先週再縫合してからは、浸出液が出てくることもなく、もみあげから糸が飛び出していることをのぞけば好調を維持。
【再縫合から1週間】
週明けの診療。
主治医による創部チェック。
再縫合の部分はいい感じのようだが、2針縫った下、顎側の縫っていないところにかさぶたができているようで
「縫ったところはいいね、うんうん。ここがちょっとあれか。」
などとぶつぶつ言いながら、かさぶたをピッと剥がされる。
が。
ふふん。先週、再縫合された時に比べたら、こんなもの痛みのうちに入らない。
屁の河童、造作ない、お茶の子さいさいである。
などと、何の自慢にもならないことに一人悦に入っていたところ、まだ少し待った方が良さそうなので、抜糸は次回ということに。では、と診察室を出ようとしたところ、主治医から「大事にしていこー!」と声をかけられた。
ノリは完全に野球部の「しまっていこー!」と同じである。
この人、週末に草野球でもやったのかな?とも思ったが、毎週オペしてる医者がまさか野球はやらないはず。だとすると、彼は元野球部なのか?
私は野球部じゃなかったので「しまっていこー!」に関するコール&レスポンスの知識もないのだが、ここはひとつもみあげ部のチームメイトという認識で、ノリを合わせて「おう!!開かないように気持ちも傷口も締めていこー!」とか答えればいいのだろうか。
と、困惑しながら小声で「おう」と答えてみた。が、先生に向かって「おう」はない。完全に間違えた・・・。
多少動揺したまま診察室を出ることになった私、いつもの「ありがとうございました」ではなく
「では、おやすみなさい」
と言ってしまう。まだ午前中である。
動揺が伝染した主治医からも
「・・・お・・・おやすみなさい」
と返事をいただいた。
今後、大喜利で “主治医が言わなそうで言いそうなセリフ” というお題が出たら「大事にしていこー!」を使ってみようと考えながら帰路につく。
【再縫合から10日後】
抜糸の日。
数日前のかさぶたのあたりも問題ないということで、パチンパチンと糸を切ってもらうだけで処置は完了。
ほっと一息ついたところで
主「キレイに閉じましたね!でも、本当キレイに閉じてよかったよー」
私「本当良かった!ありがとうございます!」
主「この間(再縫合の時)、わーわー騒いで大変だったもんね♪」
私「あははは・・・・・・」
・
・
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死ぬほど恥ずかしいんですけど・・・
確かに再縫合の時に騒いだ。「痛い!ひどい!」と大人げなくわーわー騒いだ。
もちろんそれが恥ずかしいことは重々承知なのだが、何が1番恥ずかしいって、再縫合の後に、自分が涼しい顔をして診察を受けていたことである。2度も。
要するに、この10日間、主治医は “わーわー騒いだ患者” として私に接していたわけで、その間、騒いだことなどなかったかのようにご機嫌に診察を受ける私をどう思っていたのか、と。よくもまあ涼しい顔をして、と思われていたのか、と。
何が、屁の河童、お茶の子さいさいなのか、と。
恥ずかしくて穴があったら入りたい。
穴を掘ってでも入りたい。
そのままモグラとして穴の中で生涯を過ごしたい。
恥ずかしくて死にそうです。
でも、会話的には私のターン。黙って機嫌が悪くなったと思われるのも心外なので、
私「そ・・・そんなに、騒いでしまいました?みなさん、どうですか?」
と聞いてみると
主「いやぁ、人によりますから!!HAHAHAHA!!」
とアメリカのナイスガイのような笑い声と共に会話は終了。
恥ずかしさに震えながら、一か月後に傷口を確認するための予約を取って帰宅した。
そう言えば、入院中の抜鉤時には、主治医いなかったもんな。
ひぃひぃしてる私見るの初めてだったのか・・・
次があるならば、もうあってほしくないのだけれど、口にガムテープでも貼ってわーわー騒がないようにします。