「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

 

こんにちは。

 

今日は論理思考力を高めるための日常のトレーニングといった話を書いてみます。

 

皆さんは、自分のことを論理思考のできる方、だと思われていますか?

 

「はい、そのとおりです」という方も「いえ、いえ論理的とは程遠いです」という方も、論理的かどうかを測る、いい問題があります。3問出しますので、チャレンジしてみてください。

 

一つだけお願いがあります。3問ともそれぞれ5秒で考えてみてください。

 

(第一問)

「ボールペンと消しゴムは、合わせて110円。ボールペンは消しゴムより100円高い。では、消しゴムの値段は?」

 

(第二問)

「社員4人で作業して、4日で4つ生産できる商品がある。この商品を100日で100個つくるには、最低何人の社員が必要?」

 

(第三問)

「あるイベントで、開始時は観客が1人だったが、1分ごとに2倍に増え、12分で会場が満員になった。観客が会場のちょうど半分を占めたのは、開始から何分後?」

 

いかがでしたか?少し簡単だったかもしれませんね。

 

(第一問)

答えは「10円」ではありません。

 

(第二問)

答えは「100人」ではありません。

 

(第三問)

答えは「6分後」ではありません。

 

えっ、と思われ方が多かったかもしれません。正解をお伝えします・

 

●第一問の正解は、「5円」です。

ボールペンが100円、消しゴムが10円、と考えがちですが、それでは、ボールペンと消しゴムの差は90円になります。差が100円になるには、「ボールペンが105円、消しゴムが5円」でなくてはいけません。

 

●第二問の正解は、「4人」です。

4人で4日で4つ生産できる、とはつまり、4人いれば、一日にひとつ生産できる、ということ。そのため、4人で100日やれば100個できます。

 

●第三問の正解は、「11分後」です。

観客は、1分で2倍になります。12分で会場が満員になったのなら、会場の半分が埋まったのは、その1分前です。

 

いかがでしたか?これは「頭のいい人だけが解ける論理的思考問題」(野村裕之著)から抜粋しました。この問題のもとになっているのは、「どれだけ直観による判断に頼っているか」を測るためにつくられた、「認知反応テスト」と呼ばれる問題です。

 

ちなみのこの問題は、ハーバード大学やイェール大学といった世界的超名門校の大学生ですら全問正解は17%しかいませんでした。ということで解けなくても問題ありませんのでご安心を。

 

さて、自分のことはよこに置き、会社であれば部下の論理思考力を育てることが上司の役割だったりします。そのためにお勧めしたい質問が2つあるので紹介します。

 

たとえば、部下が「大変です。○○が△△になっちゃいました。どうしますか?」と駆けこんできたとしましょう。条件反射的に指示を飛ばしたいのをグッとこらえ、尋ねてみてください。「君はどう思うの?」と。

 

最初は面食らって返答につまるかもしれません。ところが、何度も繰り返せば必ず意見を言うようになります。それを「なるほど、□□と思うんだね」と軽く受け止めてから、すかさず2つ目の質問をぶつけてみましょう。「なぜ、そう思うのかな?」と理由を尋ねるのです。

 

回答が「なんとなく」「前にそうしたから」「そんな気がしたので」では話になりません。これらはみんな直観ばかりです。まわりが納得できる理由があるかを確認していてください。これこそが「論理思考」の出発点です。

 

●ワケありで考えるのが論理思考の出発点

論理思考というと何か小難しいもののような印象を受けます。たしかに、その元になる論理学は哲学の一分野であり、真剣に学ぶには骨が折れる学問です。

 

ロジカルシンキング、というワードが一時期流行りました。経営コンサルタントの分析・説得術が元になっていますが、正直、賢い人向けの思考法です。

 

だからと言って恐れる必要はありません。論理思考の基本はいたってシンプル。要するに、「ワケ」(理由、根拠、原因、基準など)を持って物事を考えようというのです。

 

たとえば、今私たちが考えるべきテーマ(論点)があるとします。「どうやったら出世できるか?」といったように。ロジカルシンキングでは「イシュー」と呼びます。

 

それに対して、「論理思考を身につけるとよい」といった結論があります。同じく「メッセージ」と言います。

 

ところが、「なぜ論理思考が出世に結びつくのか?」、イシューとメッセージのつながりが分からないと、言っていることを信用してよいかが分かりません。そのために欠かせないのが、二つの間をつなぐ根拠、すなわちワケです。

 

●みんなが納得できるワケを見つけ出すには?

もちろん、ワケさえあれば何でよいわけではありません。

 

「私がそう思ったからさ」「世の中、そういうもんだよね」では理由を説明したことになりません。大半の人が「なるほど」「確かにそうだ」と思わせるワケを示さないと、誰も納得してくれません。

 

そこで活用したいのが、本当に起こったことです。事実やデータを示すと説得力が高まります。このケースで言えば、論理思考を身につけることで出世した事例を、できるだけたくさん挙げます。

 

ワケは1つより2つ、2つより3つと、多ければ多いほど説得力が高まります。自分の考えに自信が持てなかったり、相手が首をかしげていたりしたら、他のワケがないか探してみるとよいでしょう。

 

ただし、できるだけ異なる視点で根拠を挙げないと、増やす意味がありません。できるだけ、根拠の幅を広く取るようにするのです。

 

そうやって、論理思考と出世の因果関係やメカニズムをうまく説明できれば、メッセージの信用度は大きく高まります。これが論理思考の基本のカタチです。

 

●強制的に論理思考のスイッチを入れる

論理思考が出世に結びつくかどうかはともかく、ビジネスの基本であることは間違いありません。論理を使えば、複雑な事象が扱え、物事の本質を捉えることができ、説得力のあるコミュニケーションができるからです。今や論理思考はビジネス活動の前提と言ってよいかもしれません。

 

では、どうやったら論理思考を自分のものにすることができるのか。

 

残念ながら、論理的な思考ができるかどうかは、遺伝的な要素が大きく影響している、と言われています。たしかに、生まれつき論理思考をスイスイこなす、いわゆる地アタマのよい人がいることは否定できない事実です。

 

だからといって、諦める必要はまったくありません。トレーニングをすれば上達することも分かっているからです。

 

一番よいのは、どんなささいなことでもワケに考えてみること。それが冒頭で述べた「なぜ?」という質問です。それを、自分に問いかけたり、相手に問いかけたりしましょう。

 

僕たちは、どうしても直観、感覚、経験則で物事を考えがちになります。そのほうが速く結論が出せるからです。深く考えずに自動処理をすればエネルギーが節約できます。

 

そんなサボリ癖のある頭を鍛えるには、強制的に考えるスイッチを入れるしかありません。意識的に「なぜ?」「どうして?」と問いかけて、頭を論理モードに切り替えるのです。

 

世の中すべて因果関係で成り立っており、どんなことにも必ずワケがあります。とことんワケを追究して論理思考に磨きをかけていきましょう。

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

Mail: info@aw-consulting-office.com