「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

 

こんにちは。

 

今日は新入社員が知っておきたい成功に導くビジネスのフレームといった話を書いてみます。

 

ここ数回は新入社員を意識した投稿になっていますが、今日も明日から社会に出て働かれる方に読んでもらえたら嬉しいです。

 

 

意思決定はジレンマとの戦い

僕が経営スタッフだった頃、役員会にかける提案の資料づくりは、どこから突っつかれても説明できるよう、データ分析を徹底的にシミュレーションしました。当たり前ですが、必要な情報がないと判断はできませんから。

 

しかし、すべての情報を集めて判断することはできず、それをやっていたら機を逸してしまいます。なので、合理性に限界がある「限定合理性」の中で意思決定をするのがリーダーの仕事だと思っています。

 

加えて、多くの場合、意思決定にはジレンマを伴います。まさに今の小林製薬なんかもそうです。当初は、健康と経済のどちらを優先するか、まさに決断が求められていたんだと思います。残念ながら、ここまで被害が大きくなり、日本にみならず台湾など外国にも影響を与えた時点で、国の問題としても扱われることになりました。

 

そうなることで、政府が介入してくれことも避けられなくなり、健康と経済という2者択一では、もう済まなくなってしまいました。

 

また、方策を考えるときも同じです。打ち手をいろいろ考えても、全部できるわけではありません。総花的にやるよりは、効果的な策に集中したほうが、得られるものが多くなります。

 

ということで、そのために必要となるのが「重点思考」というものです。

 

「今何が重要か?」「中でもどれが大事か?」と、優先順位をつけて考えます。そうやって、大胆にメリハリをつけ、要領よく進めていかないと仕事は回りません。

 

重点思考は多面思考とをセットで考える

「多面思考」とは、いろんな視点・視野・視座から考えることです。ところが、多面思考にもジレンマがあってやればやるほど、考えがまとまらなくなる恐れがあります。

 

そんなときは、「どの視点・視野・視座を優先させるか?」を決めないといけません。つまり、多面思考は重点思考とセットにして使わないと、実際にはうまくいきません。

 

たとえば、「〇〇すればもっと売り上げが伸びる」と主張する人がいたとします。その考えが浅いと思ったら、多面思考で考えを広げることを促すようにします。

 

「売り上げだけでいいの? 利益は考えなくてもいい?」(視点)、「短期的にそれでよくても長期的には?」(視野)、「自社によくても競合はどう出るだろうか?」(視座)といったように。あるいは「他には?」だけでもよいかもしれません。

 

そうやって、いろんな観点で考えられたら、次は重点思考の出番です。

 

「なかでも、どの視点が重要?」「どのアイデアが最も望ましい?」と問いかけて、考えを絞り込んでいきます。

 

ここで大切なのが、2つの思考をきっちりと分けることです。両者を混ぜて使うと、それぞれの良さを台無しにしてしまいますから。多面思考をやっているうちに、「分かった。△△すればいいんだ」と早合点をしてしまう「飛びつき病」が悪い例の典型です。

 

特に大人数で議論しているとそうなりがちです。「意見を発散する(広げる)ステージと収束する(絞り込む)ステージを混ぜない」という会議の原則を忘れてはいけません。

 

重要なことに資源を集中する

重点思考を進める上で大事なのが、重要なものを見極めることです。

 

重要とは、物事の本質や根本に大きく関わる、価値の極めて高いことです。大げさに言えば、それによって自分たちの行く末が決まるようなものです。

 

ビジネスに当てはめると、目的の達成に大きく貢献したり、その成否に多大な影響を与えたりすることが、重要なものに他なりません。つまり、目的をはっきりさせることが、重要なものを見極めるための一番のポイントとなるわけです。

 

ビジネスでは、重要な20%によって結果の80%が生み出されているという「パレートの法則」が働くことがよくあります。

 

上位20%の顧客(商品)が売り上げの80%を占めている、20%のセールスパーソンが全体の80%の販売を担っている、重要な20%の業務が仕事の80%の成果を生み出している、といったように。

 

だったら、重要なものに資源を集中するのが効率的です。残りは完成度を少し落としたり、アウトソーシングをしたり、もっと効率的なやり方に切り替えることを考えます。

 

そもそも、人はマルチタスクができるようにデザインされていません。多くの人は、シングルタスクで一点集中するほうが仕事の効率も高まります

 

マネジャーの一番大切な仕事とは?

この考えを組織全体で進めていくのは大変です。目的を理解していない人がいたり、さまつなことにとらわれる人がいたりして、「何が重要か?」のベクトルがそろわないからです。

 

そこで大切になってくるのがマネジャーです。

 

マネジメントを日本語で「管理」と訳したために、マネジャーの役割を勘違いしている人がいるかもしれません。部下に仕事を割りつけて進捗をチェックするのが仕事ではありません。それはコントロールであってマネジメントとは呼びません。

 

動詞のmanageは「どうにかする」「何とかする」というのが原意です。たとえば、海外から来たお客様に今夜の接待を申し出たところ、「I can manage by myself(自分でどうにかしますから)」と辞退されることがあります。Manageとはそんなときに使う言葉なんです。

 

一番しっくりくる日本語は「やりくり」だと思います。与えられた資源(ヒト・モノ・カネ)をやりくりして、どうにか組織の目標を達成する。それがマネジャーの責務です。

 

そのためには、「何を目指しているのか?」「今何をすべきか?」が共有できていないと始まりません。つまり、マネジャーの一番大切な仕事は、「何が重要か?」、言い換えると仕事の優先順位をブレずに、全員に徹底させることです。まさに、重点思考の旗振り役に他ならないのです。

 

平時はもちろんのこと、非常事態になればますますそうなります。右往左往する現場に的確に方向性を示せないと、組織の力がひとつになりません。不透明で不確実な時代に生きるからこそ、重点思考が僕たちに求められています。

 

新入社員のみなさんは、今日取り上げた内容だけでもいいので、ビジネスのフレームワークとその掛け合わせなどを意識して仕事に取組み、習慣化できれば、エッジの効いた社員になれると思います!

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

Mail: info@aw-consulting-office.com