自分の一番古い記憶は3歳、弟が生まれた日のこと。
真っ白の中に小さな赤ちゃんがいるもの。
10年ぐらい前ならもっとはっきり覚えていた気がするけれど、
今じゃほんのぼんやりしたものしか浮かばない。
「おとうとやに、おにいちゃんになったんやに」
とかなんとか言われた気がする。
人間は何歳からの記憶が残っているのかは人それぞれだろうけど、
自分の場合は3つ違いの弟が生まれた日は、3歳になってからひと月後だから、
3歳になったばかり、3歳ってまだまだ赤ちゃんっぽさが残っている気がするけども
父親によれば3歳のときにはもう補助輪なし自転車に乗っていたそうで、それは写真が残っているから本当のようだ。
大きな白い布、掛布団の半分くらいの大きさ位の布を竹にくっつけて、筆文字で縦に「成樹」と立てている写真を昔見たことがある。
自分の前に上に女の子が亡くなっていることを大人になってから聞いたが、
その後に産まれた男の子が自分ということになる、
親父はすごく嬉しかっただろうなと、今になって、改めて解かる。