読書リスト5月 | 基本、ビーズ織りnote

基本、ビーズ織りnote

【箱は笑いで満たされた。】
改題

5月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:4085ページ
ナイス数:48ナイス

おまえさん(上) (講談社文庫) おまえさん(上) (講談社文庫)


長い!厚い!これで上巻! 3~4年に渡る連載で読んでいた人はすごい。


読了日:05月28日 著者:宮部 みゆき





彼岸花 (光文社時代小説文庫) 彼岸花 (光文社時代小説文庫)


不倫、認知症の介護、家庭内暴力など現代と同じ問題が江戸にもあるが、

シェルターも介護保険も、自分を守る知恵も技術も法律もなく、

人々は自分の運命を受け入れてあるがままの生活を送る。

泣いたり憎んだり愛したり諦めたり、

人が自然に生きて自然に死んで行くー。

江戸の町にはいっそすがすがしささえ感じる。      


伊三次のシリーズにはとっくに陰りが出ているので、

こういう市井の淡々とした生活を書いていったほうがいいと思う。面白かったです。


読了日:05月27日 著者:宇江佐 真理



くちびるに歌を くちびるに歌を


中田永一の3冊の中で一番おもしろい。

サトル一人に焦点が当たっていたら今までと似たような感じになるところだった。

ひょうひょうと生活してきたサトルが孤立していても

必要とされているから大丈夫と思った意味が

15年後の自分にあてた手紙でわかる。

自閉症のお兄さんのドロップの話やお兄さんの前でみんなが歌う場面には涙ぼろぼろ。


この話は白乙一ともまるで違う。

出版社と問題があって別名義で書いたといわれているけれど、

この話を読むと今までと違う路線を書きたかったのかなと思いました。

ほんわか乙一もとてもよいです。

 
読了日:05月25日 著者:中田 永一



贖罪の奏鳴曲 贖罪の奏鳴曲

ネタバレあり。

道尾秀介の「水の柩」と似た作り。こちらは出だしが犯行のシーン。

途中の回想で話が反転し、それまでの主人公の悪の印象が変わっていく。

殺した相手を子供にした作者の狙いにはまり、

主人公を許したいけれど許せないジレンマがある。

でも最後で新たな罪への罰を「死」という結果にせず終わり、

想像の部分を残してもらえてよかった。

参考文献に「少年A矯正2500日全記録」が。

人を救うことを償いにするという更生のありようを参考にしていたらいいなと思う。

私は明らかな殺意で子供を殺害した人間がどう変わろうとやはり許せないけれど。


読了日:05月25日 著者:中山 七里



水の柩 水の柩


出だしで惹き込まれる。

が、今回の道尾秀介の「騙し」は面白くない。

途中途中に「結果」を書きながら行くのでそのつながりに興味を持つが、

その騙しがちゃちい。 

昔の風景が水の底にあるのは残酷。

美しく懐かしいものが「20世紀少年」のように異世界にあるならいいけれど、

現実に見えるのは辛すぎる。

映像化されたらどんなに怖い風景かと思う。


それにしても、いくさんの親も敦子の親も、逸夫の親もだらしない・・。

子供から許される親ばかり。んー、これもまた現実か^^;


読了日:05月24日 著者:道尾 秀介



談志の落語 八 (静山社文庫) 談志の落語 八 (静山社文庫)

おしゃれな人だったから本人は現代に生きていることに満足していただろうけれど、

わたしの勝手なイメージは、

談志は現代の一言居士より、江戸の小言幸兵衛だった。

だから「与太郎」や「佐平次」が大好きと書いてあったのが意外だった。

毒舌家じゃなくて愛すべき存在になりたかったのかな。

読了日:05月15日 著者:立川 談志



陽だまりの偽り (双葉文庫 な 30-1) 陽だまりの偽り (双葉文庫 な 30-1)


借りた本の中にこの人の「傍聞き」と2冊あったので

楽しみは取っておいてこちらから読み始めた。

特に印象に残る話はない。

きっとすぐに話の内容は忘れる。

最後の話は主人公がわかっていないだけの「謎」をひっぱりすぎ。

次の楽しみが減少。


読了日:05月09日 著者:長岡 弘樹



あした咲く蕾 (文春文庫) あした咲く蕾 (文春文庫)


頭が痛くベッドに入ってこの本を読みました。

「湯呑の月」の姉妹の断絶の理由や

「花、散ったあと」の終わり方にもうちょっとひねりが欲しいところ。

でも熱が出そうでとろろんとしながら読むには、

全体的にふわりとした感じがちょうどよい短編集でした。


読了日:05月08日 著者:朱川 湊人



神様のカルテ 神様のカルテ


題名からして内容が重いのかと思いきや、

漱石の影響で話し方に癖がある主人公のカタサが返ってライトな雰囲気を醸し出し、

それが桜井翔くんにぴったり。

この人は最初から桜井翔くんをモデルにしていたとしか思えないほど。

ただ、あのパーマをかけた翔くんの髪型はなんだったのか…。

変人を表す象徴?

読了日:05月07日 著者:夏川 草介



ヒトリシズカ (双葉文庫) ヒトリシズカ (双葉文庫)


この著者を初めて読みました。

新聞の大きな広告を見たあとで、病院の図書室で見つけ読んでみたのですが、

わかったことはこの人はヒットしたドラマの「ストロベリーナイト」の原作者だから

広告が大きかったんだということ。 


男たちが章ごとに語っていき章のおわりには一人の女性につながっていくスタイルは好きだけれど、

あまりに共感が持てない人間ばかりで、やたら残酷…。

入院している人が読んだのを置いて行った本だと思いますが、

病院にはあまり合わない本ですね。


読了日:05月06日 著者:誉田 哲也



ももこのよりぬき絵日記 1 (集英社文庫) ももこのよりぬき絵日記 1 (集英社文庫)


アニメと重ねて読んでしまうので、

ヒロシが「イレバ」なんて言うのが違和感バリバリ^^; 


コジコジも読み直したくなったなぁ。  

読了日:05月06日 著者:さくら ももこ



海街diary 1 蝉時雨のやむ頃 海街diary 1 蝉時雨のやむ頃


1~4巻読破。

1巻は笑いながら読み、

2巻ですずちゃんが主役になったのをちょっと残念に思い、

3~4巻でそれにも慣れたけれど、

やっぱり圧倒的に1巻が面白い。

娘は、人間関係が小さくまとまりすぎで展開が読めると言っていた。

でもこの漫画の面白さはもっと別のところ、

例えば会話や懐かしい鎌倉の風景。

ー海岸線、海の前の信号、砂浜におりる階段…。

娘にはない鎌倉の想い出が私にはあるから

その辺りの温度差は仕方ないね(^^) 


「カリフォルニア物語」や「バナナフィッシュ」より「桜の園」が好きな私にはとてもよい漫画でした。


読了日:05月05日 著者:吉田 秋生



ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫) ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)


栞子さんのもじもじがずいぶん解消され、

飽きる前にキャラ設定の成長があったのでよかった。

話の中で取りあげられている本も知った名前が多かったのでその分興味深く読め、

1よりずっと面白かった。

男気や優しさ満載の五浦くんがここのお給料だと生活が厳しそうなのが心配ではあるけれど、

実家だからやっていけるのね。                   


「湯呑の載った盆」というのが気になって調べたら、

物がのるのは「載る」と使うそう。

そういえば「搭載される」という言葉があるものね。たいへんお勉強になりましたm(__)m


読了日:05月01日 著者:三上 延


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