おはようございます!
健康管理士KAZUです!
今回からは、認知症は遺伝する?のかという事についてみていきたいと思います。
日本には600万人以上の認知症患者がいるわけですから、家族や親族が認知症を患っておられる方も少なくないと思います。
そうすると心配なのは、[認知症は遺伝するのか?]ということでしょう。
認知症のご家族を介護された経験がある方の中には、[自分も将来ああいう姿になるなら死んだほうがマシだ]とおっしゃるような方もおられます。

結論から言うと、認知症は確かに遺伝する傾向があります。
アルツハイマー病の発症にはいくつかの遺伝子が関わっていますが、その中のひとつに ApoE(アポイー)という遺伝子があります。
これはアルツハイマー病を発症した人の約6割がもつ遺伝子で 、ε 2、ε3 、ε4という三つのタイプがあります。
これらのタイプの中で、ε4は最強の危険因子です。
この遺伝子を持っている人は、アルツハイマー病の原因物質を脳に溜め込みやすいことがわかっています。
ε4を片親から引き継いだ場合の発症リスクは3倍、両方の親から引き継いだ場合の発症リスクは11倍にもなります。
さらにアルツハイマー病の発症が10年早まると言われ、若年性アルツハイマー病の大きな原因にもなっています。
また、ε4は動脈硬化の危険因子としても知られます。
自分がリスク遺伝子を保有しているかどうかは、遺伝子検査によって調べることができます。
遺伝子検査は保険適用外にはなりますが、1万~2万円程度から受けられる所が多いです。
※危険因子を保有しているからといって、必ずアルツハイマー病を発症するわけではありませんが、特に両親や祖父母、きょうだいなどにアルツハイマー病を発症された方がおられる場合は、一度検査をされることをお勧めします。
自分のリスクが高いことを知れば、早めの生活習慣改善などで発症を回避できる可能性が高まります。
又、ご家族にアルツハイマー病を患った方がいない方も、安心できるわけではありません。
アルツハイマー病を発症するかどうかは、環境的要因が大きく左右することが分かっています。
実際、現代のアルツハイマー病の9割以上が生活習慣などの環境的要因によるものです。
遺伝は数ある要因のうちのひとつにすぎないことを知り、リスク遺伝子の有無に関わらず、日頃から認知症予防を心がけた生活を送るようにしましょうね。
