「会社と人をキラリと光る存在に変える」

未来価値創造パートナー 渡邉敦です

 

「“まだ見ぬ未来に向けた価値創造” が
普遍に変わる喜びを50万人に伝える」

ミッションを掲げ

「自己実現した人にしか見えない風景の

創出に関わる」 

ビジョンを実現します

 

こんにちは。

 

能登半島地震で過酷な生活を強いられているみなさん、どうか生きたいと思う気持ちを強く持ってくださいね。まだまだ、成し遂げられていない夢や希望がたくさんあるはずです。そんな思いを大切にしてください。

 

「ダイハツ再建、トヨタが主導 海外事業の負担軽減」という見出しのもと、体制一新でやり直すことが示されました。

 

そもそもダイハツ不正の調査報告書によると、ダイハツはトヨタにおける東南アジア戦略の要と期待されており、それに応えようと過度な短期開発が進んだから、不正に及んだと。過度な負担をかけないようにする狙いがあるようですが、事業って、常に緊張感の中で行われているものです。

 

負担の本当の要因は、何なのか?ぜひ、トヨタのなぜなぜ問答で真の要因を探って、よく考え、カイゼンしてほしいと思います。

 

今日は「よく考えるとはどういうこと?」という話をしてみます。

 

みなさんも 「もっとよく考えてみろ!」 上司や家族からそう言われて、戸惑った経験はないでしょうか。

 

今抱いている考えが、相手の期待にそぐわないことは分かります。では、どうしたら違う考えが生み出せるのか。言い換えると、「よく考える」とは何をすることなのでしょうか。

 

すぐに思いつくのは考える回数を増やすこと。何度も考えているうちに、見落としていた情報や道筋に気がつくことがあるからです。知恵を集めるという意味では、相談や会議も同じです。

 

ところが、同じやり方で考えても、さほど違った答えはでてきません。同じ考え方の人が集まって議論をしても、目新しい結論は期待薄です。それどころか、何度やっても同じ結論になり、「ほらやっぱりこれでいいんだ」と、余計に慣れ親しんだ考えから離れられなくなります。

 

たとえば、「自社の製品や会社の競合はどこか?」という議論をしていたとします。

 

議論は、同じような見た目や機能を持った同種の製品・サービスを作っている「同じ業界内」の会社との比較から発想がひろがりません。ところが実際に顧客を奪い合っているのは、同じ業界の会社同士ではないことの方が多かったりします。

 

「吉野家の牛丼」を食べる人というのは、果たして毎回「松屋の牛丼」か「すき家の牛丼」かという選択肢で比較し、吉野家を選択しているのでしょうか。

 

もちろん近くにそれらの牛丼店が密集しているのであれば、ありえますが、よほどの牛丼激戦区でない限り意外とそのような選択はしていないと思います。

 

例えばランチタイムのビジネスマンが多く往来するような場所であれば、牛丼チェーンで食べようと考えている人は、「時間がないので早くそれなりのもので済ませたい」という「目的」を持っている人が多いわけです。

 

そうすると、実は吉野家の競合は「立ち食いそば屋やうどん」や「カウンター席のみのカレー屋」である可能性があります。つまり、「目的」を考えると、競合相手がまったく変わってきます。

 

つまり、「よく考えろ」と言われたら、まずは考え方そのものを点検し、それとは違う考え方をしなければいけません。思考法を切り替えないと、よく考えたことにはなりません。

 

そこで質問です。

 

皆さんは、どれくらい考え方のバリエーションをお持ちでしょうか。たとえば「思考法」と呼ばれる考え方のメソッドをどれくらい使いこなせますか。その数が少ないと、いつもワンパターンの答えしか出せなかったりします。

 

知識や情報をいくら集めても、それ自体が答えを出してくれるわけではありません。新たな問題にも対処できなくなります。今 僕たちに求められているのは、思考法を巧みに駆使すること。それがあって初めて、適切な答えが見いだせます。

 

冒頭の「よく考えるとは何をすることなのか?」、このような考え方を「メタ思考」と呼びます。

 

メタ思考とは、物事を一つ(以上)の上の立場から俯瞰(ふかん)して考える思考法です。牛丼屋の例のように、特に選択肢が多く提供されている状況では顧客の意思決定は「同種の商品やサービス」ではない可能性が高いので、上位目的、つまりメタの視点で考えることが重要なんです。

 

上司から「よく考えろ」と指示をされたときに、

「何をすればよく考えたことになるのか?」

「何のためによく考えないといけないのか?」

「よく考えることで何が生まれるのか?」

 

みたいに分解して考えてみると論点がみつかりやすくなります。つまり、“そもそも論”というやつです。物事を考える前に、「何を考えるのかを考える」わけです。

 

上で取り上げた牛丼の例のように、僕たちは「業界」(自動車業界、放送業界、電気業界・・・・)というくくり方をよくします。これは主に提供する商品やサービスが同じ会社同士の集団を言います。

 

不特定多数の人たちの間での共通認識として固定的に運用されるのに適したものです。しかし、そうした一方、固定的なために、ときにそれが思考を硬直化させてしまします。メタ思考の視点で「線を引き直して」考えることが必要になってきます。メタのレベルに上がって「そもそもその線引きは何のためだったのか?」を考えてみるといいでしょう。

 

考え方の変革は生き方の変革につながる

僕たちは、日々あふれかえるほどの問題に直面しています。しかも、問題が複雑化・高度化する一方で、一筋縄では対処ができない問題が山積しています。

 

残念ながら、すべての問題がスッキリと解決できる魔法の方法はありません。いろんなやり方を駆使して、トライ&エラーで進めていくしか手がありません。そのためには、こういった思考法のバリエーションを増やし、試行錯誤の回数を増やすのが行動を起こす第一歩です。

 

「人間は考える葦(あし)」(パスカル)であり、考えることは生きることです。多彩な思考法を習得することで、働き方や人との関わり方、ひいては生き方やあり方を見直すキッカケにしてもらえたらと思います。

 

ダイハツも天下のトヨタが深く介入することで後戻りができなくなりました。きっとメタ思考で、「何を考えるのかを考える」ことから始めているのでは?と想像しているところです。

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

Mail: info@aw-consulting-office.com