謎は深まるばかり…
昨年の晩秋からカマドウマ(便所コオロギ)の家宅侵入に悩まされ続け、最後の記事では「11月12日を最後にぴたりと消えた」と記録したが、実は、その後も頻度こそ少ないものの、ちらほらと侵入を探知していた。
もっとも、探知したときにはすでに瀕死の状態で、やはり極寒における越冬は、やつらにとってはかなり厳しいものであるようだ。
ところが、雪が解けはじめ、春の息吹が感じられるようになると、侵入者どもは再び活性化し、ぴょんぴょんと跳ね回るようになった。実にうっとおしい。駆逐するための『凍殺ジェット-85℃』は決して安価ではないので、よけいに腹立たしい。
▲ 5月の末からタニウツギが咲き始めた。当地は標高が高いため、平地よりは開花が遅い。タニウツギは花は可憐だが枝ぶりがガイコツっぽくて不気味だ。しかも生命力が猛烈に強く、折れても折れても新しい芽を出して急速に成長する
そして、5月も末になり、すっかり気温が上がってくると、やつらの姿が再び「ぴたりと消えた」。
はて、これはいったいどのような仕組みなのか。
思うに、カマドウマもカメムシ同様、厳しい冬を乗り越えるために、少しでも暖を取ろうと家宅侵入を試みていたのではないか。
これからの季節は明け方に霜が降りることもなく、カマドウマも安心して夜露を凌げるから、わざわざ命をかけて家宅侵入する必要がなくなる、というわけだ。もちろん、屋外には餌となる草類も豊富だ。
それにしても、侵入経路はいまだ謎で、たいてい探知されるトイレまわりないし厨房の水まわりまでどのように移動しているのかは、いまだつきとめられていない。もしかして探知される水回りの近くに秘密の抜け穴があるのか…、あるいは排水溝をたどり、トラップと水切りネットをかいくぐってやってくるのか…。
やつらの神出鬼没ぶりには頭が痛いが、この謎の解明にはまだまだ時間がかかりそうだ。