7月15日(月) グローブ座 楽日 マチネ
深い考察は
長いツアーでみなさんが書いてくれているので
わたしはどうでもいい感想を。
楽日まで待った甲斐はあった。
NHKプレミアムで見たヨーロッパ公演とは格段の差。
「しー」「んあえお」の退屈さがカットされたことと
「しー」の蕩けるキャラが成功したと思う。
枠の向こう側になにが見えているのかは
前のときはわたしにはわからなかったが、
今回は枠の向こう側のなにかと闘うことにしたという
意思表示はわかった。
蕩けるほど素敵な本を読んでいるのを邪魔する音は
人生の面倒なことで、
枠の外はあったのは大きな権力とか?
ドラムの音が「漫画のヤツ」で出てきたから
「しー」の他の音も全部つながるのかと思ったら
そうじゃなかったのが残念。
あー、こうつながっていたんだと
カタルシスを味わえるものが
最近減ってる気がする。
知的好奇心をもっとくすぐってもらいたい。
難解すぎるものじゃなく
ちょっとのタイムラグで理解ができる程度のもので、是非。
映像が多用されていた。
今回は海外公演向けに日本語を抑えている分
映像が増えたということもあるけれど、
それ以上に
KKTVで見つけた技法が
「DROP」のときの映像の使い方より
遥かに進化したので本人が楽しんでいるようだった。
文化祭っぽいノリ。
ボツになったというコントは
受賞スピーチ風景が
わたしのいちばん嫌いな「アカミー賞」を彷彿とさせた。
ハナモゲラ語が
外国人は日本語だと思ってしまったというのが
ボツになった理由だと。
笑って納得。
ハンドマインは新作で、
東海道を旅する大掛かりなもの。
これはこれで楽しかったけれど
袖まくりしたり、唇を湿らせたりしながら
映像に合わせて実際に指を歩かせる姿が
めったにない小林賢太郎の一生懸命さが
伝わって好きなのですねー。
他も一生懸命なんだけど、それを出さないので。
カテコで福島からのメッセージを読み終わった時に
「生さだみたい」と言ったのが嬉しかった。
同じテレビ、見てるじゃん。
どちらからのアクションだったか忘れてしまったが
さだまさし、小林賢太郎のそれぞれに
付き合いのある徳澤青弦さんに紹介をしてもらって
九州公演のときだったかに逢って話をしている。
タイプは違うけれど
二人とも落研出身という共通点もあるし
なによりも
人を楽しませるエンターテイナーの面と
人間を思う根っこが似ているのかもしれない。
今回わたしより年上(に見える人)が3人はいた。
ヨーロッパ公演の客席は
日本よりはるかに年齢層が高く、幅も広かった。
日本でももっとオトナに認めてもらえるといいなと思う。
次は、本公演?
息継ぎをしないで次に行きたがるのが
小林賢太郎の悪い癖なら
ひとつ終わると余韻を楽しむ間もなく
次のことを思うのは、ファンの悪い癖。
息継ぎしてから
また泳ぎ始めるのを楽しみに待ちましょうか。
公演を終えて小林賢太郎がメッセージを出しています。
全国の劇場に来てくれた皆さん、
僕に気がついてくれてありがとう。
これからも
「小林賢太郎が作るものは面白い」と思っていただけるよう、
がんばります。
ちょっと遅かったけれど
それでも、小林賢太郎に気がついて本当によかった。
気がつかせてくれてありがとう。
あー、この人を好きでほんとによかったーーーっ!!