30分リフティング | 最強のボランティア

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口だけ指導者

先週の木曜日、2年ぶりに30分リフティングを行いました。

なぜ昨年行わなかったのか?

そんな疑問を持つ方も多いと思います。

答えは簡単で、私がU13担当では無かったからです。

8年続いた伝統でしたが、私には何の決定権もありませんでしたので、そうなったのが現実です。


今回は数名が体調不良とテスト対策で休みでした。

それでも、決められた日時に自ら合わせるのも自己管理の基本です。

17名が参加しました。

長くやっているとある程度予測出来ます。

今回は初めて達成者なしでした。

それには幾つかの原因があります。

まず1番大きな原因は、TR時間からリフティングの時間を大幅に削減した事です。

90分しか無い時間の中では、その優先順位は低くなります。

120分あれば15分程度時間が確保出来ますが、現状では5分ほどです。

各自で自主練するように促す事になります。

そうなると仲間と競う事が減り、レベルも下がる事に繋がったと思います。

今の私の判断では、それを犠牲にしても他にやるべき事が沢山あるのです。

この判断には批判も多いと思いますが、この地域で最も早くからリフティングに重きを置きその重要性を説いて来た私の判断です。

もっと見なければならない現実があるのです。


今回5分付近までは5人、10分で3人、15分付近が2人、最長が19分でした。

途中経過の人数は過去と比較しても、そう少ない訳でもありません。

30分リフティングの真髄は15分を超えてからです。

そこから本当の苦痛との戦いが始まります。

最もキツイと言われるのが20~25分。

今年はその入口で終わりました。

それでも、5分を超えて来る選手は確実に家でも練習して居ます。

我々の前でやってるだけでは、600回オーバーは出来ません。

10分では1200回を超えます。

当然、みな努力していた領域です。

では何故達成出来なかったのか?

それは選手たちの想定と現実が違っていたからです。

30分出来れば本番でも出来る、そう思っていたでしょう。

しかし、現実は本番で30分やるには60分位出来る力量が無ければ達成出来ません。

そう言った見えない部分の継承が、昨年無かった事で上手く繋がらなかったのかも知れません。

もし昨年ジュニアで挑戦したならば、今年の結果は確実に違っていたと思います。

終わった後に、何が足りなかったのかは痛感したでしょう。


今回失敗した選手の一人がtodayに記した言葉です。

わざわさ親が見に来てくれたのに申し訳ない。

歴史を繋いで来た先輩に申し訳ない。

皆さんはどう思われますか?

私はこの言葉が出たのならば、君の30分リフティングには価値がある、そう思います。

30分リフティングは達成する事が目的ではありません。

その努力の過程を踏む事が目的なのです。

だからこそ、それを乗り越え達成した者は偉大なのです。

私は君の言葉に感謝します。

その真髄を理解出来た事に。

先輩に申し訳ないの下りは君が謝る事ではありません。

謝るのは私です。

歴代の達成者が繋いだ歴史を、次の世代に引継がせてやれなかったのは私の責任です。

確かに今年は、顔面蒼白や吐気を催すくらいの選手は居ませんでした。

そのくらい追込む機運の醸成は出来ていませんでした。

達成者達が影で流した汗に報いるだけの努力が足りなかったと反省します。

私の30リフティングはこれで終わり。

次にあるとすれば、それは誰かが引継いでくれる事を意味します。

この厳しくも美しいドラマは、絶対にこの世代に必要です。

そして歴代達成者の栄誉は、決して色褪せわしません。


今回のチャレンジは全員失敗となりましたが、決して今年のU13が劣っている訳ではありません。

ゲーム面においては、過去私が関わったチームでは1・2を争うレベルです。

リフティング面では特筆する選手が居ないだけで、チームとしてのレベルは通年の3ヶ月先を行っています。

今回の事を糧として、今後の飛躍を期待します。


もう一度、みんながその日を夢見る、そんなイベントになったら良いですね。