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~かたりべや~  表現集団ATPの「かたりべ」こと、横溝大希が綴る叙事詩です。

《《誰かの糧になることを願い記す》》


特定の個人・団体を攻撃したり 会そのものを貶めたりするものではございませんが、普段よりも厳し目のコメントの為 こういったものに抵抗のある方は閲覧をお勧めしません。







~まず~

私の前提として、

・初めて入場した

・音楽よりも音声に興味がある

・もしも出展するならばという思考

・立場など無視した書き方

と言ったことが挙げられます。


そんな人間が、何を見て何を考えたか。

正解を求めるものではなく、あくまでも個人の意見としてお受け止め下さい。



~次に~

この記事の対象として、

・出展出来ればそれで良い

・趣味の範囲で行っている

・クローズドな団体だ

・フリースペース希望

な方々へ向けてではありませんのであしからず。


私の考えが、少しでもお客様の為になれば幸いです。




○デジタルとアナログ

ソフトやツールの発展もあり、PCで出来る作業のクオリティーが上がってきている印象を受けた。

それは業界全体に言えることで、平均値はかなり高いと思われる。

楽曲・効果音・イラスト・ホームページなど、随所に渡りそれらを見受けることが出来た。


しかしその反面、アナログ的な分野はどうなのだろうか?

脚本・演出・構成・演者・歌詞・歌い手…。

若い世代が多いということを差し引いても、平均値はさほど上がっていないように感じた。


私的にはデジタル分野で平均を取れるならば、アナログ分野で勝負したい。



○イラストと文字

「ジャケ買い」と言う単語があるのも納得する程に、全体的な質は高いと感じた。

文化的に、実写よりもイラストの方が受け入れられている背景もあるだろう。

イラストレーターの需要が高まっているのも納得。

ただし、あくまでもイメージを伝えるツールの1つでしかないことを忘れてはいけない。

イラスト全面押しで、何を出展しているのか分からないようでは本末転倒。


絵(イメージ)→文字(情報)の順に見る人が大半だと思う。

その為、文字による説明を怠っていけない。


しかし、目に留まりやすいデザインであるべきなのも確かな事。

まずは、見てもわない事には何も始まらないから。



○媒体への理解

音楽も音声も、CDを媒体としている団体が殆どだった。

コスト面や持ち運びの便でそうだと推測する。

CD収納ケースを持参しているお客を見かけたので、普及している事は疑いようもない。

ただし独自性がない限り、どれも同じ様に見えるのも確かだ。

それを理解した上で使用しなければならないと思う。



○配置番号の明記

それぞれに割り振られている配置番号(スペースナンバー)。

初見のお客は、サークル名よりもこれを頼りにやって来る。

なので、これを分かる位置に提示していないのは勿体無い。


テーブルの配置から推測して探すことになる為、不親切極まりないと感じた。

場所を特定できないまま、地図を片手に何度も往復することになった。

私自身、探すのが面倒になって諦めた団体もあった程だ。


その分、配置番号を分かる位置に掲示してある団体は有難かった。

心象がよくなるのは確かだし、何よりそれを見る故に単純接触回数が増えるという利点もある。

そう、きっかけは何にせよ一瞬でもブースを目にすることになるのだから。

二重の意味で賞賛に値すると感じた。



○団体名の表示

商品を置くことに注力するのは良いが、団体名が分かりづらい所にあるのは望ましくない。

ロゴがあるのは良いが、それだけの使用は控えるべき。

きちんと、名前も提示しよう。


更に言えば、何をしている団体かも分かると良い。

全ての人がサイトなどを見て下調べをしているわけではないし、ふらっと立ち寄った人は尚更だ。

そして初見の人は作品を知る前に、まずその団体自身の情報を欲しがる為。

掲示でも配布でも良いので、工夫してみて欲しい。


それは配布物にも言えること。

帰宅後のお客が戦利品を整理する際に、どの団体か直ぐに分かった方が親切。

ついでにURL等も載せれば、サイトへの誘導なども出来るだろう。



○ジャンルの明確化

特に音楽系は、ジャンルやテーマがはっきりしているならば提示をお勧めする。

そして、趣味が合わない人は諦めたほうが無難。

それらは、この場だけでは解決の難しい問題なので。

それよりも、内在するであろう同じ趣味を持つのお客の目に留まることを優先するべき。

お客は似通ったものに興味を持ちやすい為、そういったご新規さんが来やすくなる。



○ポスターと幟旗

どの団体も積極的に取り入れていて良かったかと。

団体イメージや売り込みたい商品が一目で分かる為。


ポスター以外にも、幟旗などでアピールしている団体もあった。

こちらは立体感があるので、より効果的かと思われる。

ただし、その前に人が立ちっぱなしだと逆効果。

その人の視線が気になり、掲示物を見辛くなる為。



○テーブルクロスにも工夫

テーブルのデザイン上、足元を隠せたほうが見栄えが良い。

足元の荷物などがお客に見えてしまっては、格好がつかない。


席の関係上、隣りのブースと似通った色だと区切りが分かりづらくなる。

色やデザイン違いなど何種類か持っていき、左右との調整ができるようにした方が良い。


テーブルクロスの足元部分に、プロジェクター画像を投影している団体があった。

素晴らしい発想だと思った。

しかし、映像の配色が白系や黄系が多かったのでボヤけてしまい勿体無かった。

同条件の場合、輪郭を濃くするか光量がかなり高いものでないと厳しいか。



○ディスプレイと値札

ラックや雛壇など段差のあるものを利用し、高さを出している団体が多くて良かった。

ただ残念なのは、商品の優先度が曖昧な事。

お客は、カタログやポスターを見て来ています。

おそらく、それらに載るのは優先度の高い商品。

しかし、出展場所でそれが見つけづらい状況は如何なものだろうか?


どの作品にも思い入れはあるだろうが、その場において相応しい序列があるのも確か。

例えば、新作なら一番目立つ場所に置いたりや2列に並べたり高く積んだりと。

関連商品はその脇に、旧作は少し控えめに等。


値札が見えない場所にあるのは問題外。

もちろん、あからさまに目立ち過ぎると良い印象を与えない事も確かだが。

しかし金銭の遣り取りをする以上、最低限の礼節は必要。

作品と同じイラストを使用するなどして、ポップのデザインを工夫してみては如何だろうか。



○販売員と印象

背もたれに深く寄っかかったり脚や腕を組んだりと、威圧感のある座り方は控えるべき。

特に初見の場合、お客は声を掛けるだけでも物凄い勇気が要るものだから。

立っている方も同様に注意が必要。


座っているのと立っているのとでは与える印象が違うことも留意すべき。

どちらが良いかの議論はしません。

なぜなら団体にとって相応しい接客があると思うから。

ただし立っている人数が多いと、圧迫感を与えるのも確か。

横並びに4人以上も居られたら、近寄りがたくなるのは当然の事。

商品を見ることなく過ぎ去るかと。

前後に配置をずらすだけで印象は変わるものなので、工夫次第かと。


ただし、目に見えるものだけでは不十分と言える。

空気感やエネルギーというものも、お客は感じ取っている。

やる気がなさそうに見える団体よりも、熱量を感じる団体の方が好ましいのは明白かと。

例え暗い世界観をモチーフにしていても、それとこれとは別な事なので取り組めるだろう。



○無料配布の戦略

ネットの普及により、タダで物が手に入り易い世の中。

それは、無料配信の人気が顕著でしょう。


そんな環境の後押しがあってか、無料配布への集まりが多いように感じた。

実際、14時頃には配布を終了している団体が殆どだった。


より多くのお客に触れるなら、数を増やすべき。

とにかく知ってもらうことが、何よりも重要ですから。

ただ、コスト面から難しいのも確かか。

そこで提案として、数量限定をあえて打ち出すのはどうだろうか?

カタログなどにも「先着○名様」と記載し、話題性を出す。

より強く興味を惹かれた方が率先して来るはずなので、効果的に配布出来るかと。


やるならば「次に繋げる」を最前提として考えなければならない。



○シリーズものの難しさ
深い世界観や複雑性や関連性を提供する為に取るであろう手法。

しかしお客視点からだと、正直なとこ敷居が高い。


常連らなさほどでもないかもしれないが、新規はまず手に取らないだろう。

どんな団体かも分からないのに、高額な購入をするとは思えない。

その際はシリーズもの以外があるならば、それをお勧めするのが無難かと思われる。


もしも売りたいのならば、セット価格で割安にするとか、同時購入者におまけをつけるとか、無料ダイジェスト版を配布するとかの手を打つ必要があるだろう。

その際に、以前購入した方が不満にならない様に配慮するべきなのも確かだ。


シリーズ物の最新作も、扱いを慎重にすべきだろう。

新作込でセット販売するのか否かなど、新旧購入者を考慮しなくてはならない。

例えば、新作は単品のみでシリーズ旧作をセット販売にするなど。



○カタログの重要性

新規お客の第一印象はここで決まる。

申し訳ないが、私自身この情報でどんな団体か勝手に判断してしまった。

ここの質が作品の質に直結しているとは思いたくないが、限られたスペースを工夫しているか否かは誰でも容易に想像出来るだろう。

故に、何よりも慎重に扱うべきと考える。


新商品なら新商品、団体ロゴなら団体ロゴ。

カタログ・ネット・ポスター・商品・出展ブース等で、使用イラストに統一性がない団体は勿体無い。

お客はカタログを見て、そこにあるイラストのイメージを持って会場に向かうからだ。

ブースよりも、そのイラストを探していると言っても過言ではない。

なのにとっちらかっていては、探しようもないだろう。


確かに多く用意するのも、作品を深めたり団体の力を示す為に必要だろう。

しかし、ここぞという時の唯一性の大切さも理解して欲しい。


団体情報なども可能な限り載せるべきだと思う。

判断材料が限られている為、あるに越したことはないかと。

どうしてもイメージに合わないならば、せめてURLやキーワードだけでも載せて欲しい。

興味を持ったとしても、自力で検索するのは正直億劫だったりするからだ。



○映像コーナーの利用

マイナスプロモーションにならない程度で作成可能ならば、挑戦してみては如何だろうか?

上映しているか否かだけでも、お客にとっての1つの判断材料になるからだ。


関連して自分のHPなどでの公開視野に入れれば、広報戦略としても取り組める。

制作過程をブログに載せるなども可能か。



○サイトやブログの活用

ホームページやブログなどに配置番号が書いていない団体は、調べるのが手間だった。

分かり易い場所に記載しましょう。


カタログに載せきれない情報などをしっかり補完しましょう。

特設サイトなどがあると、その作品への熱意が伝わる。

私もそうだが、お客の購買意欲にも繋がる。


サイトの更新頻度も、団体を判断する1つの指標としてお客は見ている。

内容だけでなく、更新回数にも注意を。



○その他

参加者ひとりひとりが、会そのものを盛り上げようとしているのが好印象。

やはり、こういった場が好きだから来るのだろうと思った。

それは出展者側だけでなく、お客も同じなのだろうと。


お客の立場になって、心理や視線などを気にしてみては如何でしょうか?

それは商品を買って頂く為だけでなく、より快適な提供をするする上でも必要なことだと思う。

お客様あっての私達だと言う事を忘れてはならない。

相手を無視した表現程、自己満足で虚しいものはないのだから。