おはようさんです(・∀・)

 

昨日は夕方に現場を通ったので写真を撮ってきました。といっても、日の暮れる前で、工事関係者は誰もおらず、中に入れないので外回りだけです。

 

今回は外構のコンクリートについての考察です。

 

とにかく、外構のコンクリートは他の構造物とくっつけずに「縁を切る」と好都合です。とりあえず10cm以上はあけておくと好都合だと思います。

 

この理由は2点あって、隣地境界と防蟻の観点からです。

 

まず、外構のフェンスが、お隣さんの持ち物の場合は、お隣さんは境界線を越境しないようにフェンスを設置していて、自宅側の土地も数センチはお隣さんの土地だと思います。

 

フェンスから自宅側は自分の土地だと思って、フェンスのコンクリートブロックにまで、コンクリートの土間を被せると、お隣さんから見ると越境している事になります。

 

お隣さんが難しい人の場合は、オレの土地にコンクリートを被せて、自分の敷地のように使ってやがると、クレームを言ってくる場合があるそうです。

 

隣地フェンスが自分のものでない場合はコンクリートを打つ場合は境界線を越えないように、隙間を少し開けておいた方が良いでしょう。

 

さらに、トラブルに備えて、自宅の敷地側にフェンスを建てられるように、隣地境界線から10cmはコンクリートを打たずに土の状態にしておけば、なお安心です。

 

私の経験から外構屋さんはコンクリートでビシッと地面を隈なく固める事を美しいと思っている事が多かったです。美的感覚から隙間を作りたがらないのでしょう。

 

さて、別件ですが、コンクリートは構造物とくっつけない方が良いです。この写真では見えずらいですが、構造物の間には薄いベニア板が挟まってます。

コンクリートや構造物は互いにくっつけてしまうと、例えば側溝のフタが空かなかったり、開けたときに土間コンクリートが欠ける可能性があります。

 

うちの外構屋さんは構造物の間に板を挟むかどうか聞いてきてくれましたので、入れてくださいとお願いしました。見た目を気にする方は板を入れることは好まないそうです。

 

建物の基礎コンクリートは防水や防蟻のために一体化が必要ですが、外構はコンクリートが全部一体になってないほうが、パーツパーツでのメンテナンスがしやすくなります。

 

こちらは、建物の基礎コンクリートと駐車場の土間コンクリートの縁を切っている状態です。土が露出していますが、これは防蟻対策をやりやすくするためです。

 

 

過去記事の画像ですが、以下は基礎コンクリートと縁が切れていない外構のコンクリートの打ち方です。シロアリが知らない間に家の中に入れてしまい、駆除も難しくなります。玄関以外も犬走(駐車場も)・勝手口・花壇がシロアリに侵入されやすい場所です。

 

 

通常、基礎コンクリートは底盤(スラブ)と立上りは別々に打っていますよね?という事は隙間がある可能性があり、隙間があればそこからシロアリが入れるということになります。

 

以下の図のように、基礎コンクリートと外構コンクリートの縁を切ると、シロアリの蟻道を目視する事ができます。シロアリが家に侵入しても駆除がしやすい構造です。

 

 

 

こちらは玄関スロープの部分です。防蟻のために基礎コンクリートと外構のコンクリートの縁が切れてます。泥はねが気になる方は砂利を敷くと良いでしょう。

 

この露出させた土地の部分に、防蟻のために、1~2ミリの単粒珪砂や既製品を設置する人もいますが、その上に砂利を敷いても良いでしょう。珪砂とはガラスの原料です。

 

ある一定の大きさの物体はシロアリが通れず、咥えられないため、蟻地獄のような物理バリアになるという京都大学の実験結果があります。蟻地獄を下から登るのは難しいですよね。

 

ガラスビーズのような球体の方がシロアリが貫通し難いようで、廃ガラスを使った防蟻製品が安く出回れば良いのですが、一条工務店が取り組めば業界に影響がでるかも(・∀・)!!

 

我が家はベタ基礎なので、一条工務店が布基礎の場合に使用する、コシペレットが物理バリアとしての特性を持つのか分かりませんが、粒状防蟻バリアはもっと普及すべきでしょう。

 

画像出典 : コシイプレザービング

 

一条工務店も使っているコシペレット殿です。粒状の防蟻剤です。もし、これが薬剤としての効果だけでなく、物理バリアとしての機能があるのならば、素晴らしいです(未確認)。

コシペレットB10

 

通常は粒状の物理バリアを室内側に設置する場合は、このように基礎コンクリートのGLの打継部分の内側に厚みを持たせて設置します。

粒剤施工

私なら、粒状防蟻剤が動かないように、立上りから5センチ程度離れたところに5センチ程度の高さの塀となるものを建てて、その中に粒状防蟻剤を4センチの厚みで施工したいです。

 

粒状の防蟻物理バリアとして、単粒珪砂を基礎コンクリートの外回に施工している工務店もありますが、世間には知られてないでしょう。ただ、珪砂の値段は高々知れています。

 

外構のコンクリートの打ち方は、施主が言わないと、コンクリートが隈なく施工されるでしょう。でも、縁切りはお金が掛かる話ではありませんし、やって損はないと思いますよ。

 

以上、家は性能、外構は縁切りの巻でした(*^ー^)ノ