おはようございます🌞
健康管理士KAZUです😀
今回は、多量ミネラルについて説明します。
1)ナトリウム
●体内での働き
ナトリウムは、細胞内外のミネラルバランスを保つために不可欠で、成人で体重の約0.15%を占めます。
その多くは、細胞外の体液(細胞外液)に含まれており、水分を保持しながら細胞外液や血液循環の量をコントロールしています。
●多く含む食品
主に食塩及び食塩を含む調味料から摂取しています。
食塩とは、ナトリウムイオンと塩素イオンが結合した塩化ナトリウムのことです。
●過剰症
ナトリウムを過剰摂取すると、細胞内外のミネラルバランスが崩れてむくみや高血圧、胃がんをもたらします。
●欠乏症
通常の食事でナトリウムが欠乏することはありませんが、大量に汗をかいたり、激しい下痢を起こしたり、利尿剤を利用して大量にナトリウムが排せつされると、食欲不振、倦怠感、痙攣などを引き起こします。
●取り過ぎないためには
ナトリウムを多く含む食塩や調味料を取りすぎず、減塩を心がけることが大事です(食塩はミネラル豊富な天日塩を使用しましょう)。
①旨味(出汁など)、香り(スパイスやごま、薬味など)、酸味(酢や柑橘類など)を使う。
②ナトリウムの排せつ作用があるカリウム(野菜や果物、きのこ類、海藻類、いも類などに含む)を取り入れる。
③食塩を多く含む調味料に偏らないようにする。
④加工食品は食塩を多く含むものが多いため、摂取量に注意する。
2)カリウム
●体内での働き
カリウムの多くは細胞内の体液(細胞内液)に含まれており、細胞外液に多いナトリウムと作用し合いながら、細胞の浸透圧の維持や水分の保持をしています。
また、ナトリウムの腎臓での再吸収を抑制し、尿への排せつを促します。
●多く含む食品
野菜や果物、いも類、豆類、きのこ類、海藻類などに多く含まれます。
●過剰症
カリウムは、尿中に排せつされるので過剰症になることはありませんが、腎機能が低下し、尿の排せつが困難になると、高カリウム血症を起こす場合があります。
●欠乏症
カリウムは多くの食品に含まれているので、通常の食事で不足することはありません。
ただし、下痢や嘔吐、利尿剤の長期間服用などで、カリウムの排せつ量が増えると、脱力感、食欲不振といった欠乏症が現れることもあります。
●効率よく摂取するには
カリウムは水に溶けやすいので、煮汁ごと取ったり、野菜や果物は加熱せずそのまま取るとよいでしょう。
3)カルシウム
●体内での働き
カルシウムは、体内に最も多く存在するミネラルであり、成人で体重の1〜2%を占めます。
このうち約99%は骨や歯などの硬組織に存在しています。
残りの約1%は血液、筋肉、神経、酵素などに存在し、血液凝固や筋肉収縮、神経の興奮抑制などに働きます。
一般的に、骨密度は20歳前後をピークに減っていきます。
強い骨を維持するためには、生涯を通してカルシウムの摂取は欠かせません。
●多く含む食品
カルシウムは、牛乳やチーズなどの乳製品、大豆製品、煮干し、干しえび、小松菜、水菜などに多く含まれます。
中でも、乳製品は比較的カルシウムが吸収されやすい食品です。
●過剰症
高カルシウム血症が長く続くと、軟組織にカルシウムが蓄積し、腎臓結石などを起こします。
●欠乏症
カルシウムが不足すると、副甲状腺ホルモンなどが働いて、カルシウムの貯蔵庫である骨からカルシウムを放出させ、血液中のカルシウム濃度を一定に保ちます。
そのため、骨量が減少し、骨折や骨粗鬆症を起こす可能性が高くなります。
閉経後の女性においては、エストロゲンの影響で骨量が減少しやすくなります。
このほか、カルシウムの慢性的な不足が続くと、肩こりや腰痛、イライラするといった神経過敏な状態になることがあります。
●効率よく摂取するには
日本人のカルシウム摂取量は、目標量を下回っているため、カルシウムは意識をして摂取していきたい栄養素です。
カルシウムは体内に吸収されにくいため、吸収率の高い食品や吸収率を上げる食べ合わせを選ぶと効率よく摂取することができます。
カルシウムの吸収率は、食品によって異なり、乳製品約40%、小魚約30%、野菜約20%で、最も吸収率が高いのは、牛乳やチーズなどの乳製品です。
牛乳の吸収率が高いのは、カルシウムが豊富に含まれていることに加え、牛乳に含まれるカゼインというタンパク質がその吸収を促す といわれています。
また、カルシウムを効率よく摂取する代表的な要素として、ビタミンDと日光が挙げられます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収に必要なタンパク質の合成やカルシウムの骨への沈着を促進する働きがあります。
ビタミンDを多く含む食品には、魚介類やきのこ類などがあります。
また、ビタミンDは日光を浴びることで体内でも生成できるので、太陽が出ている時間は適度に外に出て日光を浴びるとよいでしょう。
骨を構成する栄養素はカルシウムのほか、マグネシウムやリン、ナトリウム、亜鉛など多くのミネラルが必要なので、そのほかのミネラルの摂取も心掛けたいですね。
一方、豆類や穀類に多く含むフィチン酸、ほうれん草に含むシュウ酸はカルシウムの吸収を阻害するので注意が必要です。
今回は以上です。