「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

 

こんにちは。

 

今日はチームを支える信頼とリーダーシップといった話を書いてみます。

 

野球なんかのチームスポーツは、試合後のインタビューでよく聞かれるコメントが、「(メンバーを)信頼していました」「(〇〇に)任せました」「XXしてくれると思ってました」などです。

 

「いつ いかなる時でも私を信じて疑わないメンバーへの信頼。それこそ私が今まで築き上げてきた財産の全てです」

 

これは監督のインタビューなんかで聞かれるコメントです。と言いたいところですが、実は、アニメ 攻殻機動隊の荒巻大輔の言葉から、引用してみました。

 

野球というチームで行うスポーツも、会社という組織で動く経営も共通点があるように思います。

 

野球では、ピッチャーは、バッターがストレートを打つのが得意なら、打たれないように変化球を中心に投げます。逆に、バッターが変化球を打つのが得意なら、ストレート主体に投げます。つまり、打たれないように裏をかくわけですね。なぜなら、相手の思うつぼにハマれば、自分は戦いに負けてしまうからです。

 

しかし、会社では、この逆です。

 

例えば、上司がピッチャー、部下がバッターだとすると、上司は部下がストレートを打つのが得意なら、ストレートを投げ、部下が変化球を打つのが得意なら、変化球を投げます。つまり、実際の野球とは違って、いかに部下にヒットを打たせるかを考えるのが、上司の役割です。

 

どういうことかといえば、ヒットを打つことで「自分はやれる」と自信を持ってもらうことをまず考えたいからです。この積み重ねで上司と部下の信頼関係も強いものになります。ここまできたら、上司はたまに部下の苦手な球を投げます。つまり、ストレートを打つのが得意な部下には変化球を、変化球を打つのが得意な部下にはストレートを投げるわけです。

 

そうすると、部下は最初、戸惑います。そして、今までできていたことが急にできなくなり、もどかしくなります。しかし、上司と部下の間には信頼関係が成り立っているので、部下はこれまで結果を出してきたので「やればできる」という自信がエンジンとなり、変化球やストレートが打てるように前向きな努力を重ねてくれます。

 

結果が出るまでは長いかもしれません、その間は上司も部下も落ち着きませんが、一度小さな成果を上げれば、それを踏み台に部下は、またひとつ大きな成果をあげてくれるように成長していきます。そして、気が付いたら、変化球もストレートも打てる、一人前のバッターとなり、会社からも信頼される社員となっていきます。

 

このとき、経営者や上司が話すコメントが、まさに「いつ いかなる時でも私を信じて疑わないメンバーへの信頼。それこそ私が今まで築き上げてきた財産の全てです」となるわけです。

 

で、ここまでは個人の育成の話をしましたが、ここからは「強いチームを作るために上司はどうあるべきか?」というお話をしたいと思います。

 

会社の組織とは、「事業目的を達成するために専門的な役割を果たすメンバーで構成されている集合体(集団)」です。

 

事業目的のない集合体は、「組織」とはいわず、「集団」と呼んでいます。専門的な役割を果たさない者同士の集まりも「組織」ではなく「集団」の部類に属します。

 

「勤務時間がただ過ぎることだけを考える社員」「何度も失敗する社員」「時代の変化に対応できない社長」「見て見ぬフリをする職場風土」などを抱えた会社は、「組織」ではなく、「集団」といいます。なぜなら 、役割を果たしていないからですね。

 

チームメンバー全員が、役割を果たして初めて「組織」と呼びます。役割を果たすためにはチームメンバー全員が、環境の変化、つまり時代の変化をとらえておかなければいけません。

 

こう定義すると、ほとんどの会社は、集団に分類され「組織」の体を成していないかもしれません。時代の変化に持ち応えられずに、迷走して崩れ落ちる恐れのある「集団」となってしまうからです。

 

では「組織」であるならメンバーはどうあるべきなのでしょうか?
 

メンバー一人一人が、自分の足で立ち、歩くことではじめて強いチームが生まれます。独歩で前進できるパワーも持ったメンバーが求められます。ある意味、チームメンバー一人一人が「リーダー」といえるくらいのパワーです。

 

変化が多い時代のリーダーの仕事は、誤って道に進まないよう「正解を選ぶこと」ではありません。どんな道であってもそれを選んだ以上は「選んだ道自体を正解にすること」です。

 

正解を選ぶのではなく、正解にすることがリーダーには求められます。スタートアップのように若い会社は

会社の体を成していない集合体であるため、リーダーはいない代わりに全員がリーダーの役割を担うことになります。

 

当然、誰かからの指示を待ったところで、指示など飛んできません。自分で考え、自分で行動することでしか、存在することができない環境に必然と身を置くことになります。

 

しかし 当然ながら自分で全てできるわけではなく、「責任逃れ」をして自分の正当性を主張して身を守ります。

 

「○○さんにアドバイスされたので・・・」「△△さんが同意してくれたので・・・」自分が責任者であるはずの専門業務を他人の意思決定と責任に委ねて逃げてしまいます。 

 

上司(経営者)が若手に仕事を任せた時の期待感はスピードは速く、品質は一定以上、というのが本音だと思います。

 

自分なら1日あればできる仕事を、1週間近くかけ、低いレベルのアウトプットが出てくるとさすがにがっかりします。

 

変化の激しい時代は、「集団」のままでは乗り切れません。トップダウンが必要な時もあれば、個々人がリーダーとなり動かないと、まわらない時もあります。

 

そのために必要なことは、チームの中でメンバー全員が役割を明確にして、「集団」から「組織」へと変容することを、目指さなければいけません。

 

僕たちはいくら経営や組織論やマーケティングを学んでも教科書どおりにはいきません。「戦い方は戦場でしか学べない」ということを体に染み込ませる必要があります。

 

会社を取り巻く環境は過酷です。戦えるメンバーを育てるためには、メンバーを戦地に送り込まないと

学びも経験も得られません。

 

その時上司が見なければいけないのは、この社員に任せるならとよく考え、「いつまでに仕上げて欲しい」かです。特に若手社員なら自分なりに、試行錯誤した結果をアウトプットとして期待します。

 

そのトライアンドエラーの猶予も含めて、グッと我慢するのもリーダーの役割です。小規模な会社や新しく事業を始めた会社であれば、期限に対して、どこまでキャッシュが持ちこたえられるか?も見極めておく必要があります。

 

やってはいけないのが、頑張って取組む途中でコケないように口を出すことです。それでは社員は育ちません。我慢+ガマンです。

 

ビジネスもプロは結果が全てです。しかし、そこで大事なのは上司が、『デッドライン』まで社員の結果を待たねばなりません。戦える社員を育てないと組織になれません。

 

「待てない上司」が指揮するチームは組織に非ず、遅かれ早かれ、必ず沈みます。

 

「やらせて、待つ」「やらせてダメなら、秒速で尻を拭う」…この2つは上司の宿題だと思います。

 

今日の話に心当たりのある上司のみなさんのお役に立てれば嬉しいです。

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

Mail: info@aw-consulting-office.com