手術当日の朝。
昨日、看護師さんからは「コトムさん、明日の手術一番乗りですよ!」と謎のドヤ顔と共に
・8時半からの手術開始
・8時には点滴スタート
・7時台には洗面、着替えを済ませておくこと
などの説明を受けていたので、当日の朝は早めに起床。
洗面や歯磨きなどを済ませ、まだ起床しなくてもよいはずの夫に電話をかけ「術後どのくらい痛いんだろうねぇ。怖いねぇ。いやだねぇ。うち、体弱いねん。」と、ひとしきり絡んだあと、部屋に戻ると手術衣と着圧ソックスを渡された。薄い紙素材の青緑の上着と紺の紐パンツ、そして、血栓予防のための着圧ソックスを装着。
と、手術衣に着替えたのも初めてなので、何か、おかしなところはないかと手元の卓上ミラーを見ると、驚くべき光景が。
これは・・・
めっちゃ似合ってるんですけど!!
ターコイズブルー(青緑)のVネックカットソー(着物型の紙素材)が、ノーメイクのくすんだ顔色の悪さをさわやかに演出してくれてる!
昔、祖母の葬儀で、叔母から「コトムは喪服がとても似合う」と言われて以来、「あんたに似合うのは喪服だけな!」とことあることにいじってきた姉よ!
今ここで宣言しよう!
私に似合うのは喪服と手術衣だ!!
縁起いいわぁ。テンションぶち上げ状態、血流良好、点滴の注射もうまくいくに違いない!と、自撮りに精を出していたところ、看護師さんが「コトムさん、点滴しますね~」と登場。
思わず「私、手術衣、似合うと思いませんか?」と聞きたくなったが、手術の恐怖で現実逃避を始めたと思われたら(というか、実際そうなってた可能性もあるし)、一番乗りどころか、手術が別日になってしまう危険性もあるので、ここはおとなしく椅子に腰かける。
「右手は利き手なので、あとで不便だから、左手ね」
なんて言われて、早速失敗。
「ごめんなさい、右手で再チャレンジさせてもらっていいですか?」
どうぞどうぞ。
・・・おうおう、刺してから血管探してるなこの子・・・
からの「漏れて腫れてきた!」。
実況中継型!っていうか、全部見てたから知ってる!
ここで看護師さん「本当、すみません、上手い人呼んできます!」と脱走。
うん、私は大丈夫。置き去りだけど待ってるね・・・。
しばらく待っていると廊下から
失敗看護師「おねがいします~~」
先輩看護師「え~、でも私も全然得意じゃないよ~~~」
と言いながら足音が部屋に近づいてくる。
失神してるわけじゃないから全然聞こえてるけど、聞かなかったことにしますね・・・。
うん、全然大丈夫。
と、さすが先輩、一回で成功!
なんでか、利き手の右手だけど成功したことに意味がある!
失敗看護師さんは「すみません、練習しておきます・・・」としょんぼり。
うんうん。頑張ってください。でも、看護師さん、練習の成果とか私に見せなくていいし、私は今日本番なんで、練習の成果を見る間もなく退院する自分の未来を想像させてもらってもいいですか?
あと、心の声、気をつけて!漏れてるよ!!
でも、全然大丈夫!
そんなこんなで8時をだいぶ回ってからの点滴となったが、予定通りに8時半に手術室に移動。入口でオペナースさんに引き渡された途端、
「点滴漏れてるじゃない!」と指摘される。
うん、全然大丈夫じゃなかった。
最終的に点滴の注射針を調整してもらい、手術室へ。
手術台に乗ると、あれこれ繋がれ始める。
離れた場所で準備中の主治医に声を掛けられご挨拶。
酸素マスクを口元に軽くのっけられて「これで眠くなるかも」と言われ、手術台ってほんのり温かくしてあるんだなぁ、でも装着する器具は冷たいなぁ・・・などと思ってる間に暗転。
私のパーソナルカラーはターコイズブルーです。