対応できるものを目指したい、そんな思いから名前にした、というようなことをおっしゃっていました。なるほど。

アンプとプレーヤーはドアの中の別室に入っていて、席からは見えないようになっている。アンプは真空管の自作っぽい機種が並んでいた。どれがどのように使われているかはわからなかったが。

マスターはわりと色々なジャズ喫茶に行っているような感じだった。行きたい場所は、千葉県は館山のコンコルドだそう。何となくスタンスというか、わかるような気がした。ユニーク、孤高とか、常識に囚われないとか。オーディオの理論、常識そんなものは糞くらえなのだろう。そして、しめ縄なのである。

しかし、次のような話を聞くと、これはマスター一流のジョークとして、片づけるわけにも行かないのであった。自然と話が震災のことに及ぶ。

「あのスピーカーが動いて、一人で戻したんだから。あんたの座ってるテーブル(40cm程度はあろうかという丸い金属の足でしっかりささえられている)が倒れたんだから」
「震災で壊れたのは人工物ばかりだ。海岸の岩など全く崩れてない。原発、絶対壊れちゃいけないものが壊れちゃったんだから。」
「復興なんてまだ全然だ。夜みんな出歩かなくなって、客も減っている。何かあったらと、家にいたいとって思ってる」

アナログレコードファンには常識かもしれないが、水で洗うレコードのカビ取りなどを教えてもらいました。水で洗って、すぐにバキュームで吸い取る。吸い取り機械が高いが、ネットで買うと安いとか。Basieでもこれを使っているそう。そういえばキースモンクスという糞みたいに高いクリーナーがあったような気がする。あれはバキュームだったっか記憶が定かでない。

私の手持ちのレコードは1993年ごろに、捨てられない数枚を残して、全部売り払ったので全くわかってません。昔、木工用ボンド塗って、剥がしてとるというのを試したけど、大して効果なかったですね。余計に別種類のノイズが増えてしまったような。そうか、手っ取り早く水や洗剤を吸い取ってしまうというのが、効果的な方法なのだ。

スマホカメラをホテルに忘れていた。2台持ちなのでガラケーのカメラで撮ってみたが、暗すぎてこれでは何も見えないだろう。でも照明は落としている店内なので、結構怪しい空間であることは確かだ。このあやしさはしかし、オーディオ好き、ジャズ好きにはたまらない妖しさである。

2013年9月5日記

エルビン
宮城県登米市迫町佐沼江合1丁目6
0220-22-8793

Elvin1
Elvin2
Elvin3
15:40入店。

ここは山形の駅から近く、2分くらいでしょうか。暗い感じの店内には、団体さんの中年女性客を始め、10名以上のお客さんでにぎわっていた。奥のテーブル席に座る。カウンターにもスペースはあったが、ここが唯一空いている場所。荷物はイスの上に置いて、と優しそうなマスターに声をかけられる。

コーヒーを注文。

アップライトのピアノ。その上にはホームページで見た絵が。お客さんがライブ風景をイメージして描いたというもの。何ともアットホームな雰囲気が伝わる、いい絵だった。

団体さんは井戸端会議のようで、観光客ではなく地元の人っぽかった。後から来た女性客とも会話していた。Basieの川久保エレナのライブのフライヤーが置いてある。全国ツアーの案内も。その他ジャズイベントのパンフレットも。そうか、このBasieのライブ案内はプロモーターの人が宣伝のために送っているか、置いて行っているのかもしれない。

やや暗かったが、許しを得たので例の絵を含めて写真をとってみた。フラッシュは失礼と思ったので使わなかったので、やや厳しい。

1) When Farmer met Grayce/Prestige 7075
2) Miles Davis and Milt Jackson Quintet/Sextet
3) The Roy Haynes Trio "Just Us"

いずれも名盤。来て良かった。そんなひと時ではないでしょうか。

マスターが講師となりジャズ講座を開かれているよう。近くであればぜひ参加してみたいところだ。また、山形のジャズ喫茶発祥秘話が10月に発行される。これも注目したい。

2013年9月4日記

山形県山形市幸町5-8
023-642-3805
http://www.jazzoctet.com/


オクテット2
オクテット1
オクテット3
オクテット4
途中、電車の乗継で止まる駅にジャズ喫茶があれば、そこで降りることにした。今日の1軒目は新庄市の店だ。

思ったより遠かった。付近にベスト電器があるので、目印になると思ったが、その<大型?>電気店が見つからない。曲がる場所をやり過ごしたようで、少し戻るはめになった。何と小型電気店だった。あれ、ベスト電器というのはもう存在しないチェーンだったかな。良くわからないが近所のパパママストア的な佇まいの店舗を横目に少し歩くと、右折する道があってその奥に喫茶店が見えた。2階に上って行く。

お客さんはまだいなかった。おばあちゃんと嫁という風情の2人がいた。接客担当はおばあちゃんの役割で、よっこらしょ、といった感じで応対してくれた。暑い中少し早歩きしたので、アイスコーヒーにした。

この間、音楽は全くなっていない。お盆の土曜日、昼間から他にお客が来るわけもないのかもしれない。

密かに、このまま全くジャズがかからないのも、それはそれでジョンケージばりのシュールな体験という気がして、よしこのまま電車の時間まで無音でただ暑気払いするのも悪くはないと思っていたところ、おばあちゃんがCDをかけてくれた。軽快なジャズが流れだした。

壁面にはライブ出演のミュージシャンのサインが書かれている。その時の写真もあったりする。今のラフな感じとのギャップで、めまいのするような感覚がした。

電車の時間が来るので30分で引き上げた。アイスコーヒー450円也。

2013年9月4日記

珈琲苑一路
山形県新庄市本町7-5
0233-22-9505

一路
一路2
ビルの2F。店外からも見えるモニターにはフュージョンのライブ映像が。

天井が黒で、所々に赤い壁があって、金属がキラキラとしている。奥にカウンター、中央にCDラック、手前に大きなスピーカーのある一角。団体さんでも、お一人様でもオッケーの自由度のあるバーだ。

ドラムセットやグランドピアノもあり、ライブも行われるスペース。

バーテンさんは女性でした。オーナーは別の仕事をしている人で、時々店に来ては飲むというか、接客するという感じだそう。明確にオーディオをコンセプトにした店。

カウンターを背にした反対側のソファー席には、ショーケースに一眼レフカメラが展示されている。結構いろいろな仕掛けがあります。座る位置で、何の目当てかわかるそう。私はいきなりカウンターに座っているので、さしずめ真のオーディオファンではないことがバレバレか。

後からなじみらしいお客さんが2名入ってこられました。まぁお盆休みの金曜日だし、市内の繁華街で飲もうという人は少なくなるのかもしれない。

店名にジャズと謳っており、オーナーさんはジャズ中心の方針だそう。バーテンさんはアメリカンロックなヴォーカルやっていた人なのだ。

スピーカーはベイシーを真似していると言われているらしい。ウーファーのボックスが横か縦かの違い。確かにツイーターの所についている斜め下を向いているフィンは同じもののように見える。あの名称は何と言うのだろう(後で調べたら「音響レンズ」というもののようだ)。

バーテンさんは私のヨタ話に快く付き合ってくれた。閉店時間を大分過ぎていたので、そそくさと出てきてしまった。もう良い子はおねむの時間だ。

良く調べると昼間の喫茶営業もやっておりました。

2013年9月5日記

Jazz & Booze HIDE OUT
秋田県秋田市大町5丁目4-20 第1NKビル2F
018-823-2668
11:30~18:00カフェ
18:00~26:00バー


Hide Out3
Hide Out4
Hide Out2
Hide Out1
5軒目に向かう途中、真空管アンプ、戦前のジャズの文字が目に飛び込んで来た。? これは定年した年輩者がやっていそうな店だろうな、と思ってしばらく考える。まぁ手狭い感じの静かなバーだろう、行ってみるか、と思って階段を上って行く。ドアを開けてびっくり。賑やか、若い人、広い。全く違った。

ソファー席もあるし、老のいない若男女がつどい楽しげに会話している(いや老は今店に着た自分がほぼ該当)。女性2人連れもいる。「なんじゃこれは」と軽いカルチャーショックであった。

お一人様なのでカウンターに座るしかない。スイカのカシスカクテルを頼んだ。フルーツカクテルバー、つまりワインとフルーツカクテルの店のようだった。メニューは結構分厚い。ウィスキー、ビール、普通のカクテルも可。ソフトドリンクもあり、飲めない人でも大丈夫。結構何でも飲める感じ。お通しはミートソース味のシチューのようなもので、正確な名前は失念。

戦前のジャズとはグレンミラーなどのスイングジャズのことだった。米軍放送で良くかかるような音楽。なるほど、これもまたジャンル感の高い定番メニューではある。こういうのはBGMとして違和感なく若い人にお入って来るのかと、新発見であった。

やや辛いお通しなので、フルーツカクテルはたいそう甘く感じられ美味しかった。すっと飲めてしまった。

音を出しているのはカウンター近くの暗がりにある、トールボーイ型のスピーカーだった。アンプは赤いトランスのカバーがあったので、Triodか? と思ったが、もしかしたら違うものかもしれない。

お勘定すると、締めにソーメンが付くとのこと。ちょい辛、甘、ちょい辛でやってくれるのだ。

途中、アナログレコードの針が飛んで1回、元に戻したので、また同じ所で飛んで、次は先に進めていました。この無造作感が何となく面白かった。

オーディオやディスクに対する薀蓄をこの若い従業員の人に求めてはいかんと思う。いや、もしかしたら、すごい詳しい人だったかもしれない。が、この繁盛ぶりはすごいと思ったのだ。

気持ち良くなったので、今日はこれからどうしようかとも思ったが、もう1軒行くことにした。

2013年9月4日記

秋田市大町4-2-34 キプロスビル3F
018-801-5566
18:00~翌5:00
無休
http://mozart-company.com/nagaoka/


NAGAOKA
地下に降りる。階段の壁、両脇にはミュージシャンの写真が並び壮観。ライブはない日のよう。カウンターには3名くらい。ここに座るのも何なので、誰もいないステージ方面、一番手前のテーブル席に座る。とりあえず生ビールを頼んでみた。

かなり広い店。ステージの壁などにはミュージシャンサインが沢山ある。自分の座っている席の目線のずっと先にはトイレに抜けるためのドアがあるが、その途中にはDJブースがある。マスターは非常にこまめにこことカウンターを行き来して、盤を交換している。

選曲はエレクトリックなものが多かった。スペース的には圧倒的にライブハウスなのだが、DJブースとレコード、CDのコレクションがライブハウスに常備される量や質を相当に凌駕している。マスターに聞いてみたが、その辺の観点を口下手な私がうまく質問できるわけもなく、ただ不思議がられてしまった。ライブのことを聞いてみると、エレクトリック系ではなくアコースティックなものが多いそう。これも外観からすると意外であった。

夕飯は駅前で、きりたんぽ鍋でも食おうかと思ったが、入ったらカウンター席が一杯なのでダメと言われて食べていない。もうこれはジャズ屋で飯を食うことにした。スパゲティナポリタンを追加注文した。

スピーカーがどこから鳴っているのかわからなかった。EVのモニターがあるが、それから音が出ている感じではなく、天井に埋め込まれたミニスピーカーがあるような気がした。それも聞いてみるべきだったかもしれない。

オーディオ目当てとして、この店を選択したのは正解だったと思う。ただ私の準備が不足だ。

2013年9月4日記

秋田市大町3丁目4-11 ハイクリエイトNKビル 地下
018-865-6699
平日18:00~1:00、金・土18:00~2:00
不定休
http://www.jazzcatwalk.net/

秋田キャットウォーク1
秋田キャットウォーク入口
秋田キャットウォーク2
さて、仁賀保から電車でトンボ帰りしてから目指したのが老舗のロンド。秋田の繁華街は駅から離れていますね。こんなに歩くとは思わなかった。12、3分はかかる。旭川を渡ると飲み屋や飲食店のある並びが出てくる。

途中からAndroidナビでお世話になりっぱなしで到着。1軒屋のような雰囲気の建物だった。

入ると、お客さんは皆カウンターに座っていて、馬鹿な私は、どこに座っていいのか逡巡し、うろちょろしてしまった。別にカウンターに座りたかったわけではなく、どこに座るべきかが、全くわからなかったのだ。微妙に空いている席に座ったものかと、うろちょろしてはお客さんが荷物をどけようとしてくれるが、全く知らない人の隣に座るという勇気もない。そんなこんなしているうちにカウンター内のマスターの奥さんと思われる女性は電話中で、うろうろする私を見て、この人は何か用があるのかと勘違いしてくれて、電話が終わってから「はい、何か」と聞いてくれたのである。それはそれで恐縮してしまうのだが、私の質問は「どこに座ればいいですか」なのだ。

私以外はすべて常連さん。後でわかったことは、お客さんだと思っていた1人は何とマスターだった。お客さんと談笑しながら、賄いを食していたようだ。バータイムになっていたから、カウンターに座るべきなのかと勘違いしたのであった。まぁテーブルにはランプが付いているのだから、そこに座って何の問題もないのである。と今になって考えれば良くわかるのだが。

特製クッキー付きアールグレイティーを注文。650円也。私の後から大学の先生っぽい2人連れが入ってきて、地ビールのAQULAを注文していたた。あのジョッキはデカくて、あれを頼めばよかったと少し後悔。

奥の壁に沿ってアップライトのピアノが置かれ、板が外されて弦が見えている。そこに照明があたり、キラキラと光っている。ピアノの両脇には大きなスピーカーがある。

音源はCDだった。Art Farmer "To Sweden with Love"他。途中Djungoがかかった。ベイシーに次いで二度目だ。

2013年9月3日記

秋田県秋田市大町1-2-40
018-862-4454

ロンド2
秋田ロンド1
モーニンさんを後にして向かったのは、仁賀保という所。途中、車中から海が見えるので、立ち上がって見てしまった。夕方の日本海。ここも予備知識ゼロ。温泉もあるような感じだった。オーディオ的にはTDKの工場で有名な場所のよう。私は、ひらすらただリラクシンという店を目指すだけである。

駅は無人状態で切符をどこに入れればいいかわからなかったが、しばらくすると、戸締りに来た女の人がいたので聞くと、壁の所にきっぷ入れがあった。帰りはどうやって乗ればいいのかと聞くと、「乗って車掌に言えばいいよ。」とのことだったが、「今日これから帰るの?」と非常に不思議がられた。まぁこういう目的で来る人は珍しいのに違いない。

駅からは1分くらいで着きます。店内はジャズに加えて、ビートルズ関連のものも結構目にした。相当若い頃のハービーハンコックのポスターが貼ってあったりする。店内は明るく、ウッドの色が目立つ、洒落たカフェの雰囲気。

入口方面を向くとでかいJBL4343がドーンとある。グランドピアノがあったり、ライブが行われる空間であることがわかる。

持ち金からここに宿泊するわけにはいかないので、電車を調べると、店に滞在できるのは30分なのであった。アイスレモンティーを注文。ほっと一息という感じであった。私以外に客はおらず、若女将といった感じの女性が1人で切り盛りしていた。

2013年9月3日記

Jazz&Cafe RELAXIN'
秋田県にかほ市平沢字旭町66
0184-44-4343
12:00~24:00
日曜休
http://www.relaxin.me/

リラクシン1
リラクシン2
2013-08-16
モーニン・秋田

午前中は図書館で過ごし、午後にどこに行くか計画を立てた。事前に調べてあったgoogleマップリストには西口の繁華街に3,4件あるようだが、昼間からやっている所はないよう。念のため「秋田」と「ジャズ喫茶」で検索すると、東口の秋田大学の近辺のMOANIN'という店があることがわかった。ウェブではコレクションはアナログ1万枚とあった。

それにしても、この東口と西口の用途の違いはすごい。少しは商業地が東口にも展開されているかと思いきや、こちらはほぼ住宅街のよう。たまたまなのか、何がの都市計画に従ってそういうゾーニングが作られているのか。駐車場やバスターミナルはあるが、それ以外は何もない。
手形という地名と手形山崎は違うようで、山崎が付くと若干北に歩かないといけない。土地勘がないので、何度か地図アプリのお世話になってたどり着く。とにかく秋田大学を探して、付近のネットカフェのあるあたりで、大通りから住宅街に入っていくと出てくる感じだ。




カウンター席に先客2名。常連さんのようで、会話をしながら聞いている感じ。関東地方の者には、絵にかいたような東北弁だ。訛りとしては今回聞いた中で一番きつい感じだった。ネットカフェ、コンビニや何かの接客だと殆ど標準語だ。地階に席があったが、昼間は使っていないようで電気が消えていた。カウンターに案内された。
皆さんアイスコーヒー(550円)を頼まれていたようだったが、何かカウンターだったので、アルコールを注文してしまった700円だった。品は失念。何かタバスコが入ったビターな感じのカクテルだった。

アルバムタイトルをメモし忘れたものもあったが、次のようなLPがかかりました。アナログディスク片面で交代という標準的ジャズ喫茶スタイルでした。
1) Don Patterson "Satisfaction!"
2) Wynton Kelly
3) Lou Donaldson "Light Foot"
4) Wheather Report "8:30"
5) Joe Turner "Life Ain't Easy"
6) Father Tom Vaughn "Joyful Jazz"

ウェザーリポートは久しぶりに聴いた。8:30は多分通して聞いたことはない。一部をFMで聞いた程度だと思う。スタジオ盤しか持っていない。85年ごろにライブを見た記憶がある。スタジオ盤オリジナルとはバードランドはアレンジがだいぶ違う。ここまでジャズビートを意識しなくてもいいのではないかというくらいだった。その後は民族音楽のようなウェリポ節な曲だった。「若い人が来たらかけようと思って買ったが、来ないんで、今日開店後初めてかけた」そうである。

最後のファザー・トム・ヴォーンという人は神父であり、ジャズピアニストの人なのだが、3曲目あたりだったか、バッハのインベンション1番が思いっきり展開されました。何じゃこれはと思ったが、後で調べてみればやや納得。クラシックを習った人なのであった。

地階は、プロジェクタースクリーンもあり、AVシアター的な装いだった。ここもすごい空間のようだった。やがて先客2名様が帰られて、しばらく一人だった。

1万というディスク数は多いと思ったので、聞くと、「マニアの間では1万枚は珍しくない。ジャズ喫茶だと、東京の方ではスペースもないだろうから数はおかないだろう。探しに行くのも手間がかかって管理が大変だ」とのこと。秋田大学がすぐ近くなのに、若い人は来ないということだったので、ジャズ研とか学生さんはきますかと質問すると、「来ないね。ライブとか練習で手一杯」だそう。

と、こちらの想像とは全く違う状況なのであった。帰って、調べるとさらに新たな事実が判明。このモーニンさん、てっきり、ジャズマニアの方が自室を改造してリスニングルームを作ったのを、開放しているのかと思ったが、オープンに合わせて工事したようなのである。

以下で、工事の過程が見えたりする。
http://nisi93.exblog.jp/i70

店主のブログには「今日の一盤」なる名盤紹介記事もあって、面白い。膨大なコレクション1品ずつにまつわる思いがつづられている。
http://moanin.blog.fc2.com/

秋田ジャズレコードマニアクラブなる組織のサンデー鑑賞会が開かれているようです。常連さんが楽しむディープなジャズ空間がここで繰り広げられているようです。

オープンは2011年で、ビルエバンス強調月間をやっていたようだ。ネットの記事で見たが、秋田はエバンスが来日公演をした所、さすがです。

16時半ごろにお客さんが1人来られて、17時で一端締めますとのことだった。5時少し過ぎてから、「次でラスト曲になります」とのマスターの声がかかり、エンディング。

午後は1時から5時。2時間のお休みのあと、イブニング営業は19時から23時。

2013年9月3日記

秋田市手形山崎9-8
018-833-6564
13:00~17:00、19:00~23:00。月曜および毎月最終日曜休

ジョニー。盛岡駅を降りてから、まず向かってみた。

Audio Cafe


開店は2時だったので、ダンテという店に最初に行き、そこからもう1店を経て、再び戻ってきた。エレベーターで4階に上がる。まるでマンションの一室に入るような感じの店。まるで知人のリビングルームを訪れたよう。玄関に近いところにはカウンターがあってバーとしても利用できるようだった。


リビング奥の壁際のベンチシートには2名の方が座っており、マスターと打ち合わせ中だった。するとその前のテーブル席に座るしかないので、そこに座った。グァバジュースを頼んだ。


最初に聞いた曲は、アーティストは分からなかったが、大橋順子のヒット曲をジャズでやっていた。


段々思い出してきた。一関以降どこに行こうかと検索しているとき、ジョニーも目にとまった。その時は盛岡に何軒かあるな、くらいの理解度でしかなかった。ホームページを見ると、ジャズ喫茶のマスターというよりはプロデューサー、文化人的な活動をされているような人かな、という印象だった。


店内を見ると、鈍い自分でも段々と記憶の断片がつながってきたのであった。四谷茶会記で中山英二の「アヤのサンバ」のCDを聞いた ことを書いたが、その作品を生んだ人がこのマスターなのであった。それで日本のジャズなんだなと。アメリカの50年代、60年代のビーバップを舶来のオーディオで鳴らすというのがジャズ喫茶のイメージだろうが、ここはそれらとは一線を画しているのだ。


この店にたどり着けてよかったと思った。前回の関西旅行で、「日本のジャズを知りたい」などと思ってしまったものだから、遅かれ早かれここに来るべきだったのだ。


と、一人合点が行ってしまったので、電車の時間が気になり始めた。青春18きっぷを使っているものだから、一関から盛岡で今日の旅程が終わってしまうのはもったいないと思ってしまうのだった。とにかくここからネットカフェがあって、どこか遠い場所に行けないかと調べたりした。


柴田敬一という人のアルバムがかかった。ソロピアノで、ゆったりとしていて面白かった。途中で針が飛んだ。非常に残念だったが、これがタイミングかと思い、もう1軒回ってから、秋田に行こうと考えた。


お勘定を済まそうと立ち上がって、マスターの照井さんに一言、二言話してしまったのである。元来おしゃべりな人間ではないので、無言のまま、あーでもない、こーでもないと勝手に考えるだけで出ていく訪問もあるのだが、なぜか話をしてしまった。


そうなると、こちらは「千葉からネットカフェに泊まりながら中年男がジャズ喫茶めぐりをしている」わけで、毎日そういう人が来るわけではないらしく、「まぁ、ちょっと話しましょう」と照引き止められてしまったのであった。今日は無言モードだったから、切り換えが大変だった。こんな名もなき一訪問者のお相手をしてくれたことに、私はもう恥ずかしさ一杯で恐れ入ってしまった。私が恥じたのはこちらの準備の悪さだった。

あまりに行き当たりばったりで、事前の情報収集も不十分で、よくまぁプラプラしているなと。ジョニーという名の由来について、五木寛之氏の小説「海を見ていたジョニー」から来ていること、五木氏にライナーを書いてもらうべく押しかけていったこと、などをご本から説明して頂いたのである。本当に申し訳ない。


これは私の本音ではあるのだが、時々、一体こんな旅をしていて何になるのだろうか、という気持ちがないわけではない。いや光が少し見えるような気がするのだが、それも怠惰な気持ちに押し流されて消えそうになる。そういう隙だらけの甘い人間だから、自分としては答えを出している問題でも、つい「いやー、もう何のためにやっているのかわかりません」などと世迷いごとを言ってしまうのだった。すると照井さんの回答は明解。「何か書いてみればいいじゃないですか」。


私、絶句。


書いているわけです。そうです、このサイトのことです。嘘を言うわけにもいかず(嘘を言いたいなら言えばいいかもしれないが、そういうことができない気の小さい人間なのです)、「実は書いているんですが」とこ

のサイトのURLを紹介することになってしまった。その場で記事を読んで頂いたりしたわけです。2009年ごろから初めて、こんな体験は初めてだった。


初対面のジョニーさんこと照井さんだが、この方の器の大きさに感服するばかりだ。人を信じる力というか、ポジティブさというか。


奥さんの小春さんからもジョニーさんのいろいろな話を聞いた。湖の上にピアノをイカダで浮かべてライブをやる、など飛んでもないアイディを出してくる人らしいのだ。だが、色々な人が協力して実現してしまう。何となくその理由がわかるような気がした。照井さんという方には、人を焚き付ける何かを持っている人だというのは、初対面の私にも感じられた。


この小春さんも岩手のジャズを考える場合、かなり重要な人物なのである。もちろん、ご本人は主役ではないのだが、現ジョニー照井さんの奥様であり、一関ベイシーのマスターの幼なじみなのである。


ベンチシートの方が音が格段にいい。やはり前の席だとスピーカーから近すぎると思った。アンプはジョニーファンのお客さん製作だそう。

また、あたりが暗くなってくると、4Fの窓から見える夕暮れの空と、徐々に輝きを増し始める街の明かりが、とても綺麗だった。


Audio Cafe


いよいよ秋田へ向かう電車の時間を気にする時間になってきた。おいとましようとした時、調子に乗った私は、また余計なことを言ってしまったのだった。


「wazzという名前で和とジャズで日本のジャズをやってたことがあるんです。All Bluesという曲がありますが、バックはそれで、テーマを君が代でやるというようなことをジャムセッションでやったりしてました。1小

節足りないですが、何とかブルースになる」などと余計なこと。いや、私とすれば、本当に若輩ながら照井さんのお考えに近いことを全くアマチュアの身ながら考えていたのかもしれません、と言いたかったのだ。すると照井さん、「音源はありますか?」の一声。


私、再び絶句。


いやないです。と答えるしかなかった。これも上のAudio-Cafeホームページと同じような結果になってしまった。音源は確かにないが、自宅のコンピューターのどこかに入っていたりはする。プロデューサー照井氏に聞かせるレベルかどうかは別として。自分で作っているのはコンピューターで作ってる偽ジャズなのだが、ジャムセッションの方は、音としては聞きやすいと思っていた。だが、そういうものを記録したことがないのだ。だから自分の演奏の音源というのは無いに等しい。


店を後にしてから、駅地下で冷麺を食って秋田に向かったのであった。


訪問時のプレイリスト:
レイブラウントリオ「Bye bye Blackbird」
鈴木章治とリズムエース「ベスト」
柴田敬一「ライツ・アンド・シャドウズ」
ジョージ川口&ライオネル・ハンプトンBig2
渡辺香津美「Monday Blues」


Audio Cafe


コンピューターで作った私のAll Bluesな君が代は、先ほど聞いたが、やはり恥ずかしくて人には聞かせられない。しかし、YouTubeでwazzプロジェクトのコンピューター偽ジャズ を復活させてしまった。そのような活動の延長上、いや挫折上の上にこのオーディオカフェ訪問の活動は成り立っているのであります。


もうジャズ喫茶の訪問記では完全になくなったので、ここでストップしよう。


最後に一言、お世話になりました。近いうちにまた訪問させてください。


2013年9月5日記


開運橋のジョニー・盛岡

盛岡市開運橋通5-9-4F(開運橋際・MKビル)
019-651-6150
http://www.johnny-jazz.com/