「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

 

こんにちは。

 

今日は視点を変えて考えてみるという問題解決の新しいアプローチといった話を書いてみます。

 

 

感情的になっている人や、意地悪な質問をしてくる人に対して、対立せずに上手に付き合う方法はないものか、というのが、この記事の内容なんですが、面白かったのでとりあげてみます。

 

感情的な相手には、「論点をずらす」ということがポイントだと書かれています。僕たちは、「どうしてこんなことを言ってくるのだろう」と思う瞬間がたまにあります。こうしたときに最も大切なのは、こちらが感情的な対応をしてはいけない、ということです。

 

その場で議論しても意味がありません。結局は感情のぶつけ合いになり、どこまで行っても、お互いに納得することがないからです。それであるのなら、意図的に論点をずらして、話を別の方向に導いていくほうがいいと思うんですね。

 

この標語ネットで話題になったそうですが、「自殺防止の標語が秀逸」だったんですね。自殺の名所とされる海岸に、「五・七・五」の標語を掲げた立て看板をしたところ、自殺者数が半減したという触れ込みのものでした。

 

で、ネットに出回った立て看板の画像は、実際には存在しないコラージュ画像だと言われているのですが、標語そのものの出来は秀逸です。僕も「お見事」と心の中で叫び、思わず膝をたたきたくなりました。感情的になっている相手に対して感情的な対応をせず、自殺という論点をずらす、素晴らしい標語だったからです。

 

そのネットに出回ったその標語は、「一寸(ちょっと)待て ハードディスクは 消したのか?」というものでした。

 

これ意味わかります?おわかりの方は、心当たりがある方?ですね。

 

あなたが死のうとしていることは、さておき自宅に置いてあるパソコンのハードディスクに、重要なデータや人に見られて恥ずかしいデータが、残ってはいませんか?心配だったら戻ったほうがいいんじゃないですか、という神の声です。

 

確かに、そんな含みを持った言葉を目にすると、視点が別のところに行きますよね。

 

では、会社なんかでよくあるやりとりです。「取引先が悪い!担当から降りる」と言う部下にどう接すればいいのか、という話です。

 

あるクライアントから強い口調で批判をされ、「取引先からひどパワハラを受けたので二度と行きたくありません。担当を外してください」と言ってきた部下がいたとします。

 

上司が「お客様は大切にしなくてはいけない。君に何か落ち度があったのではないか」と尋ねると、部下は「そんなことはありません。悪いのは向こうのほうです」と語気を荒らげながら反論してきます。

 

こうなると、まず折り合いはつかないでしょう。そこで大切なのが、論点ずらしです。

 

具体的に言うと、「君がそう思っているのは分かった。もう、このお客様のとこに行かなくてもいいよ。では、このお客様の分の売り上げを、どうやって別の手だてで穴埋めしていくかを考えようか」というように話題を転換します。

 

そうすると部下は、自分の置かれた状況を冷静に見つめ直すようになります。新規の顧客を開拓して売り上げをつくっていくのには、時間も労力も必要です。自分が設定した当期の目標を、達成できない恐れも出てきます。

 

その結果、「もしかして、自分に何か落ち度があったから、お客様は批判してきたのではないか。挽回することで、信頼関係をより強固なものにして、さらなる売り上げアップを図ったほうが得策ではないのか」という判断を、部下が行えるように仕向けられる可能性が高まっていきます。

 

感情に対して感情で応じても、感情の応酬が繰り広げられるだけで、生産的なものは何も生まれません。

 

人は、説得・強制・禁止によって自由が制限されると反発や抵抗をしようとします。禁止されるほどやりたくなることを「カリギュラ効果」(ブーメラン効果)と言ったりします。

 

「北風と太陽」の寓話(ぐうわ)ではありませんが、より強い北風を吹き付ければ吹き付けるほど、身をかがめながらコートをよりきつく締めるようになるだけです。

 

論点を変え、明るく暖かい太陽の日差しの下でコートを脱ぎ、違った視点から物事を捉え直したほうが、職場での生産的な話につながっていきやすいわけです。

 

何かの拍子に論戦に巻き込まれたようなときに、論破しようとするのはまさに「愚の策」だと思います。孫氏は『兵法』で「故上兵伐謀、其次伐交、其次伐兵、其下攻城、攻城之法、爲不得已(ゆえに上兵は謀りをうつ、その次は交わりをうつ、その次は兵をうつ、その下は城をうつ、城を攻める法はやむを得ざるためなり)」として、戦わずして勝つことの重要性を説いています。その戦わずして勝つための方策の一つが、論点をずらすことなんです。

 

ソフトバンクの孫正義さんは、あるときSNS上で髪の毛が薄いことを揶揄(やゆ)されました。すると孫さんは、「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである」と切り返しました。

 

こういう切り替えし、秀逸ですよね。僕は個人的に好きです。人間は頭部を頂点にしながら前を向いて歩いています。経営者としての自分が前進するスピードが速すぎるため、髪の毛が追い付かなくなっただけなんだと、自身の経営者としてのありさまに論点をずらし、なんと自己アピールまで行っています。

 

さて、孫さんのような名言が浮かばないとしたら、どんな手立てがあるのでしょうか

何か悪意を感じるような意見や質問をぶつけられ、その後に無用な論戦に巻き込まれそうな恐れがあるようなときに、論点をずらすための便利な一言があります。

 

それは「ああ、それもそうですね」です。

 

相手の言葉を受け止めた上で、別な話題を切り出します。

 

また、職場では、「べき」と「だって」の応酬にならないことも大切なことです。会議の時間にいつも2~3分遅刻してくる部下がいたとします。「会議は定刻に全員がそろって始まる“べき”ものだ」と、上司は思っています。

 

しかし、遅刻の常習者である部下は、「“だって”会議は本論から始まるわけではないし、少々遅れたって大丈夫でしょう」と思っているので、両者の考えはまったくかみ合いません。

 

こうしたときは、論点を「目的」にずらすようにします。

 

会議の冒頭での議題の再確認は、参加者の会議に臨む意識の統一を図り、議論がスムーズにいくようにする目的がある。その重要な場に参加しない者がいると、議事が円滑に進まなくなる恐れが出てくる。そうした目的を達成するために、全員が定刻に集まる必要があるということを、部下に説くことが大切です。

 

「何々するべきだ」では、決して人は動きません。どうしてほしいのか、具体的に自分の思いを伝える必要があります。その際に、自分の思いを言語化することが重要になります。

 

是非、この論点ずらし、実践できるようにしていきましょうね!

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

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