おはようございます☀
健康管理士KAZUです😀
今回は、炭水化物(食物繊維)について説明します。
食物繊維は、[人の消化酵素で消化されない食物中の難消化成分の総称]と定義され、摂取される食物繊維のほとんどが非でんぷん性多糖類です。
炭水化物の一部であるエネルギー源としてではなく、それ以外の生理作用や機能が次々に明らかにされ、生活習慣病の発症予防に関与しています。
1)分類
食物繊維には水に溶けない[不溶性食物繊維]と水に溶ける[水溶性食物繊維]があります。
2)特徴
●体内での働き
①血中LDLコレステロールの上昇抑制
食物繊維は、体外へコレステロールそのものを排せつする働きがあります。
したがって、高LDLコレステロール値を示す人に対して、食物繊維を勧めるのは望ましいといえます。
特に、水溶性食物繊維は、血中LDLコレステロールの上昇を抑制し、動脈硬化を予防する効果があります。
また、脂質の乳化を助ける胆汁酸を吸着し、排せつを促します。
胆汁酸の主な材料がコレステロールなので、胆汁酸の排せつが増えることで胆汁酸をつくるためのコレステロールが消費され、コレステロール値が低下します。
②血糖値の上昇抑制
食物繊維は、ブドウ糖の吸収を緩やかにするため、食後の血糖上昇のピークを低下させます。
特に、水溶性食物繊維はその作用が強く、糖尿病の予防が期待できます。
③腸内環境の整備
食物繊維は、便量及び排便頻度の増加に働きます。
水溶性食物繊維は、水を吸着し膨らむことで、腸を刺激し、腸の蠕動運動を高めます。
そして、大腸での有害物質の滞在期間を短くし、有害物質の排せつを促します。
一方、水溶性食物繊維は腸内で水分を抱え粘性を持ったゲル状になり、余分な栄養素や有害物質を排せつします。
さらに腸内環境により発酵を受け、 ビフィズス菌などの善玉菌を増やし、ウェルシュ菌などの有害な腐敗菌を減少させます。
④血圧上昇抑制
水溶性食物繊維には吸着性があり、 ナトリウムと結びついて便と一緒に排せつすることで、血圧を下げる効果が期待されます。
⑤その他の作用
水溶性食物繊維を多く含む食品には、硬くてよく噛まなければならないものが多く、満腹感を得やすく食べ過ぎを防止できます。
また、よく噛んで食べると、歯茎や顎が強くなります。
また、唾液の分泌が促進され、虫歯の予防に効果的です。
●多く含む食品
通常の食事で摂取する食物繊維は、主に植物性食品由来です。
●過剰症
食物繊維の摂取量が多いためにリスクが増す生活習慣病は報告されていません。
ただし、過剰摂取はビタミンやミネラルの吸収を阻害する心配があります。
胃腸が弱い人は、多く取ると下痢を起こしてしまいます。
また、水分が不足すると便がスムーズに移動できなくなり、逆に便秘を招いてしまうこともあります。
●欠乏症
食物繊維が不足すると、排便がスムーズにいかず、便秘になりやすくなります。
また、摂取量が少ない人は、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病の発症率が高いなどの報告が存在します。
●効率よく摂取するには
①生で食べるよりも、加熱して食べると柔らかく食べやすくなります。
②主食に精製度の低い麦ご飯や玄米、全粒粉を使ったパンやシリアルなどを取り入れる。
③副菜に海藻類やいも類、豆製品、 きのこ類などを使った食材を積極的に食べる。
④旬の果物を1日1回食べる。
今回は以上です。