北村さん。 | 基本、ビーズ織りnote

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【箱は笑いで満たされた。】
改題

二年くらい前になるのかしら・・

夏の暑い時期に

二軒お隣の北村さんの家の雨戸が何日も閉まりっきりのになっていたので

何か事件に巻き込まれているのではないかと気になっていた。

反対側のお隣の人に逢ったときに

北村さんの家どうしたのですかと訊いてみたら

引っ越したとのこと。

その人もたまたま引っ越しているのを見て声をかけて

引っ越すのを知ったという。

4人の子供を持つ40代くらいの夫婦なのに、

引っ越しのときに近所になんの挨拶もしないなんて

その非常識に驚くばかりだった。

(非常識は時に認めるけれど、これはだめだめな非常識)


その奥様が

今日、お茶をしていたら隣の席にいた。

わかっていたはずなのに無視していたようだから

席を立つときに「北村さん」と声をかけた。

一瞬、こちらを向いて首を少し傾けて

すぐに前にいた人と話を続けたので

「黙っていなくなったから驚いた」とだけは言っておいた。

ほんとは夜逃げしたか、息子に殺されたかと心配したと言いたかったけど

そこまでは言わないであげたのに返事はなかった。

相変わらず常識のない北村さんでした。