こんにちは。
今日は「自己評価を見直すためのポイント」といった話を書いてみます。
この週末もすっきりしない天気でしたね。梅雨に入りますが、雨の日は足元が悪く、観光地に行っても楽しめない、そんな思い込みはないでしょうか。そんな雨の日でも楽しめる観光地があります。それは、日本庭園です。
日本庭園は雑音が雨音でかき消され、砂ぼこりやちりも洗い流されます。岩肌がつややかになり、苔は緑が深まり生き生きとする。「晴れの日よりも美しい」といわれています。
日本庭園の美しい場所は京都という先入観や思い込みがありますが、実は全国に個性的な庭園が散在していますので是非この季節、訪ねてみてください。
ちなみに、僕が一度行ってみたいのが、滋賀県にある「青岸寺庭園」です。日経記事でも紹介されていましたので、とりあげてみます。
普段は白砂の代わりに苔(こけ)で海を表現した枯れ山水庭園。しかし梅雨などで雨が続くと伏流水が染み出し、池泉庭園に変身する。江戸時代の庭としては全国でも珍しい仕組みだ。
水底に青々とした苔が沈み、キラキラと水面に反射する様子は「苔の生命力を感じるはず」。「この季節ならではの姿を楽しんでほしい」と、専門家の圧倒的な支持を集めた。
様々な角度から庭を楽しむことができるのも魅力だ。本堂から渡り廊下を歩き、明治時代になってつくられた書院「六湛庵(ろくたんあん)」に向かう。書院は一段と高い場所につくられており、軒下で庭を眺めていると山の中にいるような感覚になる。
6月は庭のサツキが咲き誇る。秋には散った紅葉の真っ赤なじゅうたんが山門から続き、冬には真っ白な雪景色といつ来ても違った美しさがある。「結婚式の前撮りに使いたくなる」という声もある。
さて、今日は(も)「頭のいい人だけが解ける論理的思考問題」(野村裕之著)から一部抜粋します。
ちなみに今日の問題は、AppleやJPモルガンの入社試験でよく出題されているそうです。ぜひ、チャレンジしてみてください。
●状況にとらわれずに考えられるか?
問題の状況に目を向けることは重要ですが、その前提状況にとらわれるのも避けたいところ。
次の問題、自由な発想で解けるでしょうか。
「10枚のコイン」
テーブルの上にたくさんのコインが置かれている。
コインは10枚だけが表になっており、残りはすべて裏になった状態である。
あなたは目隠しをしたままコインを2グループに分ける。
そして2つのグループの「表になっているコインの枚数」が同じになるようにしなくてはならない。
さて、どうすればよいか?
~答えがわかった方は、以下の回答をお読みください~
<正解>
コイン全体を「10枚」と「それ以外」のグループに分ける。
次に「10枚」のグループのコインをすべて裏返す。
これで2つのグループのコインは表の枚数が同じになる。
答えを見ても、「?」「何が起こっているのかよくわからない!」そんな声が聞こえてきそうです。
きわめて簡素な内容ながら、解法を導くのはかなり困難。
論理的思考問題のなかでも、発想力という点で最高峰に位置する問題です。 正直、これは発想力が問われる問題なので、糸口を見つけて正解を導いていくのは難しいかもしれません。
では、この方法でうまくいく理由を解説していきます。
●コインを2つのグループに
まず、たくさんのコインを「10枚のコイン」と「それ以外のコイン」のグループに分けます。
「10枚のコイン」グループに含まれる「表のコイン」は何枚でもかまいません。
そもそも目隠しをされているため、意図的に選び抜くことは不可能です。
このとき、「10枚のコイン」グループに含まれる表のコインの枚数を「n」とすると、以下のような関係が成り立ちます。
・「10枚のコイン」グループにある表のコインはn枚
・「それ以外のコイン」のグループにある表のコインは(10-n)枚
いきなり「n」とか使ってすみません……。
この本の中で登場する唯一の数学っぽい要素になりますので、ご勘弁を。
これは要するに、
「ランダムに選んだ10枚のグループ」の方に表のコインが3枚あったら、「それ以外のグループ」の方には表のコインが7枚ある。
という話です。
当初、すべてのコインのうち「10枚だけが表になっていた」ので、これは当然ですよね。
●10枚のコイン」をすべて裏返す
さて、この状態で「ランダムに選んだ10枚」のグループのコインをすべてひっくり返します。
表になっているコインがn枚存在する10枚のコインを裏返すと、表のコインの枚数は(10-n)枚になります。
まだわかりづらいですね。要するに、
「3枚が表、7枚が裏の10枚のコイン」をすべてひっくり返すと、「3枚が裏に、7枚が表になる」。
ということです。
さて、ここで2つのグループのコインの状況を確認してみましょう。
・「10枚のコイン」グループにある表のコインは(10-n)枚
・「それ以外のコイン」グループにある表のコインは(10-n)枚
見事に2つのグループにある表のコインの枚数が同じになっています。
●「思考」のまとめ
「10枚のコインが表になっている」という状況から、つい「表が5枚ずつのグループに分けなければならない」と思ってしまいがちですが、文章にはそう書かれていません。
そこで「コインを裏返す」という柔軟な発想ができるかどうかがポイントでした。
もし前提条件が「7枚のコインが表になっている状態」であったら、「表になっているコインを単純に分けるわけではない」と気づけたかもしれません。
「偶数だから、そのまま分けられるはず」という先入観が邪魔になる問題でもありました。
(ここまで)
みなさん解けましたか?この問題結構、むずいです。
「こういう状況だから、こうしなければいけない」という思い込みが、解決策の発想を遠ざけてしまう、という教訓が得られたんじゃないかと思います。
こうした「思い込みや決め付け」は人間である以上、避けられません。人は一般的に、自分の実力を過大評価しがちです。こうした傾向は、とくに実力不足の人に顕著に見られ、実際の成績と自己評価の間のギャップが大きくなったりします。
「自分だけは大丈夫」
「そうなると思っていた」
「あの人って○○だよね」
日常生活の中で、知らず知らずのうちにこうした言葉をみなさんは口にしていないでしょうか?
僕たちは何かを判断するときに、自らの思い込みやこれまでの経験、直観や先入観、願望など偏った思考によって、合理的でない判断をしてしまうことがあります。
これを「認知バイアス」です、と呼んでいます。
なかには「私は客観性があるほうだから」「いつも合理的に考えているから」などと、「自分は大丈夫」と考えている人もいるかもしれません。でも、その思い込み自体が、もう「認知バイアス」です。
ビジネスの現場でも陥りがちな自己評価に関する2つのバイアスがあります、ひとつは、自分は「平均以上だ」という幻想です。
「あなたは会社で仕事ができるほうですか?」
もし、このように質問されたら、みなさんはなんと答えますか。
自信満々に「よくできる」とまでは言えなくても、「まあ人並みにはできるほうだ」と自負している人が多いのではないでしょうか。
このように、ある特性や能力において、自分は平均的な他者よりも優れていると考えることを、「平均以上効果」と言います。
平均以上効果は、欧米では、倫理観、知性、忍耐力、魅力、健康、運転など、さまざまな面で実証されてきました。ただし、日本では、欧米ほどはっきりした結果は見られないようです。
平均以上効果には、自己奉仕や自己高揚といった自己を肯定するバイアスが関係するとされています。
つまり、自己に過度に注目することによって、他者と自己を比較し、「他者よりも優れている」と判断してしまうわけです。
少し、学術的な話になってしまいましたので少し現実に戻します。
僕たちのまわりでは、仕事ができる、できないとか、優秀だ、優秀じゃない、という話知ってよく出ると思うのですが、先日、とある方と話していて、なるほどなぁと思いました。
「理解」と「納得」で、理解の優先順位はあげてもいいですが、納得の優先順位はあげない、というのが、「仕事ができる」と思われるコツだというんですね。
たとえば、毎日勉強せずに遊んでいる人に「勉強は積み重ねであり、知識は層のようになっている。なので、基礎からちゃんと勉強しないと、あとあと勉強しようと思った時に、長い道のりになってしまう。
そして、記憶というのは何度か繰り返さないと定着しないので、一夜漬けなどではほとんど効果がない。毎日、少しずつでもいいから勉強をしていくことのほうが効果は高いし、大事なのだ」といわれたらどうでしょうか。
たぶん、理屈はわかるので、理解できるとは思うのですが、「納得いかない!」となりますよね。なぜなら、そういうおまえは遊んでいるじゃないか!となるからです。
会社であれば、仕事ができる人は、理解した段階で、行動をします。自分の納得の優先順位をあげません。それは個々人の問題だから、仕事の上でそれを重要視してくれ、というのはプロとしてはちょっと?だからです。
というので、「私、納得しないと動けないんですよ」みたいなことをやっていると、「仕事ができない人だ」というふうに扱われてしまうので注意が必要だと思います。
思い込みは、こだわりでもあるので、相手によっては、受け入れてくれるでしょう。ただし、受け入れられない相手もいることは、常に意識した言動を心掛けたいですね。
それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!
頑張り屋のみなさんを応援しています!