●赤ちゃんの湿疹が重症な場合、どうすればいいのか?
ども、こんにちは。橋本です。
うちの赤ちゃん、湿疹がひどいんだけど・・・。そんなとき、どうすればいいのでしょうか?
アトピーは早いと、生後2、3ヶ月で、発症する赤ちゃんもいます。
赤ちゃんにひどい湿疹がみられたときに、まず大事なのが、病院で診察をしてもらうことです。
小児科でも、皮膚科でもかまいません。
感染症なのか、脂漏性湿疹なのか、汗疹(あせも)なのか、蕁麻疹なのか。
アトピー性皮膚炎の可能性があるのか。それとも合併症なのか。
お医者さんは、皮膚をみるトレーニングを積んでいます。
お医者さんに、肌を見て、触って、問診してもらう。それで、どんな病気なのか診断してもらいましょう。
「こんなの絶対、アトピーに違いない」という思い込みをすると、よい治療ができませんので。
きちんとした診察のもと、「アトピー性皮膚炎の可能性がある」のなら、まずはステロイド軟膏で、皮膚の炎症をおさえます。
お母さんは、食物アレルギーが心配になるかもしれません。
赤ちゃんの場合、原因の食べ物を摂ると、湿疹がひどくなることがあります。
しかし、食物によって症状が悪くなるとしても、薬で症状をきちんとおさえられるなら、あえて食事制限をする必要はありません。
なぜなら、栄養障害、ストレスなど、食事制限によるデメリットのほうが大きいからです。
ていねいなスキンケア。正しく薬を使って、皮膚の炎症をおさえる。まず、これが最優先。
とはいうものの実際には、正しくステロイド軟膏を使っても、皮膚の炎症をおさえきれない。症状をコントロールできない、という場合もあります。
そういう場合は、薬を使って治療をしたうえで、「悪くなる原因」を探します。
・ 「ダニ」「カビ」「ペット」に対して対策をしているか。
・ 塗り薬にかぶれていないか。
などを、チェックして生活環境を見直します。
室内犬が原因だった。保湿剤にかぶれていた。ということもあります。
ペットを実家に預けたらよくなってきた。保湿剤を変えたらよくなった。という事例も、実際にあります。
ていねいなスキンケア。正しく薬を使って、皮膚の炎症をおさえる。
もちろん、それが最優先なんですが、それでも良くならない場合は、「悪くなる原因」がないか、生活環境をチェックする必要もあるんですね。
そして、ここまで来てはじめて、「悪くなる大きな原因」が食べ物かどうかをチェックします。
典型的な事例では、母乳をあげているお母さんの食事から卵、小麦、牛乳を除いたら症状がよくなってきた、という事例もあります。
この事例では、お母さんが口にしたアレルゲンが母乳になり、母乳を飲んだ赤ちゃんにアレルゲンが吸収される。
結果、アレルギー反応で湿疹が悪化していたわけです。
だからといって、食物アレルギーへの対応を、そう簡単に判断してはいけません。
・ 本当にスキンケアと薬で、コントロールできないのか。
・ 本当に食物アレルギーが症状を悪くしているのか。
・ 本当に特定の食べ物を取り除いたほうがいいのか。
・ 取り除くなら、どの食べ物を取り除くべきなのか。
こういうことはすべて、お医者さんによって、的確に判断してもらわないといけません。
めんどうだからといっても、ここだけは手を抜けません。
いくらめんどうでも、きちんとやれば、あとからみると、かえって負担が軽くなるのです。
では一度、ここでまとめてみましょう。
「赤ちゃんの湿疹が重症な場合どうすればいいか」をおさらいすると、
1. 本当にアトピー性皮膚炎かどうかの正しい診断
2. 正しく薬を使って、湿疹をよくする
それでもよくならない場合は、
3. 生活環境のチェック
4. 食物アレルギーの診断
と、順を追って、的確、慎重、丁寧に進めていかなければいけません。
めんどうだからといって、適当に治療を進めていくと、アトピーは重症化することもあります。
アトピー治療に、近道はありません。
「信頼できるお医者さんとコミュニケーションをとって、子供のために力を合わせて治療にあたる」
そのためには病気に対する正しい知識、理解が必要。
当たり前なことですが、これが大事なんですね。