組曲第三番
今日は、管弦楽組曲第三番です。
というと普通はバッハを考える方が多いとおもいますが、今回はチャイコフスキーで。
チャイコフスキーは生涯に交響曲を7曲(6番までの番号付きとマンフレッド)書いているが、その途中で創作に行き詰まっていた時期に、4曲の管弦楽の組曲を残している。
今日、演奏会などで耳にする機会が多いのは最後の組曲第四番、モーツァルティアーナ。
この曲は、モーツァルティアーナという題がついていることからも分かるとおり、モーツァルトの色々な曲のテーマをもとにした曲の寄せ集め。全部で20分ほどの曲だが、何か聴いたことがあるメロディーが多く(当たり前)、なじみやすい。
今日取り上げる組曲第三番は、四曲の中では一番長く、全部で40分前後かかる。
この曲は4曲からなり、第1曲がエレジー、第2曲が憂鬱なワルツ、第3曲がスケルツォ、第4曲が主題と変奏となっている。だいたい第1曲が10分前後、第2,3曲が5分前後で、最後の第4曲が20分前後かかる。この第4曲をディアギレフがバレーにつかったこともあるようで、この曲だけを独立して演奏することもあるみたい。
私がこの曲の存在を初めて知った(聴いた)のは高校生の頃。FMラジオのクラシック番組で聴いたのが最初。その時に、親しみやすいメロディーに心を奪われ、レコード(LP)をさがして、手に入れたのがFMで聴いたのと同じ、マゼール指揮ウィーンフィルの演奏。今CDで売られているのはこんな感じみたい。
アンセルメ指揮スイスロマンド管による組曲第4番とのカップリング。
私が現在持っているCDはこれら。
ドラティ指揮ニュー・フィルハーモニア管による全集
ヤルヴィ指揮デトロイト響による全集
ボールト指揮によるロンドン・フィルによるチャイコフスキーの管弦楽曲集。
組曲は第三番のみ。
アバド指揮シカゴ響の交響曲全集。
組曲は第1,3,4番でMTT指揮ロンドン響。これは交響曲が目当てで買ったらついて
いたという感じ。
今日、聴いていたのはドラティの盤です。
第1曲のエレジーは弦楽器の切ないメロディー、第2曲の憂鬱なワルツはワルツのリズムに乗って今ひとつ盛り上がらないちょっとけだるい曲、第3曲のスケルツォは管楽器の目立つ快活な曲、第4曲の主題と変奏はまず、アンダンテでテーマを提示し、そのメロディを色々と楽器や調をかえ変奏しながら最後に第12変奏は華やかなポロネーズで終わる。
チャイコフスキーはけだるいメロディもいいが、実は、ポロネーズを書かせると良い曲を書く人だったと私は思うのだが、いかが。
では。