おはようございます!
マインドフルネス·スペシャリストのKAZUです!
今回は、久しぶりにマインドフルネスの基本について説明したいと思います。

前回は、仕事に対してのマウンドマインドフルネスによる効果について説明しましたね。
今回は、人間関係についての効果の仕組みについて説明したいと思います。
❶人の痛みに敏感になる
人付き合いに重要な役割を果たすのが 、SN (セイリエンス·ネットワーク)です。
マインドフルネスをおこなうと、仕事に良い効果がある事については説明した通り、マインドフルネスによって SN が活性化します。
SN は、外界からの刺激に適切な対応をするための司令官ですが、もう一つ重要な役割があります。
それは自分の生理状態の変化に気づき対応するということ。
自分が不安で心臓がドキドキしていたり、怒りからイライラしている感覚を受け取ったら落ち着くように指令を送ります。
つまり、 SN が活性化するということは、外からの刺激と内面変化の両方に敏感になるということ。
すると、まず、自分の心の痛みに敏感になります。
心の痛みは、1種類ではないでしょう。
寂しかったり、虚しかったり、悔しかったり、悲しかったり…。
こうした心の変化を繊細に感じ取ることができます。
それは他人であっても同様です。
外からの刺激に敏感になっているので、相手の表情や行動から気持ちを察することができます。
心の痛みを知っているから、相手の痛みをありありとイメージできるでしょう。
これこそが[共感]のメカニズムなのです。
さらに SNは、適切な行動を選択できるように導きます。
相手の気持ちを感じて、適切な支援や言葉かけができるので、人間関係が良くなっていきます。

❷愛情の部位が活性化
近年の研究では、慈悲の瞑想を行うとう右内側前頭眼窩皮質が活性化することがわかりました。
ここは、子育てなどをする時に不可欠な愛情を担う部位と言われています 。
SN だけでなく、脳の変化は、人間関係に良い効果をもたらします。
※科学的な研究結果
○マックス·プランク認知脳科学研究所のクリメッキ博士らの研究によると、6時間の瞑想トレーニングの後、思いやりを喚起するようなビデオを見せると、右内側前頭眼窩皮質が活性化しやすくなりました。
※科学的な研究結果
○マックス·プランク認知脳科学研究所のシンガー博士らの研究によると、自分が痛みを感じている時と、人が痛みを感じている様子を見た時の MRI を撮った結果、どちらも同じ SN を担う島の部位が、活性化していることがわかりました。
この結果から 、SN は共感の中枢であるとされました。
後続の研究で、共感は愛する人であっても、赤の他人であっても同じように働くことが分かっています。
❸人への気配り、優しさアップ
ここまで説明してきた通り、 SN が活性化し、人の気持ちに敏感になります。
そして、 SN と CEN の結びつきが高まっているので、その人のために何をすべきかを考え、行動に移すことができます。
右内側前頭眼窩皮質も活性化することによって、人の気持ちに敏感になり、援助や支援の行動をとるように僕たちを促します。
さらに、あれこれと考えを巡らせる DMN の活動が低下しているので、[注意資源]を周囲の人に割くことができます。
この注意資源とは、心理学用語で人が避ける注意の総量は決まっていることを意味しています。
例えば、自分に何か悩み事があって、そのことばかり考えている時には、他の人にまで意識がいきません。
こうしたことがなくなるので、人の悩みまで気が回るようになるのです。
ちなみに、人の気持ちに敏感になったり、適切に行動する力は、企画力にも繋がります。
顧客や消費者の気持ちもよくわかるようになるので、ヒット商品やヒット企画に結びつきやすくなるのです。
こうした力は、 EQ (心の知能指数)と呼ばれ、社会的成功に不可欠と言われています。
❹おだやかさアップ
不安や恐怖を引き起こす扁桃体が小さくなることにより、イライラしたり、ヒステリックな反応をすることが減ります。
周囲から[穏やかな人]と呼ばれるようになるでしょう。
❺コミュニケーション力アップ
短期的な記憶と瞬発的な情報処理(ワーキングメモリー)を司るCENが、活性化することによって、相手の話をしっかり覚えて、その時々に適切なリアクションを取ることができるようになります。
信じられないような話かもしれませんが、実際にマインドフルネスを実践していただくと、[周囲の人との関係が良くなった]と話す人が非常に多いのです。
