梅雨が開けた地方もあるそうだ

 

 原発事故関連の話はしばらく書いていませんでしたが、いくつか新しい動きがありました。 

 

   廃炉のはなし

 昨日、3号機原子炉格納容器に潜水ロボットを送り込んで、燃料デブリ(溶け落ちた核燃料と他の物質が混ざり合ったもの)らしき物が初めて映像で確認できたと発表があった。このデブリの取り出し処理が廃炉作業の本丸だそうだ。一般国民は我が国の科学技術と、政治家も含めてそれに携わる人たちに期待をかけるしかありません。石棺封印案もいまだにくすぶっているらしいが、そうはならないことを望む。

原子炉格納容器全体を凍結させて取り出してしまって作業するなんてことは無理なんでしょうかね。

 

 

 原発事故の避難区域 2017年4月1日現在  (福島民友新聞より)

原発事故の避難区域

   避難解除と鉄道のはなし

 原発事故による強制避難地域がこの4月にさらに縮小されました。

避難解除の性急さに反対する人も多いらしいが、国や地元市町村は解除して本格的に復旧、帰還を進めたいのだろう。この妥当性は、当事者でもないわれわれには判断できません。

(日本での事故の頃に、かつて水爆実験が行われたビキニ環礁で強制避難の島民の帰還運動が始まっているという報道がありました。先祖伝来の生営の地を取り戻したいという望みは強烈なんだろうと思います)

 これに伴って、JR常磐線の全線復旧の予定も固まってきました。

 

・仙台 - - - - 浪江(なみえ)92.7km   4月に再開済み

・第一原発のある双葉(ふたば)町と大熊(おおくま)町、その南の富岡(とみおか)町を通る部分  20.8km      2020年3月までに再開予定

・富岡 -  竜田(たつた)間  6.9km    今年10月再開予定

   <上の未通区間はバスによる代行運送中>

・竜田 - - いわき駅  31.5km  2014年6月 再開済み

・いわき - - - 東京・品川  222km  事故直後より通常運行

 ( 「竜田駅」(楢葉(ならは)町内)は「事故原発に一番近い駅」として一部で有名だそうだ)

 

沿線の学校や事業所などが再開されたので、時間帯によっては乗客で混み合うこともあるらしい。

「津波・原発事故の鉄道」もあと二年数か月後には復旧なって無くなってしまいます。鉄道マニアには見学しておくことをお勧めします。

 

 

  裁判のはなし

 当初予想されたとおり、東京電力の責任を問う裁判が起こっています。その代表的な訴訟として、6月30日には東電の当時の経営トップの勝俣会長、武黒副社長、武藤副社長の3名の刑事裁判の初公判が開かれました。津波を予測できたのに適切な措置を取らず、県内の入院患者など44人を避難の過程で死亡させたなどとして、業務上過失致死傷の罪を問うものです。 個人の責任を問う刑事裁判は、この原発事故関連の訴訟の中でも唯一でしょう。二度の不起訴を経た後の強制起訴によるものです。

10万人以上の避難者を出したこの過酷事故ですが、放射能そのもの・・・急性放射線障害など・・・で死んだ人はいませんでした。死傷者の多くは震災(避難)関連死です。

この44人の死者の中心は私立の精神科病院(双葉病院)と関連介護施設の入院患者なのですが、彼らの避難の過程は実に悲劇的かつ愚劣かつお粗末なものだったようです。病院へ救助に入るのが遅れ、さらに被ばく検査を受けるためと受け入れ先が見つからずバスで延々と走り回った末に、応急に避難所になった高校の体育館では人も物資も足りず、校長が地元コミュニティFMを通じて一般市民に支援を求めるという事態になったのでした。高齢、寝たきり状態の患者には持ちこたえられなかったということらしいです。

未経験の大津波・原発事故の中で、誰かを一方的に非難することができるかという問題もあるが、厳正さを問われる裁判、それも「刑事裁判」なので、この避難の経過もより明らかになるのだろうと思います。

 

 かの大震災によって、日本の地方・地域が抱える問題が明るみに出た、という一面がありました。

 

 何のかんのと言っても、日本は比較的うまくいっている住みやすい国に入るのでしょうが、他人には測りえない矛盾に苦しむ人も多数おられるものと思います。