おはようございます🌞
健康管理士KAZUです😀
今回は、微量ミネラルについて説明します。
1)鉄
●体内での働き
鉄は、成人の体内に3〜4g程度存在し、そのうち約70%は赤血球の色素であるヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンというタンパク質の構成成分となっています。
これらは[機能鉄]と呼ばれ、肺から取り込んだ酸素を全身の組織に供給する役割を担っています。
残りの約30%の鉄は[貯蔵鉄]として肝臓や骨髄、脾臓、筋肉などに蓄えられ、機能鉄が不足したときに利用されます。
●多く含む食品
鉄にはヘム鉄と非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が吸収が良いです。
ヘム鉄は、レバー、かつお、アサリ、赤身の肉などの動物性食品に、非ヘム鉄は緑黄色野菜、豆類、海藻類などの植物性食品に多く含まれています。
●過剰症
鉄の吸収率は低いので、通常の食事で過剰症が起こることはあまりありません。
しかし、過剰摂取すると、肝臓や胃腸などに障害が起こることがあります。
●欠乏症
鉄が不足すると、鉄欠乏性貧血を起こし、酸素の運搬が滞るため、疲れやすい、頭痛や動悸、食欲不振などの症状が現れることもあります。
成長期や月経のある女性、妊産婦 などは特に注意が必要です。
●効率よく摂取するには
鉄は、数多くあるミネラルの中でもとりわけ吸収されにくい栄養素です。
食事から摂取した鉄の体内吸収率は15%程度と考えられています。
そのため、吸収率の高い食品や吸収率を上げる食べ合わせを選ぶことで効率よく摂取することが大切です。
鉄の吸収率は、タンパク質やビタミンCと同時に摂取すると上昇します。
植物性食品に含まれる非ヘム鉄の吸収率は、動物性食品に含まれる ヘム鉄の吸収率に比べ20〜25%程度といわれているので、特に非ヘム鉄を摂取するときは食べ合わせを意識すると良いでしょう。
タンパク質を多く含む食品は、魚介類や肉類、大豆、卵、乳製品などがあり、ビタミンCを多く含む食品には野菜や果物、いも類などがあります。
また、鉄の調理器具を用いると料理中の鉄の量が増えるといわれています。
一方、殻類や豆類に多く含まれるフィチン酸やコーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるタンニンは体内で鉄と結びつき、体への吸収を妨げるので注意が必要です。
2)亜鉛
●体内での働き
亜鉛は、成人の体内に2〜4g程度 存在し、新陳代謝やタンパク質の合成、遺伝情報に関与するDNAや RNAの合成、インスリンの合成、免疫反応に関わる酵素の構成成分となっています。
●多く含む食品
牡蠣や牛肉、レバー、卵などの動物性食品に多く含まれます。
●過剰症
通常の食事で過剰症は起こりませんが、継続的な過剰摂取をすると、銅の吸収障害や貧血、免疫障害、神経障害などが起こります。
●欠乏症
亜鉛の働きは多岐にわたるため、不足すると味覚障害や皮膚炎、月経不順、成長障害、感染症への抵抗力低下など、様々な症状を起こします。
特に、口腔内には舌を中心に新陳代謝が活発な味蕾細胞が存在しており、味蕾細胞は、10〜12日ほどで新たな細胞に生まれ変わるため、 亜鉛が不足すると味を感じにくくなります。
●効率よく摂取するには
亜鉛は、動物性タンパク質と一緒に取ると吸収が良くなります。
一方、殻類や豆類に多く含まれるフィチン酸は食物繊維と結びつくと吸収を阻害されるので注意が必要です。
3)銅
●体内での働き
銅は、成人の体内に100〜150mg 程度存在します。
赤血球のヘモグロビンを生成するために不可欠で、また、鉄の吸収を促進したり酵素の構成成分となって、多くの代謝に関与しています。
また、コラーゲンやエラスチンといった、肌や血管、骨を丈夫にする成分を作るため、動脈硬化や骨粗鬆症を予防します。
●多く含む食品
●過剰症
銅を過剰摂取すると、銅の排せつ障害による肝障害や腎不全、脳神経障害などが起こります。
●欠乏症
銅が不足するとヘモグロビンの合成が不十分になり、貧血を起こします。
また、毛髪異常や白血球数減少、成長障害などが現れます。
●効率よく摂取するには
銅は、多くの食品に含まれるので、バランスの良い食事を意識することが大切です。
4)マンガン
●体内での働き
マンガンの多くは肝臓や膵臓などの臓器に約10mg程度存在しており、 炭水化物(糖質)やタンパク質、 脂質の代謝に重要な役割を果たしています。
また、骨の代謝にも欠かせません。
抗酸化作用を持つ酵素の成分でもあり、細胞膜の酸化を防ぎ、細胞を維持しています。
●多く含む食品
●過剰症
通常の食事で過剰症になることはありません。
●欠乏症
通常の食事ではマンガンの欠乏症はありませんが、不足すると骨の発達障害や生殖能力の低下が見られます。
●効率よく摂取するには
通常の食事を維持することが大切なので、バランスの良い食事を意識すると良いでしょう。
今回は以上です。