こんにちは、アツコです

 

 

 

こちらのダウン記事のつづきです

 

 

 

そんな何十年も前の子供時代の記憶が

繰り返しフラッシュバックになって

毎日毎日、頭の中でグルグル・・・

 

 

そして、その母の介護

やりきれない

 

 

そうだ!もう終わりにしよう!

辛い人生のピリオドを打とう!

悪い劇の中にいるなら、早く幕を引けばいいんだ!

 

 

いい思い付きだとルンルンで

天井にかける丈夫な紐を探しました

 

 

あっ!布製のベルトでいいじゃん!

 

 

もうすぐ楽になれるんだと

本当にルンルンだったと思います

 

 

 

とっさに自死をする人は

他者が思うほど悲壮感はないのかもしれません

 

 

 

思いついたから、実行しただけかも・・・

 

 

 

 

 

 

その頃、2匹の高齢猫を飼っていました

 

 

 

私がいなければ当然死んでしまいます

 

 

 

でも、その時は、

 

 

 

可愛い猫達のことなど

全く念頭になかった・・・

 

 

 

屋根裏部屋の梯子なら丈夫だし、

さあ、そこにベルトを掛けようと思っていた

その時、

携帯が鳴りました・・・

 

 

 

メールです

 

 

娘からです

 

 

 

「今から、帰るね夕方には着くよ!

駅まで迎えに来て」

 

 

 

ああ、私には娘がいたんだ!

あっちに行く前に最後に会っておこう・・・

 

 

 

 

娘は野菜が大好きです

最後にたくさん美味しい物を作って

娘に食べさせよう!

 

 

 

翌日、朝一で

娘と一緒に山越えの野菜の直売所に向かいました

 

 

 

その間も普通に娘と会話はしていますが、

 

 

 

ずっと、ピリオドのことしか考えていません・・・

 

 

 

このお店は人気があり、

オープン前に並ばないと良いものが買えないのです

 

 

 

娘と列に並んでいると、

 

 

 

作業着姿のずんぐりした

ひげ面のおじさんが寄ってきました

 

 

 

嫌だなと思いました

 

 

 

案の定、話しかけてきます

 

 

 

私の顔を覗き込んで、

 

 

「なぁーんだ!まだ若いんじゃないか!

まだまだこれからガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

 

(え~?なに?)

 

 

 

「これからこれからガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

 

娘は私の知り合いだと思ったみたいです

 

 

 

「どこから来たんかい?

ガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

 

おじさんは、会話の終わりに絶対

ガンバルンバ!ガンバルンバ!を言うんです

 

 

 

何か可笑しくなってしまってw

 

 

 

「うふふ、○○から来ました」

 

 

 

「なぁ~んだ!近くじゃないか!

ガンバルンバ!ガンバルンバ!」

もう、笑うしかありません爆笑

 

 

 

「俺も○○にいたことがあるよ!

ガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

おじさん、酔っぱらっているの?

 

 

 

「まだまだ若い!これからこれから!

ガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

私も

「はい、ガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

 

そうだ!がんばるんだぞ!

ガンバルンバ!ガンバルンバ!」

 

 

おじさんは終始ニコニコしていましたが、

そうだ!がんばるんだぞ!と言ったとき

怒ったようなこわい目で私の目を見つめました

 

 

 

気が付くと

 

 

 

ビックリするほど大きな大根を肩にかけて

車道のほうへ歩いていきます

 

 

 

どこへいくんでしょう?お金も払わずに・・・

 

 

 

そのガンバルンバ!ガンバルンバ!が

耳について、

 

 

帰りの車の中でも

「ガンバルンバ!ガンバルンバ!」と

親子で繰り返し言っていました

 

 

 

すると自分でも可笑しくなって

「アハハハ」と笑ってしまいます

 

 

 

「可笑しなおじさんだったねw」と私

 

 

すると娘は

「あの人、ちょっと人間じゃないかも」と

言い出したのです

 

 

 

私も薄々そんな気はしていたのですが、

言葉にされるとゾワっとしました

 

 

「えっ?じゃあ神様か何か?」

 

 

「いや~もっと下級の狸とか、地の精霊とかじゃない」

 

 

 

そんな会話をしているうちに、

 

 

 

あの暗い靄のような気分が

晴れているのに気づきました

 

 

 

その後、しばらく私は

ガンバルンバ!ガンバルンバ!

バカみたいに言い続けました

 

 

 

あの時、

娘がメールをくれたからタイミングを外した

 

 

 

 

でも、私の自己ピリオドへの妄執は

娘や愛猫の存在でも解けませんでした

 

 

 

あのおじさんとの出会って

あの『縁』で

今、私は生きています

 

 

 

この世の中は『縁』でできていると思います

 

 

良い『縁』もあれば、悪い『縁』もあります

 

 

 

私は又、

心が暗い靄に覆われそうになった時は、

ガンバルンバ!ガンバルンバ!

ガンバルンバ!ガンバルンバ!

 

 

長い話しにお付き合い頂き、

ありがとうございました