<友人家族と夕食>
「フィッシュアンドチップスを食べに行こう!」と突如誘われ、二つ返事で「勿論行きます!」。将来のこと、時間のこと、お金のこと、健康のことなど考え始めたらきりがない人生だけど、来年のことも来月のことも明日のことさえ先のことは分からない。だから今好きなように、今楽しいように、今幸せになるために。それが彼女のやり方。時に慎重になりすぎる私に「あなた自身が楽しまなきゃ~!」と言ってくれる彼女にたくさんの「カナダ流」を教わってきました。笑いが止まらない夕飯の時間。
★中間成績表のこと
3学期の中間成績表が配布されました。今までと同様A4一枚、主要科目が4段階評価されていました。娘は今まで通り。そして息子の方も、苦しんだ英語と社会と理科の授業にて彼の納得のいく評価を得ました。授業内容以前の問題、英語が話せないところからのスタートからそこそこのことはこなせるところまでたどり着いた息子に、中間成績を渡しながら先生が「よくがんばったね」と一声添えてくれたそうです。息子も娘もとにかくクラス担任が素晴らしい先生で、本当に二人はラッキー。穏やかで生徒思いで、そして勤勉で勉強の教え方も上手。先生のところに質問に行かない日の方が少ないわが子たちですが、それでも嫌な顔一つせず、質問が大量の時でもその他の仕事をこなしながら答えてくれるそうです。息子も、娘も、「先生運」最高です。
クリスチャンスクールなので、主要科目の他に聖書に関する勉強の時間があります。テキストの問題をやったり、ほぼ毎週聖書の一部の暗記があります。その聖書に関しても成績表に満足のいく域であったか否かが明記されています。子ども達のクラスメイトいわくこれらを満たしていないと他の教科ができていても成績優秀者または成績順優秀者リストには含まれないとのこと。あくまでもこれは人づての情報ですがクリスチャンスクールらしい一面と思いました。クリスチャンでなくても聖書を読むのは本当に面白いです。最初は意味が分からなかったとしても、復唱して暗記していくうちにゆっくり主旨や意味が味わえてきます。また母として思うのは、学校生活においても友人との関わり方の助けにもなっているように感じます。留学生のみでない通常クラスに参加していると、クラスメイトの大概はカナダ人、そしてクリスチャン。彼らとかかわり仲良くなっていく途中で、クラスメイト達がこういう時はこういう風に考える、こういう風に行動する、と言動の理由や源を聖書にみることが少なくありません。そこからためになるものや賛成できるもの、学べるものは充分に学べば自己成長にもつながります。ちなみに、音楽の授業やイベントで取り上げる音楽もほぼキリスト教関連で、学校でも教会でも繰り返し聞くことになるので子ども達の暗記も早いです。英語スピーキングの抑揚や強弱を身に着けるためにも一役買っていると思います。
★ 学校生活を「のぞき見」する
娘のクラス担任の先生が、学校生活の様子を保護者が「のぞき見」できるようにと言ってアプリケーションに子ども達の様子を投稿してくれます。普段の授業、プレゼンテーション、提出物、遠足の様子などの写真やビデオを保存してくれるので、私は携帯でこれを閲覧しています。子ども達から聞く話とはまた異なった一面を垣間見たり、親といる時とは違う表情の娘を発見したり、まさに「のぞき見」できる良い機会になっています。
★英語のこと
<スピーキング>
一番のネックは発音。やはり癖が強く残ります。先日、息子がプレゼンテーションしたのですが、先生にやはり発音を指摘されました。英語ネイティブの知人と話している時、どの母国語を話す話者の英語が理解しづらいかという話にあり、彼女曰くヨーロッパよりはアジア、アジアの中でもインドよりは中国と韓国と日本語話者の英語は聞きとりづらい傾向があると言っていました。発音にこだわりすぎるよりも話す内容がしっかりとあること、どんな発音であっても相手に伝わればよいのであとは自信を持って話せば良いと基本的に思っていますが、せっかく話すなら相手に理解されやすい方が良い。たくさん聞く、たくさん話す、その中で通じやすい英語を心がけるよう声をかけています。
進歩した点としては、英語ネイティブの方との食事をしても、概ね全ての会話についてこられる理解力と、そのうえで話題に沿って随時質問されたことに即答できるだけのスピーキング力が備わってきました。私もそれについ先日気がついてびっくり。加えて母を超えたものとして、「言い回し」。使用する動詞の選択等、理論でなく毎日の学校生活の中で先生や友人から見聞きした自然な言い回しが即座に出てきます。私もこうなったら仕方ない、恥を忍んで「こういう時は、なんて言うの?」「こう言いたい時の動詞はXとY、どっちを良く聞く?」と子ども達に質問する回数がジワジワと増えています・・・。
<ライティング>
三学期の授業を見ていて、プレゼンテーションなどの課題でスピーキングの機会が増えたことと並行して、ライティングの比重も増えたのを感じます。英語の科目、それ以外の科目でも自分で調べて、長文(A41枚程度)に纏めて提出するエッセイが増えました。2学期の成績表で先生に「提出前に文法のチェックができる誰かが必要」と書かれたのですが、その通りだと思います。我が家の場合は、週一回の図書館での勉強会に参加しているので、ライティングの類の宿題はその日までに下書きをして持参し、そこで大学生にチェックしてもらっています。もちろん学校の先生も親切丁寧に教えてくれます。
内気で無口な娘が珍しく立ち話から帰ってこなかったので、「あんなに話し込んで、珍しいね。」と聞くと、「うん。最近、話すようにしているの。仲良くなりたいから。」と。だよね、仲良くなりたい人が沢山ここにはいて、話すと仲良くなれてもっと楽しいよね。それが実感できたことが、彼女にとっての何よりの財産。
以上、9か月目のこちらでの生活でした。10か月目に突入していきます。「帰国」という言葉が現実的にちらつく最近。子ども達のテンションは勿論急下降中。周囲では夏休みに母国や両親の家に帰省する話が度々聞かれるようになり、台湾やアメリカに帰国する友人に一緒に行くかと誘ってもらい迷いましたが、子ども達と話合って今はカナダの土地で、カナダの人々と過ごす時間にしようということになりカナダで過ごす夏休みになりそうです。などと夏休みの予定を考える時期に入ってはいても、来月までは学校もあり、今も今週中と来週中が期限の娘のプレゼンテーションや息子のエッセイなど早めに着手してもらいたいものが立て込んでいます。大規模な息子の音楽演奏会と娘の最後のバレエ発表会もすぐに控えているので相変わらずあちらこちらに送迎も必要。そんなこんなで私の読書会の本も読み終えられないまま賑やかな日々がもう少し続きます。
友人に「カナダ楽しんでるねぇ。帰りづらくなるよぉ」と笑われましたが、まさにその通りで楽しければ楽しいほど去るのは寂しい。けれど逆に言えば、去るのが寂しいのは今を楽しめているという証!更に子ども達がカナダから離れ難くなるよう(?)、引き続ききっちり今を遊び続けようと思います。
留学生活を楽しむためには、努力が実は必要です。
毎月、素敵な感想文と写真を提供してくださるHファミリーですが
保護者様の惜しみない努力と、それを感じているお子さんのスクラムで
苦しいけど、なんとも遣り甲斐のある楽しい日々があると思います。
カナダのベストシーズン、最高に楽しんでくださ。
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