女性非正規雇用労働者のアンケートからみる女性の正社員化推奨への疑問。

次の統計は女性有期契約労働者(いわゆる非正規雇用者)がその雇用形態を選んだ理由である。

既婚(子供あり)女性
1位 家庭の事情(家事・育児・介護など)74%
2位 自分の都合で働けるから 63%
3位 家計の補助のため 51%
8位 正社員になれなかったから 12%

ご覧のとおり既婚(子供あり)女性の場合,家庭が優先されて非正規が良いという理由で選んでいるケースが大半であり,正社員になりたかったがなれなかったという人は僅か12%にすぎない。

既婚(子供なし)女性
1位 自分の都合で働けるから 64%
2位 勤務時間が短く働けるから 45%
3位 家庭の事情(家事・育児・介護など)40%
9位 正社員になれなかったから 15%

既婚(子供なし)女性の場合,自分の都合や家庭が優先されて非正規が良いという理由で選んでいるケースが大半であり,正社員になりたかったがなれなかったという人は僅か15%にすぎない。

未婚女性
1位 正社員になれなかったから 47%
2位 自分の都合で働けるから 40%
3位 勤務時間が短く働けるから 19%
7位 家庭の事情(家事・育児・介護など)16%

未婚女性の場合,正社員になれなかったからという理由で選んでいるケースが半分近くを占める。

このことから分かることは,政府のすすめるポジティブアクションの恩恵を最も受けるのは未婚女性であり,既婚女性は正社員化を実はあまり望んでいないという実態がある
介護施設における高齢者の虐待が急増している?

介護施設による高齢者の虐待通報が,2006年と比べて2.5倍にもなっている可能性があるそうだ。

まさに急増である。

独身主義者が良く語る話として,老後は施設で介護を受けるからいいというものがある。
しかし,この状況をを知っても同じことが言えるのだろうか?

家族がいれば同じ施設に入るのでも,介護施設における虐待のチェックぐらいはしてもらえる可能性が高い。
しかし天涯孤独なら,施設にも軽んじられるだろうし,だれも訴え出ないので,苦しみ続けるしかない。

独身主義者が将来に抱える大きなリスクといえるだろう。
休日の家事・育児協力が少子化を防ぐ。男性にも努力すべき点あり。

再三再四,常時の男性の家事・育児協力は現実的でないという話をしているが,では休日はどうなのだろうか。
これについては,私自身は,できる限り協力すべきと思う。

そして,この協力が少子化の改善大きな意味があることが明らかになった。

子供のいる家庭における男性の休日における家事・育児協力の割合と第二子以上の出生割合である。

男性の協力ゼロ 第二子出生率 9.9%
2時間未満は協力 第二子出生率 25.8%
2~4時間協力 第二子出生率 48.1%
4~6時間協力 第二子出生率 55.3%
6時間以上協力 第二子出生率 67.4%

大きな分岐は,ゼロと2時間未満と2時間以上にある。
男性陣は2時間を一つの目安に頑張って協力していくべきだろう。

例えばだが,休日の3食の洗い物を担当し(20分),お風呂掃除を担当し(20分),
嫁さんが買い物に行く時間(1時間)や食事を準備する時間(1時間)の子守をして,
子供をお風呂に入れれば(20分),3時間の家事・育児協力になる。

この程度なら疲れている男性でも協力できるだろう。
これに加えて適度に家族で公園やテーマパークなどに遊びに行けば,平均4時間の壁も超えることは難しいことではない。

6時間以上の協力というとほとんど家事をすべて行うようなイメージだが,実際にはそんなことはない。

テーマパークに行けば一日10時間以上は家族サービスを行うことになるから,土日休日の会社員であれば,どちらかで家族サービスすれば,翌日はごろごろしていたところで,6時間以上となりますから、それほど困難とはいえないでしょう。

要するに,趣味の時間に大半を費やし,育児・家事を奥さんに押し付けるようだとダメだという意味に捉えればわかりやすいだろう。